入門者向け時代伝奇小説百選

 約十年前に公開した「入門向け時代伝奇小説五十選」を増補改訂し、倍の「百選」として公開いたします。間口が広いようでいて、どこから手をつけて良いのかなかなかわかりにくい時代伝奇小説について、サブジャンルを道標におすすめの百作品を紹介いたします。

 百作品選定の基準は、
(1)入門者の方でも楽しめる作品であること
(2)絶版となっていないこと、あるいは電子書籍で入手可能なこと
(3)「原則として」シリーズの巻数が十冊以内であること
(4)同じ作家の作品は最大3作まで
(5)何よりも読んで楽しい作品であること の5つであります

 百作品は以下のサブジャンルに分けていますが、これらはあくまでも目安であり、当然ながら複数のサブジャンルに該当する場合がほとんどです(また、「五十選」の際のサブジャンルから変更した作品もあります)。
 そのため、関連のあるサブジャンルについては、以下のリストからリンクしている個々の作品の紹介に追記いたします。

【古典】 10作品
1.『神州纐纈城』(国枝史郎)
2.『鳴門秘帖』(吉川英治)
3.『青蛙堂鬼談』(岡本綺堂)
4.『丹下左膳』(林不忘)
5.『砂絵呪縛』(土師清二)
6.『ごろつき船』(大佛次郎)
7.『美男狩』(野村胡堂)
8.『髑髏銭』(角田喜久雄)
9.『髑髏検校』(横溝正史)
10.『眠狂四郎無頼控』(柴田錬三郎)

【剣豪】 5作品
11.『柳生非情剣』(隆慶一郎)
12.『駿河城御前試合』(南條範夫)
13.『魔界転生』(山田風太郎)
14.『幽剣抄』(菊地秀行)
15.『織江緋之介見参 悲恋の太刀』(上田秀人)

【忍者】 10作品
16.『甲賀忍法帖』(山田風太郎)
17.『赤い影法師』(柴田錬三郎)
18.『風神の門』(司馬遼太郎)
19.『真田十勇士』(笹沢佐保)
20.『妻は、くノ一』シリーズ(風野真知雄)
21.『風魔』(宮本昌孝)
22.『忍びの森』(武内涼)
23.『塞の巫女 甲州忍び秘伝』(乾緑郎)
24.『悪忍 加藤段蔵無頼伝』(海道 龍一朗)
25.『嶽神』(長谷川卓)

【怪奇・妖怪】 10作品
26.『おそろし』(宮部みゆき)
27.『しゃばけ』(畠中恵)
28.『巷説百物語』(京極夏彦)
29.『一鬼夜行』(小松エメル)
30.『のっぺら』(霜島ケイ)
31.『素浪人半四郎百鬼夜行』シリーズ(芝村涼也)
32.『妖草師』シリーズ(武内涼)
33.『古道具屋皆塵堂』シリーズ(輪渡颯介)
34.『人魚ノ肉』(木下昌輝)
35.『柳うら屋奇々怪々譚』(篠原景)

【SF】 5作品
36.『寛永無明剣』(光瀬龍)
37.『産霊山秘録』(半村良)
38.『TERA小屋探偵団 未来S高校航時部レポート』(辻真先)
39.『大帝の剣』(夢枕獏)
40.『押川春浪回想譚』(横田順彌)

【ミステリ】 5作品
41.『千年の黙 異本源氏物語』(森谷明子)
42.『義元謀殺』(鈴木英治)
43.『柳生十兵衛秘剣考』(高井忍)
44.『ギヤマン壺の謎』『徳利長屋の怪』(はやみねかおる)
45.『股旅探偵 上州呪い村』(幡大介)

【古代-平安】 10作品
46.『諸葛孔明対卑弥呼』(町井登志夫)
47.『いまはむかし』(安澄加奈)
48.『玉藻の前』(岡本綺堂)
49.『夢源氏剣祭文』(小池一夫)
50.『陰陽師 生成り姫』(夢枕獏)
51.『安倍晴明あやかし鬼譚』(六道慧)
52.『かがやく月の宮』(宇月原晴明)
53.『ばけもの好む中将』シリーズ(瀬川貴次)
54.『風神秘抄』(荻原規子)
55.『花月秘拳行』(火坂雅志)

【鎌倉-室町】 5作品
56.『幻の神器 藤原定家謎合秘帖』(篠綾子)
57.『彷徨える帝』(安部龍太郎)
58.『南都あやかし帖 君よ知るや、ファールスの地』(仲町六絵)
59.『妖怪』(司馬遼太郎)
60.『ぬばたま一休』(朝松健)

【戦国】 10作品
61.『魔海風雲録』(都筑道夫)
62.『剣豪将軍義輝』(宮本昌孝)
63.『信長の棺』(加藤廣)
64.『黎明に叛くもの』(宇月原晴明)
65.『太閤暗殺』(岡田秀文)
66.『桃山ビート・トライブ』(天野純希)
67.『秀吉の暗号 太閤の復活祭』(中見利男)
68.『覇王の贄』(矢野隆)
69.『三人孫市』(谷津矢車)
70.『真田十勇士』シリーズ(松尾清貴)

【江戸】 10作品
71.『螢丸伝奇』(えとう乱星)
72.『吉原御免状』(隆慶一郎)
73.『かげろう絵図』(松本清張)
74.『竜門の衛 将軍家見聞役元八郎』(上田秀人)
75.『魔岩伝説』(荒山徹)
76.『退屈姫君伝』(米村圭伍)
77.『未来記の番人』(築山桂)
78.『燦』シリーズ(あさのあつこ)
79.『荒神』(宮部みゆき)
80.『鬼船の城塞』(鳴神響一)

【幕末-明治】 10作品
81.『でんでら国』(平谷美樹)
82.『ヤマユリワラシ 遠野供養絵異聞』(澤見彰)
83.『慶応水滸伝』(柳蒼二郎)
84.『完四郎広目手控』(高橋克彦)
85.『カムイの剣』(矢野徹)
86.『箱館売ります 土方歳三蝦夷血風録』(富樫倫太郎)
87.『旋風伝 レラ=シウ』(朝松健)
88.『警視庁草紙』(山田風太郎)
89.『西郷盗撮 剣豪写真師・志村悠之介』(風野真知雄)
90.『明治剣狼伝 西郷暗殺指令』(新美健)

【児童文学】 5作品
91.『天狗童子』(佐藤さとる)
92.『白狐魔記』シリーズ(斉藤洋)
93.『鬼の橋』(伊藤遊)
94.『忍剣花百姫伝』(越水利江子)
95.『送り人の娘』(廣嶋玲子)

【中国もの】 5作品
96.『僕僕先生』(仁木英之)
97.『双子幻綺行 洛陽城推理譚』(森福都)
98.『琅邪の鬼』(丸山天寿)
99.『もろこし銀侠伝』(秋梨惟喬)
100.『文学少年と書を喰う少女』(渡辺仙州)



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2020.04.03

朝松健『真田妖戦記 2 「死生変幻」編』 三つ巴の争い再び! そして秘儀の陰の人の意思

 燦星秘伝吽之巻の謎を追う中、春日局が手にしていた張形に立川流との繋がりを発見した佐助。その内側に記されていた奇怪な暗号文を巡り、再び真田・柳生・羅山ら三派の争いが始まる。ついに明らかになる星辰影向の秘密とは、そして佐助と佐久夜が野干獣と謎の黄金鬼に導かれた地底の黄金地獄とは……

 朝松健畢生の大作『真田妖戦記』シリーズの第2弾であります。
 前作「燦星秘伝」編では、大久保長安が残した謎の書「燦星秘伝」の謎を巡り、佐助と才蔵ら真田の勇士たち、天海僧正と結ぶ柳生宗矩の娘・佐久夜を中心とする柳生・服部一党、本多佐渡と結んだ林羅山・大久保彦左衛門ら三つの勢力が激突する様が描かれました。

 魔草うとぱらの力により封印していた自分の本性と記憶を甦らせ、奇怪な野干獣と化した大久保長安に操られるように激化した末に、富士の樹海で決戦を迎えた三つ巴の争い。
 死闘の果てに、燦星秘伝のうち阿之巻は破却され、吽之巻は佐助と佐久夜が半分ずつ手にすることで、ひとまずの決着がついたのですが――驚くべし、前作で描かれたものは、物語のほんのとば口に過ぎなかったことが、本作を読めばわかることになります。

 勇士たちの働きで手に入った吽之巻の後半と、大坂城で密かに出回っていたうとぱらの花から、豊臣家と伝説の邪教・真言立川流に何らかの繋がりがあることを知った幸村。
 そして彼の命で探索に当たった佐助は、抱き合う男女の聖天が彫られた春日局の張形を奪取することになります。そしてその内側に梵字で彫られた真言と祝詞を読み上げた時――奇怪にも象牙であったはずの張形は溶解し、黄金と化したではありませんか。

 一方、林羅山そして天海僧正も、春日局の肉体に刻み込まれたこの梵字を解読、「カムナヒ・ノ・ナカテ・ノ・アリカ」と記されたこの暗号の謎を巡り、再び三つ巴の争いが展開することになります。
 そしてその陰で再び暗躍するのは野干獣――いやそれだけでなく、常人離れした凄まじい力を振るう神出鬼没の怪人にして全身黄金に輝く謎の黄金鬼が、佐助や佐久夜たちの前に立ち塞がるのです。

 やがて物語は、伊豆を舞台に繰り広げられる暗号解読競争と、野干獣と黄金鬼によって謎の黄金地獄に拉致された佐助と佐久夜の運命に収束していくことになります。そしてその果てに、ついに謎の秘儀「星辰影向」の正体が明らかに……


 というわけで前作同様、大久保長安が残した暗号を巡る三つ巴の争いが描かれる本作。
 しかし前作のターゲットであった燦星秘伝はあくまでも長安が残したものの一つに過ぎません。そもそもこの秘伝は、長安が知った「星辰影向」の秘密を記したものであり、それは前作の時点でもいまだ謎のままであったのですから。

 死を前にして泰然自若としていた石田三成を狂乱させた「星辰影向」。その内容が明かされれば豊臣も徳川もひっくり返り、天下が大混乱に陥るというその秘密が、ここで明かされることになるのですが――いやはや、その内容の凄まじさたるや!

 作者は、「実在の」魔教(最近の研究ではそれは誇張のようですが)立川流を、デビュー作以来、数多くの作品で描いてきました。
 その作者が描く秘儀の正体は、奇想も奇想ではありますが――しかし作者一流の伝奇センスと魔術的論理性とでも言うべきものに裏付けられたそれは、その複雑怪奇なメカニズムも相まって、異様なリアリティを持って感じられるのです。

 もちろん、そこに至るまでの伝奇活劇の面白さも健在であります。さらに前作に登場した豪華メンバーに加えて、本作では佐助の師匠・戸沢白雲斎、狒々退治の豪傑・岩見重太郎、獣めいた武芸者である宮本武蔵、地獄の扉の番人を名乗る謎の達人・夜叉翁、そして黄金鬼と多士済々で――再読ながら、巻を措く能わずという言葉の意味を教えられた気持ちであります。


 しかし本作で忘れてはならないのは、この伝奇的大秘事・大陰謀も、それを生み出したのは、人の意思、いや人の欲であったということでしょう。
 確かにそれは立川流の秘儀あらばこそではありますが、秘儀はあくまでも手段。その引き金となったもの、すなわちその目的は、人が人として持つ欲望であることを、この秘密の内容と、それを手にした者たちの醜い姿は教えてくれるのです。

 そして秘儀と人の意思の構図は、シリーズ最終巻である次作「治天砲」編でさらに意外な形で描かれることになるのですが――この大作については、またいずれご紹介いたしましょう。


『真田妖戦記 2 「死生変幻」編』(朝松健 アドレナライズ) Amazon

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2020.04.02

星野之宣『海帝』第5巻 一つの物語の終わり そして陰の主人公・黒市党の過去

 大艦隊を率いて壮大な航海に旅立った実在の宦官・鄭和の冒険を描く物語も、内容的にこの第5巻であるの区切りを迎えることになります。主である永楽帝の目を盗んでまで、先帝である建文帝とその娘を救わんとする鄭和。その理由は、そしてその結末は――

 永楽帝の命を受け、宝船艦隊の司礼監として遙かな西の国々を目指す鄭和。しかし彼には、永楽帝によって滅ぼされたはずの建文帝とその娘を匿い、海の向こうに逃がすというもう一つの目的がありました。
 しかし永楽帝の腹心である鄭和にとって、建文帝は不倶戴天の敵であったはず。その彼が何故――というその理由を語る物語が、前巻から引き続き、この巻の冒頭で描かれることになります。

 燕王(永楽帝)の命により、南京城内に潜入し、宦官たちを煽動して内応させることとなった鄭和。その策は首尾良く進み、宦官たちの放った火により、南京城は炎に沈むこととなったのですが――その中でただ一人、建文帝を斬りに向かった鄭和は、そこで悲痛な光景を目の当たりにすることになります。
 いや、目の当たりにするのではなく、それは鄭和自身が生み出したもの。そしてそれが、かつて自分自身が燕王にされた仕打ちと同じものであると気付いた時――彼の心は決まったのであります。

 これまで一貫して、人を生かすためにその命を賭けてきた姿が描かれてきた鄭和。そしてその行動の理由は、彼の生い立ち――その燕王に受けた仕打ちに拠るものでした。
 だとすれば、鄭和が自分のような人間を新たに生み出さないために、自らの命を賭けることは何の不思議もありません。それがたとえ燕王の命に逆らい、敵に回すものであったとしても。

 かくて建文帝と娘を救うべく密かな戦いを続けてきた鄭和。その秘密を知る明王朝の秘密機関である西廠の襲撃を受けながらも、ついに錫蘭(セイロン)に到着した鄭和は、そこを建文帝と娘の安住の地としようとするのですが……

 その鄭和の試みがいかなる結末を迎えたか、ここでは述べません。しかし最後の最後に鄭和が望んだもの――それを描いた場面は、本作でも屈指の感動をもたらしてくれたことだけは間違いないと、強く感じます。


 ここで鄭和の航海の大きな目的が一つの結末を見たことになりますが――しかしその先に何が描かれるのかと思えば、艦隊が黒死病患者を乗せた船と遭遇したことをきっかけに、予想もしなかったものが描かれることとなります。射馬九郎率いる黒市党の過去が!

 元々は肥前松浦水軍の流れを汲む武士の一党でありながら、今は倭寇として近隣を荒らす黒市党。しかし彼らは、鄭和に請われたのをきっかけに、自分たちの島を捨て、宝船艦隊の一員に加わることとなります。
 その際、航海に同行できない者たちは皆自害するという壮絶な決意を示した黒市党。彼らにそこまでさせた物は何か。そしてかつて(第1巻で)島を訪れた鄭和が目にした焼け焦げた家々と、九郎が言葉を濁した過去の出来事とは……

 これまでも何度か触れましたが、射馬九郎(いるまくろう)や弖名(てな)、黒市といったネーミング、そして故郷を捨てて海を家とする姿――彼らは作者の初期の名作『ブルーシティ』のセルフオマージュとも言うべき存在であることは間違いないでしょう。
 そして今回、彼らの過去において、さらに最大級のオマージュが描かれることになるとは、嬉しいような驚いたような、何とも複雑な気分であります。

 そしてその内容が、今現在我々を襲っている状況と不気味に重なりつつあるのにもまた、驚くほかありません(執筆タイミング的にはほとんどリアルタイムではありますが……)。
 しかしだからこそ、故郷である青市島(!)を捨てた九郎たち黒市党の決意と心意気が、これまで以上に尊く、そして眩しく感じられるのもまた事実であります。

 その原因や理由は違いますが、全てを失いながらも、なおも自分に残ったものを抱きしめて海に出た黒市党と鄭和は、ある意味同等の存在であり、彼らは本作の陰の主人公と呼んでもよいのではないか――と思ってしまうのは、これは贔屓の引き倒しでしょうか。


 何はともあれ、いよいよこの航海の最後の目的地である古里(カリカット)に向かう鄭和。
 この巻で、本作のタイトルの意味を思わせる台詞があったこともあり、いよいよ物語は結末に向かっていることを予感させますが――一つの旅の終わりに鄭和が、黒市党が何を目にすることになるのか、楽しみにしたいと思います。


『海帝』第5巻(星野之宣 小学館ビッグコミックススペシャル) Amazon

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 星野之宣『海帝』第2巻 海に命を賭ける者「たち」の旅立ち
 星野之宣『海帝』第3巻 鄭和という不屈の「男」の素顔
 星野之宣『海帝』第4巻 鄭和の旅を左右するもう一つの過去

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2020.04.01

門前典之・霞流一『御城の事件 〈東日本篇〉』(その二)

 二階堂黎人編の「城」をテーマとしたユニークな時代ミステリアンソロジー第1弾の紹介、後編であります。残る2編は、これぞ本格ミステリ、と言いたくなるような、シチュエーションも謎解きも凝った物語であります。

『猿坂城の怪』(門前典之):松本城
 地震によって屋根瓦や石垣が崩落し、復旧作業が進められる猿坂城で起きた奇怪な事件――城の姿を記録していた絵師が、堀の上に途中までかけられた橋の上で殺害され、しかしその時橋には、被害者以外の人間は存在しなかったというのです。
 そして事件の調べの中、堀に子連れの河童が出没した、橋の上の椅子が落とされていた、放置されていた石垣の石が増減していたなど、奇怪な出来事ばかり耳にする目明かしの錠七。彼は瓦職人の伊蔵に目をつけるのですが……

 建築知識を利用したミステリを得意とするという作者らしく、地震で崩落した城(この辺りは熊本城をモデルにしているようですが)という特異な舞台で展開する本作。
 犯行現場の見取り図が掲載されているだけで訳もなく嬉しくなってしまうのですが、さらにそこに子連れの河童や増減する大岩という非論理的(?)存在が絡んでくるなど、ある種の本格ミステリらしさが横溢しているのがたまりません。

 しかし本作の真に凄まじい点は、終盤で明らかになる、ある真実の存在であることは間違いありません。
 そんなトリックありか!? と言いたくなってしまうのですが、しかし振り返って見るときちんと伏線は張られているのには、ただ唸るしかないのであります。

 ミステリ小説ならではの荒技を投入してみせた作品――そう言うべきでしょうか。


『富士に射す影』(霞流一):小田原城
 富士を模して作られたという冠原城で次々と起きる怪事を調べるため、藩の指南役頭の依頼を受けて訪れた旅の武芸者、その実は伊賀組同心の梵戸丸七。
 村の六地蔵が持ち去られた、逃亡した罪人の一人が穴に閉じ込められ餓死していた、小姓頭が天守の石垣にぶつかり死を遂げた、何者かの生首とイタチの胴体が一緒に置かれていた――さらに富士に揺れる鬼火、新たなる奇怪な死体の発見と続く中、梵戸は辿り着いた真相とは?

 本書の掉尾を飾るのは、『忍者大戦』に怪作『忍夜かける乱』を発表した作者の、これまた人を喰ったタイトルの本作。
 本作も、素背(すぱい)の梵戸丸七(ぼんどまるしち)という人を喰った探偵役が登場するユニークな作品となっています(というか、梵戸の正体も実は前作の登場人物であったり……)

 そしてその梵戸が挑む謎も、極めつけの奇怪なものばかり。何しろ物語のメインとなる謎からして、相撲好きの男が、あたかも石垣と相撲を取ったように、石垣に激突して死んでいたというものなのですから!
 その他にも奇怪な事件が相次ぐことになりますが――それが全てきっちりと論理的に解き明かされてしまうのは、本格ミステリの醍醐味と言うべきでしょう。

 その背後にあるのは、本作ならではの超論理ではあるのですが――しかし異様な余韻を残す結末を見れば、それにも思わず納得させられてしまうのであります。


 以上五編、「城」という共通のテーマはあるものの、各作品でその城に持たされる役割や意味づけは――江戸時代という舞台設定を踏まえつつも――よくもこれだけ多様性を持たせたものだと感心させられました。

 実は本書を読み始める前は、(もちろんモデルはあるものの)必ずしも実在の城ばかりではないことに不満があったのですが、しかしこの作品それぞれの城の扱い――すなわち時代小説としての城の描き方・扱い方を見て、考えを改めました。

 もちろんミステリとしての楽しさは言うまでもなく、時代ミステリアンソロジーとして大いに楽しむことができた本書。
 来月発売の〈西日本篇〉も楽しみにしております。


『御城の事件 〈東日本篇〉』(二階堂黎人編 光文社文庫) Amazon

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2020.03.31

高橋由太・山田彩人・松尾由美『御城の事件 〈東日本篇〉』(その一)

 二階堂黎人編による光文社文庫の書き下ろし時代ミステリアンソロジー――以前全2巻で刊行された『忍者大戦』に続き、こちらも全2巻で登場の『御城の事件』の1巻目であります。タイトルの通り「城」を舞台にした個性的な全5話から成る本書の収録作品を、一作品ごとに紹介していきましょう。

『大奥の幽霊』(高橋由太):江戸城
 育ての親である伊賀者の組頭から、大奥詰めを命じられた弥助。将軍直々に受けたという「大奥で泣いている赤子の幽霊を成仏させる」という命に戸惑いを隠せない弥助ですが、綱吉の側室であったお梅の局の下で探索に当たることに……

 巻頭を飾るのは、城の中の城というべき江戸城を舞台にした、本書で唯一の時代小説プロパーと言うべき作者の作品。作者がデビュー前、別ペンネームで本格ミステリを発表していたというのは恥ずかしながら存じ上げませんでしたが、本作を読んで納得できました。

 いかにも作者らしいと言うべきか、本作は基本的にはちょっとライトな味つけで展開。
 そもそもの依頼から大奥に入ってからの展開(特に中盤の突然のお梅の局の提案を受けてのくだり)まで、ちょっと無理があるようにも思えたのですが――しかしラストに至り、ガラリと全ての構図が入れ替わり、全く異なる物語が浮かび上がるのには驚かされました。

 特にライバル局の言葉に込められた意味など唸らされるところで、登場人物が皆ものわかりが良すぎる感がなきにしもあらずですが、非情の城の中心に描かれる人情の姿が心地よい作品です。


『安土の幻』(山田彩人):忍城
 焼亡した安土城の正確な姿を記したという襖絵を模写するため、大志城を訪れた絵師の芳長。しかし城は秀吉軍に水攻めを受け、芳長は城の中に閉じこめられてしまうのでした。
 そこで自由奔放な盲目の美姫・澪姫から、城の抜け道の存在を聞かされる芳永。しかし抜け道も水に没しているはずなのですが……

 秀吉の北条攻めの際に水攻めを受け、それでも落ちなかったことで知られる忍城をモデルにした舞台で描かれる本作は、ヒロイン・澪姫の存在感が強烈に印象に残ります。
 何しろ、盲目ながらそれを補うように一度聞いたものは決して忘れぬ記憶力を持ち、そして美しい容姿に似合わぬひねくれ者ぶりで、ちょっとツンデレ気味――盛りも盛ったりというキャラですが、しかしそれだけに非常に魅力的で、彼女に振り回される芳永に同情したり、羨ましくなったりであります。

 しかし本作はもちろん城を題材にしたミステリであり、その謎の一つは、如何にして水攻めされている城から脱出するか――すなわち水没している抜け道から、如何にして水を抜くか、というもの。これだけでも十分に面白いのですが、それだけでは終わりません。
 そう、本作で描かれるのは、タイトルに冠されたもう一つの城の謎。果たしてその謎の答えは――いやはや、思わぬ伝奇テイストに仰天であります。

 ……と思いきや結末に落とされるもう一つの爆弾。いやたまりません。


『紙の舟が運ぶもの』(松尾由美):川越城
 主君の奥方の命で、城内の庭のの鳥の姿を記録することになった茶坊主の隆信。彼は鳥を追う中、遙か昔から城にいる、人ならざる女の子と出会うことになります。
 そんなある日、城の堀に浮かぶようになった紙の舟。それは町娘が城侍にたちの悪い悪戯を仕掛けられたのと同時期に始まったというのですが……

 実は本書で一番驚かされたのが本作――時代小説のイメージのない作者(というより本作が初時代小説)だけに、どのような作品を、これがと思えば、意外な展開と心温まる物語が見事に融合した時代小説でありました。

 まず主人公が城の茶坊主という時点でユニークなのですが(作中で何度か触れられる、目立つ故に目立たないという特性が生きてくる展開が見事)、その彼が遙か昔から城に棲む精霊と出会い――という導入の時点で引き込まれる本作。
 しかしそこから物語にはタイトルの「紙の舟」が絡み、予想もしなかった意外な方向に展開していくことになります。

 そこで描かれるのは、「城」に象徴される権威に挑もうとする弱者の意気地であり――なるほどこのような物語だからこその主人公の設定であったか、と納得させられるのです。
 一見日常の謎めいた紙の舟の謎も見事な切れ味であるところに、結末の後味もよく、名品と言うべき作品であります。


 残り二作品は次回紹介します。


『御城の事件 〈東日本篇〉』(二階堂黎人編 光文社文庫) Amazon

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2020.03.30

永尾まる『猫絵十兵衛 御伽草紙』第21巻 バラエティに富んだ妖尽くしの楽しい一冊

 久々に新刊登場の『猫絵十兵衛 御伽草紙』は、表紙の一つ目小僧と一つ目猫から察せられるように、妖が登場するエピソードばかりが収められた全9編。妖ばかりと言っても、もちろんバラエティに富んだ内容は変わらず、今回も楽しい一冊であります。

 鼠除けの猫絵を生業とし、人ならぬモノの存在を見聞きする力を持つ青年・十兵衛と、強力な妖力を持つ元・ニタ峠の猫仙人にして、今は酔狂にも十兵衛の相棒として江戸で暮らすニタ。この一人と一匹を、時に主人公に、時に狂言回しとして、人と猫と妖の物語を描いてきた本作も、もう第21巻となりました。
 冒頭に述べたように、この巻は妖尽くしというべき内容が収録されています。以下のように……


 茶太郎・ブチ・ハチのお馴染み猫又三匹が、おいてけ堀よろしく水中から呼びかける怪と出会う「おいてけ堀猫」
 昼寝している最中に異界に迷い込んだ上、片耳がなくなってしまった濃野初風の愛猫・小春の冒険「小春猫」
 いなり寿司売りとともに、大店のお嬢様に惚れてしまった絵師志望の猫又・ムクの奮闘を描く「恋の仇猫」
 病弱で祭見物に行けない子供のために、猫丁長屋の子猫・タケと十兵衛が一肌脱ぐ「祭猫」
 年経りて通力を得た破れ寺の住職の猫が、住職を助けるために思わぬ策を授ける「火車猫」
 大晦日の晩、謎の相手から逃げようとする猫又三匹衆と百代に十兵衛が巻き込まれる「掛け取り猫」
 前話に続き、借金のカタに大森の化け物茶屋で働くことになった四匹の姿を描く「化物茶屋猫」
 タイトルのとおりニタの賑やかな日常を描いた8ページの掌編「ニタの、たまの日常」
 ニタ峠の雛祭りに招かれた十兵衛が、川の化生とそれに顔と大切なモノを奪われた女性と出会う「ひいな猫」


 ご覧のとおり、奇怪な化け物との対決あり、可愛らしく不思議な奇譚あり、泣かせる猫と人のドラマあり――一口に妖といっても様々ですが、それでいて、どれも本作「らしい」物語に仕上がっているのに感心させられます。

 例えば「小春猫」――小春の夢物語のようなファンタスティックなお話ですが、小春が迷い込んだ様々な妖が人間同様の暮らしを送る世界の姿は、ユーモラスでしかし妙に生々しく、我々の世界とは似て非なる空気を感じさせる異界感が素晴らしい。
 この辺りの異界描写は実は作者の得意とするところですが、実在した大森の化け物茶屋に、実は人用の表と化け物用の裏があったという設定の「化物茶屋猫」も、作者ならではの世界観を感じさせるものがあります。

 また、一見ユーモラスで温かい絵柄でありつつも、本気で恐ろしい化け物を描けば、ドキリとするほど恐ろしいのも作者の筆の力。
 本書でいえば、「火車猫」のクライマックス、死人を地獄へ攫っていく火車の大暴れの場面などは、江戸の絵草紙的な味わいを持ちながらも、荒々しく迫力ある絵柄に驚かされるのです。

 ちなみにこの「火車猫」、物語的には有名な昔話「猫檀家」にほとんど忠実な内容なのですが――この妖怪描写の凄まじさと、それとは裏腹の人と猫の細やかな交流の描写(和尚が唱える大悲心陀羅尼の一節が別の意味を持つラストが巧い!)に泣かされる、本書でも屈指の名編と感じます。
 また名編といえば「祭猫」も、互いをいたわり合う両親と子の情(冒頭で描かれる母の表情が何とも見事)に、普通の子猫であるタケの可愛らしさと、十兵衛の猫絵が生み出す優しい奇跡が絶妙のバランスで混ざり合って、不思議人情系の実にグッとくるエピソードとして必見であります。


 と、妖好き、不思議好き、そしてもちろん猫好きには、語り出したら止まらなくなってしまうような充実した内容の本書。

 連続ものではない連作もので、これだけの巻数を重ねながらも、このバラエティとクオリティとは――といつもながら驚かされるのですが、しかしこの点についてはこの先も変わることはないだろうと、無条件に信頼してしまうのであります。


『猫絵十兵衛 御伽草紙』第21巻(永尾まる 少年画報社ねこぱんちコミックス) Amazon


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2020.03.29

たかぎ七彦『アンゴルモア 元寇合戦記 博多編』第2巻 決戦開始!? あの男が戦場に立つ

 奮戦空しく蒙古軍に追い詰められ、蹂躙された対馬。その地獄を生き延び、なおも戦いを続けようという朽井迅三郎の戦いを描く『アンゴルモア 元寇合戦記』のシーズン2とでも言うべき『博多編』の続巻であります。ついに九州本土に蒙古軍が上陸した中、あの男が戦場に立つことに……

 多大な被害を与えた末に対馬を離れた蒙古軍。彼らにとっては対馬はあくまでも行きがけの駄賃、真の目標は九州本土にあります。しかし日本の武士たち、すなわち鎌倉幕府の御家人たちも博多を中心に集結、ここに全面対決の火蓋が切られ――ない。
 数だけはそれなりのものが集まったものの、。それぞれがそれぞれの士族を代表する彼ら御家人たちには、統一された指揮系統も、協力の意志もなかったのであります。

 太宰少弐の威光も及ばず、烏合の衆状態の日本軍を後目に、次々と橋頭堡を築いていく蒙古軍。しかし本隊が動かない中、赤坂山の守備していた菊池家の武士たちが立ち上がり……


 と、前の巻での嫌な予感(というよりわかりやすい前振り)は現実のものとなり、いざという時に動かない日本軍の無為無策が描かれるこの巻。この辺りは基本持ち出しで参加、活躍して報奨が得られなければ戦う理由がない――という、御恩奉公のネガティブサイドが出たのかもしれませんが、迅三郎の、いや対馬の人々の苦闘を思えば、腹立たしい限りであります。

 そんな中でも菊池家は、幸か不幸かそうした武家間の争いから半ば弾き出されたが故に、武功を上げたわけですが――ここにもう一人、己の武功を見せんとする男が現れます。
 その名は竹崎季長――日本史の教科書でおなじみの「蒙古襲来絵詞」を残した人物です。

 が――本作に登場する季長は、武士としては底辺の、かなりマズいキャラクターであります。
 貧乏御家人ながら妙にプライドが高くて人に頭が下げられず、食うや食わずの生活で実家に寄生中。同年代の周囲の武士たちがきちんとした仕事と家族を持っている姿を前に、思わず身を隠してしまうという――何でこんなに生々しいんですか(どちらかというと『なまずランプ』にいそうな……)。

 それはさておき、それでも武士としての最後の誇りは捨てられない季長にとって最後の賭け、一世一代の大勝負の場がこの戦。名だたる名門武家が動かないのであれば俺が行く、と言わんばかりに先駆けを仕掛け、それがついに人々を動かし……
 と、このくだりは、どん底のキャラクターの逆転劇としてなかなか良い話にも思えるのですが、やはり彼も鎌倉武士。蒙古軍の首級を掲げて帰ってきた菊池家の姿に「なんとすずやかな姿か…」と感涙する姿には、どうリアクションすればよいのか、現代人の自分としては少々戸惑ってしまうのであります。


 さて、そんな新たなヒーロー(?)が誕生した一方で、高麗軍の軍船に密航して九州本土を目指す迅三郎は、思わぬことから発見されて船上で大立ち回りすることになります。
 普段はインテリ然としながら、切れると剛力で刀を無茶苦茶に振り回すという高麗軍の偏執狂的指揮官――本作はこういう形で敵方のキャラを立ててくるのが正直馴染めないのですが――相手に死闘を繰り広げる羽目となった迅三郎。

 そんな彼の思わぬ救い主となったのは、命知らずにも奇襲を仕掛けてきた地元の海賊、いや御家人衆だったのですが――その頭領というのが、別の作品からやってきたような勝ち気な美少女というのにはさすがに驚かされます。
 そして一難去ってまた一難、島抜けした流人扱いで彼女に捕らえられた形で、九州に連行されることとなった迅三郎ですが、彼にとってはまさに渡りに船であります。

 このまま九州での戦いに参戦することができるのか、そしてようやく立ち上がった御家人衆たちの戦いの行方は――ここからがようやく本当の戦い、と言うべきでしょうか。


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