入門者向け時代伝奇小説百選

 約十年前に公開した「入門向け時代伝奇小説五十選」を増補改訂し、倍の「百選」として公開いたします。間口が広いようでいて、どこから手をつけて良いのかなかなかわかりにくい時代伝奇小説について、サブジャンルを道標におすすめの百作品を紹介いたします。

 百作品選定の基準は、
(1)入門者の方でも楽しめる作品であること
(2)絶版となっていないこと、あるいは電子書籍で入手可能なこと
(3)「原則として」シリーズの巻数が十冊以内であること
(4)同じ作家の作品は最大3作まで
(5)何よりも読んで楽しい作品であること の5つであります

 百作品は以下のサブジャンルに分けていますが、これらはあくまでも目安であり、当然ながら複数のサブジャンルに該当する場合がほとんどです(また、「五十選」の際のサブジャンルから変更した作品もあります)。
 そのため、関連のあるサブジャンルについては、以下のリストからリンクしている個々の作品の紹介に追記いたします。

【古典】 10作品
1.『神州纐纈城』(国枝史郎)
2.『鳴門秘帖』(吉川英治)
3.『青蛙堂鬼談』(岡本綺堂)
4.『丹下左膳』(林不忘)
5.『砂絵呪縛』(土師清二)
6.『ごろつき船』(大佛次郎)
7.『美男狩』(野村胡堂)
8.『髑髏銭』(角田喜久雄)
9.『髑髏検校』(横溝正史)
10.『眠狂四郎無頼控』(柴田錬三郎)

【剣豪】 5作品
11.『柳生非情剣』(隆慶一郎)
12.『駿河城御前試合』(南條範夫)
13.『魔界転生』(山田風太郎)
14.『幽剣抄』(菊地秀行)
15.『織江緋之介見参 悲恋の太刀』(上田秀人)

【忍者】 10作品
16.『甲賀忍法帖』(山田風太郎)
17.『赤い影法師』(柴田錬三郎)
18.『風神の門』(司馬遼太郎)
19.『真田十勇士』(笹沢佐保)
20.『妻は、くノ一』シリーズ(風野真知雄)
21.『風魔』(宮本昌孝)
22.『忍びの森』(武内涼)
23.『塞の巫女 甲州忍び秘伝』(乾緑郎)
24.『悪忍 加藤段蔵無頼伝』(海道 龍一朗)
25.『嶽神』(長谷川卓)

【怪奇・妖怪】 10作品
26.『おそろし』(宮部みゆき)
27.『しゃばけ』(畠中恵)
28.『巷説百物語』(京極夏彦)
29.『一鬼夜行』(小松エメル)
30.『のっぺら』(霜島ケイ)
31.『素浪人半四郎百鬼夜行』シリーズ(芝村涼也)
32.『妖草師』シリーズ(武内涼)
33.『古道具屋皆塵堂』シリーズ(輪渡颯介)
34.『人魚ノ肉』(木下昌輝)
35.『柳うら屋奇々怪々譚』(篠原景)

【SF】 5作品
36.『寛永無明剣』(光瀬龍)
37.『産霊山秘録』(半村良)
38.『TERA小屋探偵団 未来S高校航時部レポート』(辻真先)
39.『大帝の剣』(夢枕獏)
40.『押川春浪回想譚』(横田順彌)

【ミステリ】 5作品
41.『千年の黙 異本源氏物語』(森谷明子)
42.『義元謀殺』(鈴木英治)
43.『柳生十兵衛秘剣考』(高井忍)
44.『ギヤマン壺の謎』『徳利長屋の怪』(はやみねかおる)
45.『股旅探偵 上州呪い村』(幡大介)

【古代-平安】 10作品
46.『諸葛孔明対卑弥呼』(町井登志夫)
47.『いまはむかし』(安澄加奈)
48.『玉藻の前』(岡本綺堂)
49.『夢源氏剣祭文』(小池一夫)
50.『陰陽師 生成り姫』(夢枕獏)
51.『安倍晴明あやかし鬼譚』(六道慧)
52.『かがやく月の宮』(宇月原晴明)
53.『ばけもの好む中将』シリーズ(瀬川貴次)
54.『風神秘抄』(荻原規子)
55.『花月秘拳行』(火坂雅志)

【鎌倉-室町】 5作品
56.『幻の神器 藤原定家謎合秘帖』(篠綾子)
57.『彷徨える帝』(安部龍太郎)
58.『南都あやかし帖 君よ知るや、ファールスの地』(仲町六絵)
59.『妖怪』(司馬遼太郎)
60.『ぬばたま一休』(朝松健)

【戦国】 10作品
61.『魔海風雲録』(都筑道夫)
62.『剣豪将軍義輝』(宮本昌孝)
63.『信長の棺』(加藤廣)
64.『黎明に叛くもの』(宇月原晴明)
65.『太閤暗殺』(岡田秀文)
66.『桃山ビート・トライブ』(天野純希)
67.『秀吉の暗号 太閤の復活祭』(中見利男)
68.『覇王の贄』(矢野隆)
69.『三人孫市』(谷津矢車)
70.『真田十勇士』シリーズ(松尾清貴)

【江戸】 10作品
71.『螢丸伝奇』(えとう乱星)
72.『吉原御免状』(隆慶一郎)
73.『かげろう絵図』(松本清張)
74.『竜門の衛 将軍家見聞役元八郎』(上田秀人)
75.『魔岩伝説』(荒山徹)
76.『退屈姫君伝』(米村圭伍)
77.『未来記の番人』(築山桂)
78.『燦』シリーズ(あさのあつこ)
79.『荒神』(宮部みゆき)
80.『鬼船の城塞』(鳴神響一)

【幕末-明治】 10作品
81.『でんでら国』(平谷美樹)
82.『ヤマユリワラシ 遠野供養絵異聞』(澤見彰)
83.『慶応水滸伝』(柳蒼二郎)
84.『完四郎広目手控』(高橋克彦)
85.『カムイの剣』(矢野徹)
86.『箱館売ります 土方歳三蝦夷血風録』(富樫倫太郎)
87.『旋風伝 レラ=シウ』(朝松健)
88.『警視庁草紙』(山田風太郎)
89.『西郷盗撮 剣豪写真師・志村悠之介』(風野真知雄)
90.『明治剣狼伝 西郷暗殺指令』(新美健)

【児童文学】 5作品
91.『天狗童子』(佐藤さとる)
92.『白狐魔記』シリーズ(斉藤洋)
93.『鬼の橋』(伊藤遊)
94.『忍剣花百姫伝』(越水利江子)
95.『送り人の娘』(廣嶋玲子)

【中国もの】 5作品
96.『僕僕先生』(仁木英之)
97.『双子幻綺行 洛陽城推理譚』(森福都)
98.『琅邪の鬼』(丸山天寿)
99.『もろこし銀侠伝』(秋梨惟喬)
100.『文学少年と書を喰う少女』(渡辺仙州)



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2021.10.22

『MARS RED』 第13話「弱きもの、汝の名は」

 幸せな、しかしあり得ないもう一つの人生の夢を見ていた前田。しかし現実では、前田は東京駅前で秀太郎と死闘を繰り広げていた。葵の見守る中、人知を超えた戦いを続ける二人。タケウチたちの東京脱出計画が進み、金剛鉄兵たちが暴走していく中、二人の戦いの行方は……

 中島中将から岬を嫁にもらって欲しいと頼まれ、山上に心からの祝福を受ける前田。中島邸を訪れればそこには岬の笑顔が待ち、部下の森山も顔を見せる――冒頭で描かれる、かつてあったような、しかし決してあり得ない前田の幸せな日常。前田は生前の岬に会っておらず、この後に描かれるように、前田が岬のサロメの舞台を目にすることもなかったのですから……
 そう、これは朦朧としたまま、前田が見ている夢。現実の彼は、人気のない夜の東京駅前広場で、秀太郎と戦っているのです(ちなみに本作のヴァンパイアは冬に吐く息が白くなるのですね……)

 己の意識を失ったまま、ただヴァンパイアたちに対して刃を振るい続ける前田――その前田を放置しておけば、列車で東京を脱出しようとしているタケウチやヴァンパイアの子供たちら、天満屋に身を寄せていた人々にまで害が及ぶ。それを防ぐため、秀太郎はかつての上官に刃を向けているのであります。
 そして秀太郎を追って駆けつけた葵と、東京駅のドームの上に立つデフロットの見守る前で――いや葵の目には留まらぬ高速で、激しくぶつかり合う二人のヴァンパイア。もちろん秀太郎はA級のヴァンパイア、しかし前田もS級のデフロットに血を吸われたことからおそらくA級、そして人間の頃から異常な強さを誇る人物でありました。そんな前田に全力を尽くしながらも圧倒される秀太郎ですが、刀を弾き飛ばされてもスワの二丁ナイフで受け止め、拳銃を連射し(しかしそれを全弾斬る前田)、タケウチ製の閃光弾で目を眩まし――持てる手段は全て使い、秀太郎は前田に抗います。

 その死闘の中で徐々に己を取り戻していく前田。かつて自分を甘いと一蹴した前田に対し、甘いからこそ人間なんだと言い切り、最後の一撃を放つ秀太郎。前田の刃に首筋を断たれつつも秀太郎の刃は前田を貫き――そして前田は完全に己を取り戻します。
 そして秀太郎に後を託し、「これにて任務を終了します」の言葉を遺して朝日の中に消える前田。その場所は、奇しくも岬が燃え尽きた場所と重なっていて……

 しかし、戦いはこれで終わりではありません。前田の存在に惹かれてきたか、暴走しながらも集まってきた金剛鉄兵たちとヴァンパイアたち――彼らを前に深手を負った状態の秀太郎は、葵に対して意外な願いを口にします。君の血が欲しいと。
 ヴァンパイアになってから今に至るまで、血を口にしていなかった秀太郎。前回、冗談めいて血を口にすることを勧めた葵ですが、しかし今や彼にとってそれがいかなる意味を持つか――それは葵にも痛いほどわかります。それでも、葵は己の手を秀太郎の刃に滑らせ、その血を秀太郎に与えます。そしてそれを口にした時――遠く離れたタケウチやスワたちにすらわかるほどの気を迸らせる秀太郎。しかしそれでも彼は己を失うことなく、零機関の戦士としてヴァンパイアたちに向かうのでした。そして……

 その翌夏か、浴衣で東京駅前に花を供える葵。おそらくはもう少し先の時代、異国の雑踏を歩くスワと彩芽。ほとんど現代、ファミコンに興じる子供のヴァンパイアたちを見守るタケウチ。そして現代――夜景を前にしたデフロットの言葉で物語は終わることになります。「弱きもの、汝の名はヴァンパイアなり」と……


 というわけで、大団円を迎えたこのアニメ版。私は恥ずかしながらまだ朗読劇版を観ておらず、それをベースとしたという漫画版を読んだのみですが、そちらの結末を中間地点として、その先に全く異なる物語を描いてみせたのには大いに驚かされました。

 しかし正直なところ、後半部分が長すぎる(というより前半部分が短すぎる)という印象は否めません。
 その一方で、秀太郎たちが関東大震災という天災に流される形で終わりを迎えた漫画版に対し、その後の人の愚かさが引き起こした人災に立ち向かい、その中で秀太郎が人間でありヴァンパイアである自分自身を見出す姿を描いてみせた点で、このアニメ版の物語にも、大いに納得できたところではあります。

 今ひとつ存在感の薄かった葵が、最後の最後で大きな大きな意味を持つのも巧みで、新たなヴァンパイアヒーローの誕生を描くかのようなこのアニメ版の結末は、これはこれで良いものであったと、終わってみれば感じた次第です。


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2021.10.21

皆川亮二『海王ダンテ』第13巻 さよならダンテ そして物語から歴史へ

 ついにダンテの冒険も、この第13巻にて結末を迎えます。人を超えた力を求めた末にに、己の肉体をモーセに譲り渡して海王と化したダンテ。ついに完全復活を遂げた地球意志の代行者・モーセの力の前に、人間は滅びるしかないのか? そしてダンテの運命は? 最後の戦いが始まります。

 地球意志の代行者にして裁定者たるドゥランテ――その一人であるモーセの魂の器として、育ての父であるコロンバスの悪魔の実験の末に、自分が生み出されたことを知ったダンテ。
 しかしそんな残酷な真実にももはや彼の心は揺れない――はずが、祖国イギリスの清での非道な行いを知り、それに対する行動がきっかけで捕らえられ、残酷な拷問の果てに親友・パトリックの命が奪われたことから、ダンテは己の無力さに絶望することになります。その果てに彼は力を求め、己の中に眠るモーセに肉体の主導権を譲り渡すことに……


 という最悪の展開で終わった前巻。いよいよ完全復活を遂げた海王ダンテ、いや魔人モーセは、その超絶の力を振るい、周囲一帯を瓦礫の山に変えるのですが――もちろんこれは単なるウォーミングアップに過ぎません。
 彼の真の目的は、三千年前に滅ぼし損ねたアトランティスの壊滅であり――それだけでなく、自らの産みの親である地球意思の元に帰還し、この地球上の文明そのものをリセットすること。つまり、ここでモーセを止めることができなければ、今の人間の文明そのものが滅びる――その絶対の危機を阻む者が果たしているのでしょうか?

 いや、まだ人間は絶望していません。そこに駆けつけたのは、地球脱出を目前としていたアトランティスの民たちに、ナポリオと「構成」の書、そしてオルカとティーチ、アルビダら不死者たち。さらにダミアンやジョゼと「生命」の書が、自分たちにできることを為すべく動き出します。
 そしてダンテにとっては常に冒険の相棒であった「要素」の書が、さらには人類に復讐するための道具としてダンテを生み出したはずのコロンバスまでもが、モーセを阻み、ダンテを助けるために立ち上がったではありませんか!

 というわけで、ここに至り展開するのは、これまで登場したメインキャラ総登場での大決戦。それぞれに新兵器やパワーアップ(絶対アレ、再登場すると思った……)を引っさげて駆けつけた、個性的極まりない、そして何よりも頼もしい面々の呉越同舟の戦いには、胸が熱くならないはずがありません。
 特にコロンバス――人間に絶望した末にこの事態を招いた、諸悪の根源ともいうべき人物が、その夢が叶ったまさにこの時、「親」としての顔を見せて立ち上がる姿は、強く印象に残ります。矛盾といえばこれ以上矛盾したものはありませんが、それこそが人間であると、彼の姿は示しているのですから。

 しかしもちろん、この戦いの主役はダンテ本人であります。最後の敵がダンテの肉体を使っている以上、その復活は、そして肉体の奪還は容易なことではありませんが、しかし彼自身が、彼自身の魂が復活し、そしてモーセの魂を打ち破らなければ、この戦いは終わらないのですから。
 はたして、この戦いの行方は如何に、そして最後に待つものは……


 と、世界を股にかけた大冒険活劇の結末に相応しいド派手な大決戦が描かれたこの最終巻。もちろんそれだけでなく、最後に勝つものは人間の魂――人間の善き部分を信じる魂というのも、定番ではありますが、やはり気持ちの良いものがあります。
(とはいえ、ダンテの意識を蘇らせるシチュエーションは、その結末も含めて既視感があるような……)

 そしてその果てに待ち受けている結末は、正直なところ少々意外、かつ大いにほろ苦いもの――というかモーセはもうちょっとサービスしてくれても――ではあります。
 しかしこれらは全て、ダンテの物語からの決別を示すためのものなのでしょう。そう、本作の結末は、ダンテという少年の冒険が終わり、ホレイショ・ネルソンという人物の歴史の始まりを告げるものなのですから……


 ネルソンやナポリオといった実在の人物を中心に据えつつも、自由奔放に大伝奇活劇を展開してみせた本作。歴史と伝奇の間を巧みに縫ってみせた快作でした。


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2021.10.20

速水螺旋人『靴ずれ戦線 ペレストロイカ』 魔女と共産主義者、大祖国戦争をいく

 そのミリタリーを中心とした知識の該博さ、そして可愛らしい絵柄とコミカルで時にシニカルな作風が強く印象に残る作者が、第二次世界大戦中のソ連とドイツの戦い――大祖国戦争を題材に、見習い魔女とソ連軍の女性将校の奇妙な戦争を描く、ロシア伝奇とでもいうべき極めてユニークな連作です。

(この先、物語の詳細に触れる部分があるのでご注意下さい)
 大祖国戦争開戦直後の1941年、魔女バーバ・ヤガーの鶏の足の上に立つ小屋を訪れたソ連内務人民委員部 (NKVD)のナージャ。従軍指令を携えてきたナージャに様々な試練を課すバーバ・ヤガーですが、ナージャは外の世界に憧れる見習い魔女・ワーシェンカに助けられるのでした。
 結局手助けが露見したのをきっかけに、ナージャとともに従軍することとなったワーシェンカ。それから1945年のベルリン陥落に至るまで、二人の奇妙な戦争は続くことに……

 というわけで、東部戦線を転戦する二人の珍道中が連作形式で(冒頭と結末以外の時系列はバラバラに)描かれる本作。
 共産主義者という合理性バリバリのナージャと、非合理の塊のようなワーシェンカ、水と油の二人の掛け合いによって、冒頭に触れたような作風の作者らしいミリタリーコメディが展開するわけですが――当然ながら見習い魔女がいる以上、それで終わるはずもないのであります。

 実は彼女たちの前に現れるのは、ドイツ軍だけではありません。各回のゲストとして登場するのは、妖怪や魔物、神霊や伝説の英雄たちといった存在の数々。時に戦争に巻き込まれ、時に戦争に首を突っ込み、あるいは戦争とは無関係に平常運転で暴れ――と、それぞれにその個性的な性格と能力を活かして、二人を悩ませたり助けたりとするのです。

 そして感心させられるのはその顔ぶれの多彩さであります。ドモヴォーイやルサールカ、キキーモラなどの比較的メジャーな妖怪や、イリヤ・ムーロメツや聖ゲオルギイといった英雄の辺りはこちらも何とか知っていたのですが――聖カシヤーンや不死身のコシチェイといった魔物(?)たちには、「そんなのもいるのか!?」と驚かされるばかり。
 あるいは一番メジャーかもしれない「ニコライ・ワシーリエヴィチの怪物」が、実は架空の存在だったというのが一番驚かされましたが……(だから本作の中では番外編扱い)

 ちなみにドイツはさすがオカルト帝国らしく、ヒムラー直属の魔女が登場、物語を通じてワーシェンカのライバルとして彼女を付け狙うのも楽しいところであります。


 そんな伝奇もの、民俗ものとして非常に楽しい本作なのですが――しかし同時に、戦争ものとして、その負の側面をも克明に描いていくことになります。

 例えばウクライナで妖怪たちの群れから逃げ出した二人が出会ったのは、ドイツ兵に連れられて何処かへ行く、胸にダビデの星を付けた人々(ちなみにナージャはユダヤ人という設定)の行列だった――というエピソード「旅路」。
 あるいは、ワーシェンカが一目惚れして苦労して救い出した青年が、その次の回であっさり戦死し、ワーシェンカが「死」と競争をして彼を助け出そうとするも――という「死の勝利」(ここで「死」が用いる乗り物に絶句)。

 人間が戦争の中で繰り広げる数々の暴虐や愚行、そして戦争の中であっけなく失われていく命――本作がファンタジックで、コミカルであるからこそ、時にフッと描かれるそれらは、より一層鋭くこちらの胸に刺さるのであります。
 もっとも、それだからこそ最終話の展開が、何とも痛快かつ(一種の人間性の勝利として)感動的なのですが……


 全2巻と分量は多くはありませんが、内容は実に濃い本作。この『靴ずれ戦線 ペレストロイカ』は完全版というべき内容ですが、電子書籍化されており、入手しやすくなっているのもありがたいところです。


『靴ずれ戦線 ペレストロイカ』(速水螺旋人 徳間書店リュウコミックス) 第1巻 Amazon/ 第2巻 Amazon

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2021.10.19

「コミック乱ツインズ」2021年11月号(その二)

 「コミック乱ツインズ」2021年11月号の紹介の後編であります。今回も印象に残った作品を一つずつ取り上げます。

『カムヤライド』(久正人)
 父王の命で、伊勢のヤマトヒメのもとに向かったオウス(ヤマトタケル)とオオウス。彼に対してヤマトヒメが語るのは、ヤマト族の真の歴史、いわば真古事記(!)だったのであります。

 200年前の天孫降臨――宇宙からの「もの」の落下時の爆発によって大打撃を受けたヤマト族。しかしそれは始まりに過ぎず、その落下によって汚染された土から生まれた国津神と、彼らによって土蜘蛛に作り変えられた人々によって、ヤマト族は滅亡の淵に追い込まれるのでした。最後の手段として、落下で生まれた穴の探索を行ったヤマト族は、その地下で落ちてきた「もの」の残骸を――骨と肉を発見することになります。
 重すぎる骨は残し、肉を回収したヤマト族が、木の柱を用いてその骨格を再構築して肉をまとわせ――作り出された巨人。そして後に初代大王となるイワレビコがそこに乗り込み、起動したヤマトオオクニタマは国津神たちを蹴散らし、一路東へ……

 と、光の巨人かと思ったらどちらかというと汎用ナントカ人型兵器だったヤマトオオクニタマ。しかし大変なのはそれから――ヤマトオオクニタマの中から現れたイワレビコは既に「人」ではなく、その後の大王たちにもその影響は遺伝したというのであります(こんなところで記紀での神代の天皇の長命ぶりをフォロー……)。ようやくその影響は収まったものの、国津神復活の兆しにヤマトオオクニタマの力を欲する大王たちは、様々な形で力を取り出すべく、実験を繰り返していたのというではありませんか。
 その一つが「彼」による「あれ」の試作試験、そしてもう一つは……

 と、ここに至り、オウスにまつわる黒い真実がほのめかされるのですが――最後の最後に真の爆弾が炸裂することになります。まさか!? と思いつつも、これまでの単行本を振り返ってみれば、確かに第5巻の冒頭辺りはどう見てもそれ。しかしだとしたら一体――次回は地獄が待ち受けていそうであります。


『殺っちゃえ!! 宇喜多さん』(重野なおき)
 前回、初陣で彼ならではの冷徹なロジカルさを発揮して見事に兜首を挙げた八郎。評定参加を許されて野望へまず一歩、その翌年には元服してついに直家誕生! ではありますが、まだまだ下っ端に過ぎません。
 そんな中に飛び込んできたのは、一足飛びに城主になるという絶好のチャンス、と言いたいところですが、逆に絶体絶命のピンチに。考えてみれば舞台は瀬戸内だったのだなあ――というところで次回に続きます。

 しかし本作の直家、いまのところまだそこまで黒いことを実行していないせいか、うっかり系策士というちょっと愉快なキャラになっているのが面白いところです。


『仕掛人 藤枝梅安』(武村勇治&池波正太郎)
 いよいよラスト2回となった本作。音羽の半右衛門を狙った切畑の駒吉と羽沢の嘉兵衛は、仲間割れと半右衛門の襲撃、そして梅安の仕掛けによって壊滅。一方、小杉さんは(名前とかちょっと気になるところもあるものの)念願の仕官を――と、万事丸く収まったように見えたものの、剣鬼・北山要之助が梅安を付け狙い……

 という、おそらくはこれが最後の戦いとなるであろう今回。正面きっての戦いではおそらく作中最強の要之助ですが、その彼がさらに不意打ちを仕掛けようというのですから、さしもの梅安の命も今度ばかりは――という場面からのこの展開は、さすがにこちらも完全に予想外であります。
 要之助にとってはもはや交通事故にあったような展開としかいいようがありませんが、彼が仕掛人である以前に剣士であったことぉ考えれば、この結末は、所詮外道は正道には勝てないということの象徴なのかもしれません。

 そしてそれを誰よりよく知るのは、やはり梅安なのでしょう。全てが終わった時、彼が選ぶ道は――次回最終回であります。


 というわけで次号では最終回の『仕掛人 藤枝梅安』が巻中カラー。また、久々にやまさき拓味『雑兵物語 明日はどっちへ』が掲載されます。


「コミック乱ツインズ」2021年11月号(リイド社) Amazon

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2021.10.18

「コミック乱ツインズ」2021年11月号(その一)

 いよいよ今年もあと数ヶ月。「コミック乱ツインズ」2021年11月号は表紙が『侠客』、巻頭カラーが『鬼役』、特別読切で『戦国夢屋』が掲載されています。今回も印象に残った作品を一つずつ紹介いたします。

『勘定吟味役異聞』(かどたひろし&上田秀人)
 前回、将軍後継争いのもう一人の候補として、綱吉の遺児・柳沢吉里の名を吉宗から聞かされた聡四郎。今回は主人公サイドは一回お休みして、この柳沢と紀伊国屋サイドが描かれることになります。

 病床にありながらもなお気迫は衰えず、禁を破って聡四郎と私闘を繰り広げた永渕を叱責する柳沢吉保。永渕を退けた吉保が紀伊国屋に命じたのは、南蛮渡りの新式鉄砲――火縄式ではなく火打ち石式、すなわち標的に察知されにくいその鉄砲を使って狙う相手は……
 と、そんな「父」の狂った野望を探っていたのは吉里。実の父からつけられた甲州忍・一衛――面頬をつけて妙にキャラ立ちした彼の探ってきた計画に対し、吉里は紀伊国屋たちの排除を命じるのでした。
 一方、そんなこととは知らずに、木場で妙にゴツい配下・甚助と待ち合わせ、鉄砲名人の手配を命じる紀伊国屋。この甚助、そう言われるなり「的は止まっておりやすか それとも動いておりやしょうか」と訊ねる辺り、あからさまにカタギではありません。しかしそんな二人の会話を気付かれずに立ち聞きしている一衛も只者ではありませんが……

 というわけで、いよいよ最後の、そして愚かな手段に走ろうとする吉保の野望と、思わぬところから登場した新たな勢力が描かれる今回。しかしそれ以上に印象的なのは、紀伊国屋の姿でしょう。吉保の命に応じて陰謀を繰り広げる一方で、長年連れ添った妻と食卓を囲み、老後の暮らしを語る。店の者に店の運営を指示する――ある意味日常の姿なのですが、こういうところに(その後の甚助との会話を含めて)これまで彼の人生というものが窺われて、なかなかに味わいがあるのです。


『ビジャの女王』(森秀樹)
 蒙古軍驚異の面白装備と人海戦術で、ついに城壁を乗り越えられてしまったビジャ。一度乗り越えられてしまえば次々と犠牲が出るわけですが、これはきっとインド墨家の新たな策があるに違いない! と思いきや、ブブ(とバッタ)がその巨躯を活かして普通に敵をぶちのめすのにはちょっと驚きました。

 結局戦いは水入りというか砂入りによって蒙古軍が撤退、ビジャは辛くも救われたのですが――むしろここからがブブの真骨頂が感じられることになります。
 蒙古軍の猛攻に意気消沈する人々を集めて、インド墨家のライブラリにある、過去のある戦のことを語るブブ。それはローマ軍に攻められたユダヤ人が山上の城に立て籠もったマサダの戦い――物量に物を言わせたローマ軍に対して、思わぬ形で対抗した人々の在り方を語ることで、ブブはビジャの人々に人としての誇りを持ち続けることの大切さを教えたのであります。(いささか不吉すぎる例ではありますが……)

 さらにオッド姫に人心鼓舞のため、自分の巨体を活かしてみせるブブ。彼の下でまだまだ戦い抜けそうなビジャですが、その陰では思わぬ陰謀が――というところで続きます。


『戦国夢屋』(三代目仙之助)
 タイトルどおり舞台は戦国時代、運に見放されてうだつの上がらぬ日々を送る鉄砲足軽の青年・宗十郎が、ある日出会ったのは「夢屋」を名乗る奇妙な商人とその従者(?)。彼らから、狙えば必ず命中するという鉄砲・命中筒を出世払いで買う宗十郎ですが、問題はその弾がわずか三発しかないことであります。
 最初の一発で重臣に目をかけられ、二発目でその評判を確実なものとした宗十郎。彼は次の戦で鉄砲名人と称される敵軍の遣い手と対決することを命じられるのですが、しかし残る弾は一発のみで……

 と、奇妙な商人ものというべき本作。鉄砲名人との対決を前にした宗十郎の行動とその結末はある意味定番ではあるのですが、最後の弾の行方は、これは漫画ならではのビジュアルで印象に残りました。


 次回に続きます。
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2021.10.17

『半妖の夜叉姫』 第27話「銀鱗の呪い」

 十四年前、りんの前に現れた是露がかけた銀鱗の呪い。全身に広がっていく銀の鱗の進行を止めるため、りんは時代樹に封印され、さらに夢の胡蝶によってせつなの夢と眠りを与えられていたのだった。一方、とわたちは朴仙翁のもとに向かい、吸妖魂の根の在り処を尋ねるが……

 吸妖魂の根を探す夜叉姫三人の姿が描かれる今回、しかしそれ以上に印象に残るのは、やはり現在のりんの姿にまつわる真実(そしてそれに伴う様々な謎の解明)であります。

 十四年前、犬夜叉と殺生丸が妖霊星の破片を破壊していた頃――地上で無事を祈るりんの前に現れた是露。麒麟丸を滅ぼすと予言された半妖の子、そして妖怪と結ばれた人間を憎む是露によって、りんは銀鱗の呪いなるものをかけられてしまったのであります。
 首筋についた一片の鱗がやがて全身に広がっていき、見るも無惨な姿に変わって死に至る――この呪いから解放されたければ半妖の娘たちの居場所を教えろという是露に対して、平然と自らの命を捨てようとするりん。あわやというところに殺生丸が帰ってきたことで最悪の事態は免れたものの、是露がりんと「縁」を繋がれたことで、是露を殺して呪いを解くこともできない――是露が立ち去るのを見ていることしかできない殺生丸ですが、邪見の提案で、呪いの進行を止めるため、時代樹にりんを封印するのでした。

 ところがそれだけで終わらず、その中でも進行していく呪い。夢の胡蝶によって近親者から夢と眠りを与えればよい――という時代樹の精霊の助言により、邪見はせつなに夢の胡蝶のさなぎをつけ(とわは現代に飛んでしまったので)、そのおかげでせつなは眠らなければ夢も見なくなってしまったのであります。
 さらに、麒麟丸側についたと見せかけて、是露を倒しかねない犬夜叉(とかごめ)を黒真珠の中に封印した殺生丸――というわけで、ここに第一期で謎となっていた部分の多くが明かされたことになります。

 その一方で夜叉姫たちは、相変わらずせつな以外は騙されたり鈍感だったりと、どうにも不安な状況。そのせつなも、まだまだ所縁の断ち切りを使いこなすことができず、見るからに雑魚妖怪にも手間取る始末――と思いきや、その妖怪は虹色真珠の一つを宿していたのですが、それを横から現れた理玖は一撃で倒し、真珠を回収していきます。
 結局、理玖に教えられたとおりに朴仙翁に会えた三人は、もろはの最強技であるところの話術でまんまと朴仙翁から吸妖魂の根の在処が、産霊山であることを聞き出すのですが――そこは奇しくも夢の胡蝶が生息しているという山。以前からとわが探しながらも、何となく有耶無耶になっていましたが、ここでついに三人は山に向かうことになります。しかし山は見るからに異様な気配を漂わせて……

 そして理玖の働きもあって、あっさり虹色真珠を全て回収した是露ですが、既に真珠にはこれまでの持ち主の記憶が蓄積されている状態。しかももろはが紅差しに入れていたことで、天敵に等しい犬の大将の妻・十六夜の記憶まで入っていたのは皮肉というほかありません。
 一方、是露に相変わらず献身的に仕える理玖ですが、今回是露が語ったその正体は、かつて犬の大将に折られた角から作られた麒麟丸の分身。それゆえ理玖が見たものは麒麟丸に筒抜けになると、理玖は是露から追い払われてしまうのでした。姐さんから捨てられ、もはや理玖にはとわにつきまとうしか途はないのか?(まあ、今までとあまり変わってない気もしますが)


 というわけで、ほとんど謎の在庫一掃状態だった今回。しかし第一期同様、主人公たちはその真実を知らず、視聴者のみ知らされるという構成はいかがなものか……
 それはともかく、殺りん勢にとっては絶許対象となった是露。彼女がどうにかなれば、本作の大抵の問題は解決する気がしますが――何となく虹色真珠の中の十六夜の記憶が事態打開の鍵になる気もいたします。
(そして邪見も、真実が明らかになったらとわに殴られても文句は言えないと思う)


関連サイト
公式サイト

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