戌基・獏 平成風絵物語展~大江戸恐竜伝を中心に~
戌基・獏 平成風絵物語展~大江戸恐竜伝を中心に~
http://www.maruzen.co.jp/home/tenpo/maruhon.html
http://www.bokenya.jp/contents_odn/free/baku/data/pr_odn.html
うちの会社の隣のビルには丸善の本店が入っていて、中にはギャラリースペースがあって色々と個展が開かれています。で、いま開催されているのがこの「戌基・獏 平成風絵物語展」。平賀源内+恐竜ということで前々から非常に気になっていた「大江戸恐龍伝」の挿絵を(その他、「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」「シナン」など最近の夢枕作品の装丁なども)担当している木版画家(でよいのかな)の立原戌基氏の個展であります。
たまたま暇があったので覗いてみたのですが、これがなかなか気持ちの良い時間を過ごすことができました。
お目当てであった「大江戸恐龍伝」の挿絵も、江戸時代の読本の挿絵的空気を漂わせながら、オウムガイやら恐竜やら、当時の読本に登場すべくもない事物を巧みに描いていて良かったのですが、一番心の琴線に触れたのは花を描いた作品の数々。
もともと植物好きなこともあり、描き手の如何を問わず、花や植物を描いた作品は好きなのですが――生物でありながら静物である植物の有り様は、現実の(まあそうでないのも山とありますが)の事物の一瞬の有様を切り取って一定の空間の中に留めてみせた絵画と通じるものがあると思うのです――立原氏の作品は、版画のやわらかな色合いと、自然の中の一瞬の静と動を感じさせる描線が相まって、絵の前を去るのが惜しく感じさせるものがありました。
その後、同じフロアのステーショナリーをひやかしてきたのですが、思わず買ってしまったのがモールスキンの手帳。丁度手帳が欲しかったこともありますが、機能的でいて、デザイン的に静かに自己主張している様が気に入ってしまいました。
ちなみに買ったのは、ゴッホのグリーンの手帳。…全然静かじゃないですが。
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