変身忍者嵐を観ています
変身忍者嵐はもと血車党の忍者ハヤテだ。血車党はハヤテの父が作った化身忍者を操り日本征服を企む。ハヤテは父の過ちを償い日本の平和のため自ら変身忍者嵐となり血車党と戦うのだ!
なかなかDVDが出そうにないので(そして出たとしてもまたバカ高いのはわかっているので)「変身忍者嵐」のLDを全巻セットで買ってしまいました。
お目当ては中盤以降の西洋妖怪編ですが、これまでダイジェストや書籍等でしかこの作品に触れていないこともあり、もちろん最初からきちんと全話観ることにして第1クールくらいまでざっと観たのですが…
微妙。いや、これは正直に言って微妙です。
時代伝奇オタ・特オタとして、ブッ飛んだ時代劇やトホホな特撮には慣れていますし、むしろそういう作品は大好物(だったつもり)。何よりも昔の作品(32年前の作品ですぜ!)を今の目で見て語るというのは野暮の極みだとは思うのですが――いやこれはそのナントモ。
何だか、普通の人が特撮ものに対して抱いているネガティブイメージってこうなんだろうな、と今さらながらに納得していまいました。
ちなみにこの作品、特撮本などを読むと大抵「仮面ライダーの時代劇版」と評されていて、うーんそれはちょっと乱暴な見方じゃないの? と思ってきましたが、少なくとも序盤は全くもって世の研究家諸氏が正しい。
いや、原作者が同じとか、主人公も敵も同源の改造人間とかそういう本質的な部分はもちろんなのですが、敵の声納屋悟朗だし! ナレーター中江真司だし!(冒頭の主人公と敵の設定を語るナレーションが主題歌の最後に入るのも一緒) ジャンプの効果音とかも一緒!
と、あまりにも表層的な部分が一緒なので、見ながら思わずツッコミを入れたくなりました(マジメな・古参の特撮ファンが聞いたら顔をしかめるかもしれませんが)。
とはいえ、もちろん見るべき点、楽しめる点も数多いわけで、さすがに剣を使った殺陣は今の作品と比べてもほとんど遜色ありませんし、嵐のデザインも今の目で見ても斬新に感じます。特に嵐のマスクは、目の位置と頭のトサカのおかげでえらい頭でっかちに見えるのですが、あれ、くちばしにあたる部分が実はゴーグルで、でっかい目やトサカは兜の頭飾りと考えると、非常に格好良く思えてきます(まあ、あの目に目潰しくらって苦しんでましたからそんなことはないのですが)。
何よりも、バリバリの時代劇の舞台装置・登場人物の中で、ヒーローと怪人のみ(血車下忍はかろうじてセーフ)特撮ヒーローしている風景というのは、異次元を覗き込んでいるようでなかなかに素敵な気分、その強烈な異物感が、却って異形の者同士の戦いを浮き彫りにしている…というのはホメすぎですか。
なにはともあれ、時間があったら一話ずつレビューしていくつもりです。ツッコミ満載になるかもしれませんが、笑って見逃していただきたく。
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