正子公也の真田十勇士
ネット上で「真田十勇士」のことを調べているうちに、正子公也作品不完全リストというサイトに辿り着きました。
正子公也先生といえば、キノトロープ/水滸伝等で素晴らしい豪傑百八星を描いている、水滸伝ファンにはお馴染みの…というよりも畏敬の念すら抱きたくなるイラストレーター。
水滸伝の他にも、三国志や、古龍や金庸の武侠小説のイラストなども多く担当されていて、その豪快かつ妖艶なタッチの画風は、そのデザインとしても秀逸な画面設計、そして何よりも、誰を描いたか聞かなくても、一目でそれとわかるキャラクターの把握能力と相まって、一度見たら忘れられない作品を作り出している、私の最も好きなイラストレーターの一人であります。
で、その正子先生が、あの真田十勇士を描いているというではありませんか!
正子先生と言えば、上で触れたように中国ネタの作品が多く、すっかりそちらの人、というイメージがあったのですが、正子公也作品不完全リスト様を拝見すれば、コーエーの「信長の野望」シリーズの攻略本・ガイドブック類で日本の武将豪傑等のイラストを描かれているとのこと(そういえば私が初めて正子先生のイラストを見たのは、コーエーの水滸伝のガイドブックだった…)
そして幸いにもその真田十勇士、ネット上で見ることができるのですよ。株式会社謙信様のサイトのこちら、正子先生のコーナーのギャラリーの、下から2行目左から3列目の作品がそれ。
…素晴らしい。
左から、望月六郎、海野六郎、三好伊三、霧隠才蔵、由利鎌之助、三好清海、猿飛佐助、穴山小助、筧十蔵、根津甚八とのことですが、これですよ、これぞ正子節!(特に才蔵と十蔵あたりの構図) と言いたくなってしまうような見事な作品でありました。
その他の戦国武将たちを描いた作品の数々も実に素晴らしく、胸が躍るを通り越して、苦しくなってきましたよ(本当)。
正子先生、つまるところは「豪傑」が大好きなんだろうなあ…と感じ入りました。
その正子先生は、チェン・カイコー監督の大作「プロミス─無極(ムキョク)─」(ここの真ん中辺り)で衣装デザインを担当されていたとのこと。
おかげで水滸伝は長期休載を余儀なくされ、ファンとしてはかなり悶えましたが、まあ正子公也の名が世界に知られるようになると思えば、そして何より大スクリーンで正子作品が立体として見られると思って楽しみに待っている次第です。
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