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2005.08.08

最強の力人との出会い 「修羅の刻 雷電編」第1回

 「月刊少年マガジン」誌の今月号(9月号)から、3号連続で久々の「修羅の刻」がスタート。今回は「雷電編」――すなわち最強の大関として今なお語り継がれる伝説の力士・雷電為右衛門と「陸奥」の戦いを描いたシリーズ(となる見込み)です。

 第1回となる今回は、雷電が力士として大成するまでの半生、その規格はずれの――相手を殺しかねない張り手を封印させられるという――強さが丹念に描写され、名声を得ながらも、どこか満たされないものを、強さに対する渇望を抱えた格闘者、という、「修羅の門」「修羅の刻」に登場するにふさわしい人物として雷電が描かれます。
 様々な格闘技が登場した「修羅の門」「修羅の刻」を通じて、「相撲」という格闘技が描かれたのはさほど多くないと記憶していますが(「修羅の門」第四部で元力士とヴァーリで戦ったのと「修羅の刻」信長編の冒頭で相撲大会があったくらいかな)、さすがに格闘描写は巧みの一言。雷電と谷風の稽古シーンなど、この作者独特の、空間の白さを印象的に使った画で描かれていて、「ああこれこれ」とすっかり嬉しくなってしまいました。

 肝心の陸奥の方は、「(仕合)やらないか」と、ちょっとやさぐれっぽい陸奥圓明流継承者が子連れで登場、まだ名乗っていませんが、普段は飄々としていながら、いざ戦いの場を前にすると牙を剥き出しにする様は相変わらず。
 主人公(?)としては年を喰った陸奥なのと、子供(女の子の格好をしていますが本当に娘かは?)連れというのがかなり珍しく、それが、不敗の流派と最強の力人とが出会った先の展開にどう絡んでくるのかも楽しみです。

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