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2007.01.21

「幕末機関説 いろはにほへと」 第十五話「秘刀共鳴す」

 後をついてきた赫乃丈と共に日光に向かった耀次郎。そこで耀次郎は聖天よりの手紙を受け取り、東照宮に向かう。実は永遠の刺客であり、大坂の陣は首封じの戦だったという家康。その家康を祀った東照宮の奥で、耀次郎はかつて覇者の首が封印されていた場所を見つける。と、そこに現れた幻影兵士に苦戦する耀次郎。耀次郎を追ってきた赫乃丈は、引き寄せられるようにそこに置かれていたもう一つの月涙刀を手にする。からくも脱出した二人だが、赫乃丈は、耀次郎と同じ道を行くと告げるのだった。


○いきなりわらじがアレして役立たずの赫乃丈。でも自分の腿の上に足を乗せさせて様子を見てやる優しい耀次郎。しかし今回絵がかなりマズいです。赫乃丈も微妙に別人なのはどうでもいいとして、脇キャラがマズすぎる。完璧に別世界の住人です。

○途中出会った旅芸人の一座と同宿する二人。が、旅芸人は唄を始めて赫乃丈も一緒に舞うことに。その間にそっと耀次郎の食膳に手を伸ばす近所の浮浪児。子供たちのために食膳を押してやる耀次郎ヤサシス。そしてその喧噪の中で耀次郎に聖天からの文を渡す旅芸人の女。その文に呼ばれて東照宮に向かった耀次郎だが空には赤い妖星が…

○しかし家康さんもささら者だったり鬼道衆だったり九龍一族だったり実は服部半蔵だったり朝鮮や明の手先だったり永遠の刺客だったり忙しいですね。

○東照宮の奥で、いかにも動かして下さいと言わんばかりの狛犬を発見した耀次郎、早速動かしてみると滝の奥に洞窟が…(こんなに見つけやすそうだったら誰かがとっくに見つけていると思う)。しかしこの辺りのシーンの耀次郎の別人ぶりもひどい

○そして洞窟の奥で見つけたのはもう一本の月涙刀。が、そこに出現した幻影兵士たちに耀次郎はあっさり追い詰められて大ピンチに。そこに彼を追ってきた赫乃丈も現れて…しかし耀次郎、「座長」って呼ぶのね。


○そして輝くもう一つの月涙刀が動いて…正気を失ったように手を伸ばした赫乃丈がもう一つの月涙刀を手にしたとき、耀次郎の月涙刀にも力が宿り、今まで全く手の出せなかった幻影兵士をも切り裂く力が。そして幻影兵士を呼び出していたとおぼしい壷を破壊する耀次郎ですが、その頃東照宮には妖しげなピンクのオーラが…

○崩れ落ちる洞窟から脱出する二人…が、絵と演出のヘボさから緊迫感全くなし。ただ、珍しく声に感情をにじませた耀次郎が印象的でした。

○もう一本の月涙刀に呼ばれたと語る赫乃丈。そして耀次郎と同じ道を――おそらくは永遠の刺客の運命を――ご一緒いたしますと告げるのでした。


 いや…私は絵についてはあんまりうるさく言わないたちですが、やっぱりアニメには絵も大事な要素だとわかりました。特に本作のようにリアルな絵柄で描き込まれた作品の場合は、少しの絵の狂いが相当の違和感を生みますね。原画はそこそこの面子だったように思うのですが…贅沢を言い過ぎかもしれませんが大変気になりました。
 絵の方のひどさに気を取られてしまいますが、話の方も何だか…あれだけ見つけやすそうな仕掛けの奥にあった月涙刀が何故見つからなかったものやら。これでオープニングの赫乃丈の持つもう一本の月涙刀が登場したわけですが…

 などと文句いっていたら、次回土方キタコレ! 勇者王っぽい微妙な声の土方さんですね。


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コメント

耀次郎があの逼迫した(内心が吐露されるであろう)状況で叫んだ呼び名が「座長!」だったのには
「え!?ぇええ?ええええええええええええええ!!!?」
っていうかずっこけました。この朴念仁め。

投稿: 伯爵 | 2007.01.21 23:31

いやあ、あれほど的確に耀次郎のキャラを描いた台詞はないかもしれません(笑)

しかしキリコどころではない堅物です、耀次郎。

投稿: 三田主水 | 2007.01.22 01:46

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