「幕末機関説 いろはにほへと」 第二十一話「海峡渡る」
最新鋭艦ストーンウォール号を手みやげに、蝦夷共和国に投降せんとする薩摩の黒田了介。その「甲鉄」には、箱館に渡るべく、聖天に依頼された西郷の口利きで耀次郎が乗船していた。ストーンウォール号受け取りのために宮古湾で黒田を出迎えた土方たち。が、全ては投降を偽装した黒田の罠であり、ガトリング砲の猛威の前に共和国側は次々と討たれていく。が、耀次郎は土方への射撃を妨害すると回天の土方に同行、耀次郎の重要さを語る西郷の言葉を思いだし黒田も彼を見逃すのだった。
いわゆる宮古湾海戦の意外史ともいうべき今回。平均してみると作画面では正直あまり高いレベルではない本作ですが、その中でも今回はかなり低調な印象。特に今回主役格の活躍を見せた土方のキャラクターデザインが淡泊なだけに、作画が崩れるとたちどころに「誰!?」になってしまうという…
元々作画アニメというわけでもありませんし、個人的には元々それほど気にする方ではないのですが、集中しての視聴を妨げるほどだったので文句を言ってみました。
と、のっけからネガティブな話で恐縮ですが、そんな今回の物語をずいぶん救っていた感があるのは、黒田了介の豪快かつ生臭いキャラクター。酒乱の気があったという黒田らしく(?)登場シーンの半分くらい酒をくらっていたような印象がありますが、「この黒田了介を、蝦夷共和国は欲しくはないか!?」など、言動の端々に、豪傑的半面と策士的半面を持つ黒田のしたたかさが現れていて、なかなか魅力的なキャラクターに描かれていたかと思います。土方はさておき、またもとのだんまりに戻ってしまった耀次郎は完全に喰われていた感がありました(そもそも、箱館潜入の困難さが描かれていないため、耀次郎が黒田と同行する必然性が薄かったような…と、また文句言ってしまった)。
ちなみに今回の蒼鉄先生、ほとんどただ一人、冷静に黒田の罠を見破っておきながら、それを指摘したら土方が「俺が行こう」と言い出したので、これも先生の策のうちかと思ってしまいましたよ。もう先生の一挙手一投足が油断ならなくて愉快です。しかも太夫を独り占め(?)
その蒼鉄先生、次回予告ではまた穏やかならざることを言っていましたが…あっさり丸め込まれそうな座長が心配です。
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見終わって、確かに耀次郎は出てたのだけど、
なーんかものすごく物足りなくて、見た気がしない。
なんでだろうと考えるに…
{/hiyo_cry2/} 耀次郎ほとんど台詞が無かったんだよねー。
ここまで喋らない主人公ってさ…。
いや、寡黙な男って好きなんですよ私。
だけど耀次郎の場合は、耀次郎な浪川さん声が好きってのもあって、
やっぱり声を聴かせて欲しいのよね…うるうる。
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で、な〜にしてんのかってえと
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... [続きを読む]
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||#ffffff style= width:585;height:50;font:bold 25;color:red;text-align:center;font-family:MS明朝; ``土方さん♪男気あふれてます!!!||
己の危険を省みない土方さん!
罠かもしれないというのに自らが、
黒田了介らの乗る「ストーンウォール号」を出迎えに宮古湾に行くと言い出した!
先生はいい顔しませんでしたね。
黒田了介は元..... [続きを読む]
受信: 2007.03.08 08:53
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「海峡渡る」
当時にしてはよく船が浮いたなぁ。すごい技術です。
座員のみなさまは何をしてたんでしょうね。
密談。。
北の方は酒が強いといいますが飲み過ぎよ!
師匠が上京。
死に際だなんて、もっと長生きしそうなのに。
もうとっくに正念場かと思ったのに(笑)
この歌よく聞くと結構歌詞が暗いというかヒドイ。。
いきなり発砲とは卑怯で素敵。
クレ―射撃ですか?
先生ソファ―が似合いす�... [続きを読む]
受信: 2007.03.08 11:38
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んー、ますます足踏みしてるように思えるんですが…。
ようは耀次郎がストーンウォール号で蝦夷へ渡る…って話だったんですけど、史実メインで「いろは」の物語が進んだのはほんのわずか…。
「この黒田了介を、蝦夷共和国は欲しくはないか!?」
嘘つきーっ!謀ったなー...... [続きを読む]
受信: 2007.03.08 19:49
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まさか、黒田了介が悪役だとは驚いた〜〜〜!(顔はモロ悪役チックでした)昔の年末時代劇「五稜郭」でも、新政府軍の中でも黒田了介(西郷輝彦が演じていて格好良かった)は、いわゆる好漢だったんですけどね。黒田らしく、いつでも酒とお友達なシーンが多かったのがグッ...... [続きを読む]
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「蝦夷共和国討伐隊総督 黒田了介さん」
黒田さん登場っ!!!
・・・で、コレが今回唯一の耀次郎のセリフ・・・
今回はいつもに増して無口でした(苦笑)
「まさか君が生きていたとはな」
土方さんとも再会っ!
本日より第21... [続きを読む]
受信: 2007.03.08 23:39
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幕末機関説いろはにほへと 第21話「海峡を渡る」
今回はタイトル通り丸々一話かけて、前回見事復活した耀次郎が海峡を渡って蝦夷に行くお話。
お久し振りな勝先生や西郷さんも出て来ました~!
...... [続きを読む]
受信: 2007.03.09 00:33
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