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2007.12.24

「BRAVE10 ドラマCD」 見事なまでに鉄板な

 どうしようかと悩みつつも、いざ実物を目の当たりにするとついつい手に入れてしまうのがマニアのサガ。というわけで買ってしまいました「BRAVE10」ドラマCD。いやはや、この手のアイテムは久しぶりな気がします。
 基本的には原作漫画の忠実なドラマ化であるこのCD。収録されているのは原作第二巻の最初のエピソードまでで、つまりは才蔵が半蔵にボロ負けして、佐助の叱咤激励で再起するまでとなっています。些かスッキリしない切り方ですが、まあ分量的に丁度なので仕方ないのでしょう。

キャスティングの方は、
霧隠才蔵:森川智之
伊佐那海:植田佳奈
海野六郎:木内秀信
猿飛佐助:福山潤
アナスタシア:近野真昼
筧十蔵:藤原啓治
真田幸村:平田広明

という布陣で――最近の声優のことはあまり知らない私が言うのもなんですが――まずは大過ないキャスティングでありました。
 個人的には、福山潤氏がお得意の「良くも悪くも青い少年」演技で、本作の佐助のちょっとだけ特異なキャラを好演していたと思います(ちなみに福山氏は、おまけのキャストコメントで「好きな歴史上の人物は」と訊かれて、「好きかどうかっていうのではちょっと違うかも知れないけども一体どういうことだったのかなとか(中略)興味があるなって人がいるとすれば津田三蔵」と答えた強者です。一体何者なんでしょう。というよりお友達になりたい)

 さて、全体的な印象としては、かなりきっちりとした――言い換えれば無難な――ドラマCD化だと言えるのですが、その一方で否応なしに気付かされてしまったのは、本作の魅力のかなり大きな部分を、原作者の霜月かいり氏の絵が担っていたのだな、ということで…漫画だからある意味当たり前なのですが、ちょっと寂しかったかなあ。

 ちなみにこのCD、本編に、ボーナストラックのミニドラマ「幸村の百物語」、それにキャストコメントと、見事なまでに鉄板なドラマCDのコンテンツで、冒頭に書いたようにこの手のアイテムを久々に買った私ですが、今でもこうなんだ…とちょっと感動しましたよ。


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コメント

突然コメントしてしまい申し訳ありません。ドラマCDの感想、とても参考になりました。
私は六郎役の木内さんのファンなのですが、彼の出番は多かったですか?

投稿: ぺきょ | 2012.01.31 01:11

ぺきょ様:
こんにちは。なにぶん、聴いたのが相当以前(4年以上前!)のこともあり、すぐには思い出すことができないというのが正直なところです。
原作でも要所要所に登場して締めるタイプのキャラなので、それほど出番は多くなかったのではないか…と思います。

今すぐに手元にでてこないのですが、見つかったらまた書き込みますね。

投稿: 三田主水 | 2012.02.02 00:14

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