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2008.03.29

「BRAVE10」第3巻 彼女を中心に――

 「コミックフラッパー」本誌でのもの凄いプッシュぶりが最近目につく「BRAVE10」の最新巻が発売されました。この第三巻では、第二巻に引き続き、伊佐那海が徳川に追われる理由を求めての出雲への旅から、一転、奥州での伊佐那海争奪戦が描かれます。

 全体の印象としては、アクションが七分にストーリーが三分というところで、なかなか感想が書きにくい部分もあるのですが、今回ようやく明かされた伊佐那岐が狙われる理由、そして徳川の背後で糸を引いていた伊達政宗がそれを狙う理由というのが、伝奇的になかなか面白かったと思います。
(真田と伊達がライバルとなるのは、同じ作者により漫画化されている「戦国BASARA」とかぶりますが、しかし、史実での両者の関係を考えるに、やっぱりオイシイ組み合わせだと思います)

 そしてまた、個人的に感心したのは、伊佐那海を中心に、他の十勇士の彼女に対する接し方から、彼女自身を含めたキャラクターそれぞれの掘り下げが成されている点にもちょっと感心。
 考えてみれば、このような描き方は、物語冒頭から、才蔵と伊佐那海の関わりの中で使われていたもの。それが前の巻あたりから、さらに他の十勇士のキャラクターが少しずつ前面に出てきたこともあって、よりその手法が目立ってきたのかもしれませんが…

 さて、残念ながら今回は十勇士の新登場はありませんでしたが、その代わり(?)前の巻で才蔵と死闘を展開した由利鎌之介が「お前を倒すのは(以下略)」と正調ツンデレ台詞と共に才蔵の助っ人に参戦。
 が、才蔵と共闘するのが、「泣きを入れるまで遊んで」もらえるからという、SなんだかMなんだかわからない理由かわからないのが愉快で、初登場時には読んでいてちょっと引いてしまったキャラが、可愛く見えてきた…かな?


 でも伊達忍者コンビのキャラはいまだに苦手…


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