「無限の住人」 第二幕「征服」
アニメ「無限の住人」第二話で描かれるのは、ヒロイン・凜を襲った悲劇と、その原因となった凜の父の道場と逸刀流の因縁、そして凜と万次の出会い。前回は万次の紹介編、プロローグとも言うべき内容でしたが、今回からがいわば本編と言えるかもしれません。
さて、今回のエピソードの、アニメとしての出来を一言で表すと、可もなく不可もなく…というところ。実に淡々と原作をアニメ化していて、正直なところ、こういう時が一番感想が書きにくい。
もちろん、アニメならではのアレンジとして、無骸流の面子は今回も登場。前回は百淋姐さん一人でしたが、今回は尸良・偽一・真理路と、ほぼ全員登場しております。
また、逸刀流による浅野道場襲撃シーンでは、原作ではもっと後に描かれた、川上新夜が凜の母にボディペインティングするシーンがここでちゃんと描かれていて、原作の要素の再構成という意味では、きちんとした仕事ぶりだったと思います。
(ちなみにこのシーンでは新夜の他に黒井、凶、静馬と原作初期を彩った逸刀流メンバーが集合。…改めてみると凄い絵面だなあ)
とはいえ、どうにも淡々と物語をこなした印象が強く、設定紹介編を無難にこなしたなあ、という感想であります。
もっとも、どう描けば満足するのだ、と言われると、こちらも言葉に詰まってしまうのですが…
それにしても、今回のエピソードを原作以来、久方ぶりに見てみると、天津の言動の勝手さに驚かされます。
浅野道場皆殺しは――逆恨みの産物以外の何物でもないのですが――まあ逸刀流の行動原理を鑑みればある意味当然と理解できるのですが、凜の母の凌辱を許可したのは、どう考えても余計としか思えません。
原作中盤以降、被害者的というか、悲劇的側面を強めていく逸刀流ですが、初めがこれだと全く同情はできないナァ…と、今更ながらに再確認してしまった次第。
そういう点では、今回アニメで本作を見直してみるのも意味があったかもしれません。
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