「太王四神記」 第23話「面影を追って」
残すところいよいよあと二回、わずか二回となってしまった「太王四神記」。本当に終わるのか? とハラハラいたしますが、クライマックスに向けて、静かに事態は動いていきます。
後燕からの書状の中に、姿を消したスジニの言葉を見つけたタムドクは、いてもたってもいられず自ら後燕へ。相変わらず自分が真っ先に動きすぎる王様ですが、今回ばかりは自分の恋路のことだからなあ…
が、スジニはそれを悟り、遠くからタムドクを見つめるのみで再び何処かへ――スジニいじらしいよスジニ。
王様の目的は不発でしたが、後燕で手に入れた巻物に記されていたのは、高句麗王の持つ天弓に秘められた恐るべき秘密。かつて天孫ファヌンが黒朱雀を討ち、そしてタムドクが暴走する青龍の力を封じたこの天弓は、しかし、四神のみならず、高句麗王自身の命をも握っていたのでありました。
すなわち、天弓が破壊されれば四つの神器も破壊され、それどころか王も命を落とすと…ラスト目前にして突然の設定ですが、何だか話の落としどころが見えてきたような気がします。
と、ここから急展開。ほとんど1、2分で一年の割合でたちまち時は流れ、高句麗と百済の間の戦争が繰り返されたことが語られます。この終盤に来て、いきなりこの急展開は、正直色々と不安になりますが…あ、タムドクが髭に。
そして百済との戦争に一段落が着いたかに見えた時、高句麗を襲う後燕。その背後には、キハとホゲのやさぐれ地獄カップルが――
素性を隠し、ひそかに最強の軍隊を作り上げてきたホゲ(新コスチュームが妙に恰好良し。というより本作のコスチュームはみな実に素敵です)と、大長老を顎で使うキハ。最期の敵として文句なしの貫禄ですが…
その頃、再びスジニの行方を知ったタムドクは、彼女と再会を遂げて…主題歌が流れる中、万感の想いを込めて見つめ合う二人、という韓流ドラマみたいな(韓流だよ!)ラストで幕。
さて、これで残るはあと一回。タムドクは名実ともに高句麗の王となり、その点では一つの物語は終わったといえますが、しかしまだまだ決着していないドラマが幾つもあります。
彼とキハとスジニ、神話の時代からの三角関係の行方。復讐鬼と化したホゲとの決着。これらに大長老の思惑が絡み、更に、この数回特にクローズアップされてきた、天と人間との関係に、一つの解答が示されるのだと思いますが――やはり鍵になるのは天弓の存在でしょうか。
次回は放送時間を延長しての最終回。既に評判は色々と聞いていますが、静かに待つとしましょう。
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