「BRAVE10」第5巻 いきなり大将戦?
順調に巻を重ねて「BRAVE10」も第五巻。前巻までで八人が集結した真田の勇士たちですが、ついにこの巻で残り二人が登場…? というところまで辿り着きました。
と言いつつ、今回物語の中心で大暴れしていたのは、オッサンこと真田幸村。
今までは十勇士の主君らしく…はあまりなかったかもしれませんが、一歩引いたところで戦いを見守っていた感のある幸村の実力の一端を見ることができます。
と言っても、合戦があったわけでも、ましてや幸村自らが刀を手にして敵と戦ったわけでもありません。
幸村の活躍の舞台となるのは、家康主催の伏見での茶会。己の天下人たるを見せつけるために諸大名を招いて開かれたこの茶会で、座興の剣舞と称して幸村を挑発したのは、かの独眼竜政宗――
この物語の核心である奇魂を巡り、これまで幾度となく激突してきた真田・伊達の、いわばこれは大将戦。座興とはいえ、当然ただですむはずはないのですが…
ここでの幸村の振る舞いがまた、何とも「らしい」ものなのが実に楽しい。飄々と人を食った、しかし底の知れない幸村のキャラクターがよく出ていたと思います。
キャラクターと言えば、この茶会に集まった諸大名――の中でも特に石田三成と直江兼続――がまた、実にこの漫画らしいビジュアルと性格。はっきり言ってしまえば、お堅い歴史ファンが見たら目を三角にして怒りそうなアレンジなのですが――
私個人としてはこういうのも大好物ゆえ、大いに楽しませていただきました。兼続がまた兼続らしくて…
さて、物語の方は、京行きの途中で爆弾小僧・望月六郎改め弁丸を仲間に加え、十勇士もこれで九人。
そしてラストでは真田主従絶体絶命の危機に、十勇士最後の一人が登場…? という場面でヒキで、次の巻ではいよいよ十勇士勢ぞろいということに相成りますか、これは楽しみです。
それにしても、この巻、冒頭からなんかものすごく読者サービス的な露天風呂大会で驚きましたよ。
そして存在自体が読者サービスみたいになってきた鎌之介イイヨイイヨー
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