「白獅子仮面」 第12話「怪人ヨロイ武者の襲撃」
豊臣ゆかりの鎧二体が変じた怪人ヨロイ武者は、柳生道場に乱入して居合わせた者を皆殺しにすると、飾られていた鎧を王として迎えた。火焔大魔王の命を受けたヨロイ武者は、徳川の侍を皆殺しにすべく、次々と武家屋敷を襲撃。ヨロイ武者が底なし沼近くを通ると知った越前と兵馬は、奉行所の総力を挙げてヨロイ武者を迎え撃つ。手下二体を倒した兵馬は、馬上のヨロイ武者の王に苦戦するも、変身しての一騎打ちの末、これを倒すのだった。
最終回一話前でもいつもと変わらないノリの「白獅子仮面」、サブタイトルは「怪人ヨロイ武者の襲撃」なのにテロップは「怪人ヨロイ武者」なのが謎ですが、今回の妖怪は、いずれにせよ豊臣ゆかりの鎧兜に命が宿った怪人ヨロイ武者。全部で三人しかいなかったり、うち一人は武者と言いつつ鎖鎌を持っていたりと、色々突っ込みどころはありますが、たった三人で徳川の侍を皆殺しにするというその意気やよし。
実際、柳生道場の侍をたった二人で皆殺しにしたり(ただこのシーン、折角格好良く登場した師範があっさり倒されるのが残念…本当に兵馬以外は妖怪に全く打つ手なし、な作品です)、矢も刀もものとはせず、武家屋敷に乱入してジェノサイドを繰り広げたりと、なかなかの活躍です。
お話の方も、結局いつもの大岡越前暗殺計画ネタかと思いきや、先手を打って奉行所側が迎え撃つという展開(尾行に失敗した田所と一平が、逃げる途中、底なし沼に落ちたことから、その辺りに網を張るという兵馬の策も、ちょっと面白い)。
火矢にはしごに網、さらには落とし穴まで用意しての迎撃戦は奉行所の必死ぶりが伝わってきてなかなか盛り上がりました。落とし穴に落ちた配下二人を袋だたきにするシーンには苦笑しましたが…しかもほとんどノーダメージ。
そんな中でも光るのは兵馬の殺陣。相変わらず強すぎる兵馬さん、配下二人を変身せずに倒すのですが、この時ちゃんと脇の下や喉元を刺しているのは好印象(?)です。
そしてヨロイ武者の王との一騎打ち(ちなみにこの前、王が兜だけ飛ばして一平の顔を塞いで悶絶させるという技を見せるのですが、これがなかなか意味不明)では、西部劇によくある縄をかけられて馬で地面を引きずられるというピンチになりながらも、地面に突き刺さった斧で縄を切るという頭脳プレイ――これ、王様は斧に兵馬をブチ当てたかったのだと思いますが、思いっきり裏目に出るのが何とも――の末に白獅子仮面に変身。
そこから自らも白馬にまたがっての文字通りの一騎打ちは、双方が本当に馬に乗って戦っているだけに迫力十分で、クライマックスを大いに盛り上げてくれました。…意外とあっさり倒されるのですけどね
<今回の妖怪>
怪人ヨロイ武者
豊臣ゆかりのヨロイに魂が宿り復活した妖怪。徳川家への怨念から、徳川家の侍を次々と襲撃する。鍬形付きの兜をかぶり、斧を携えた王と、配下の二人で活動し、配下はそれぞれ槍と鎖鎌を武器とする。
元が鎧だけに防御力も高い上、一度倒されても「鎧よよみがえれ!」の声と共に復活したり、短距離テレポートなどの超能力も見せるが、兵馬(白獅子仮面)の前には敵わなかった。
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