「いかさま博覧亭」 帰ってきたあいつら!
先日惜しくも全五巻で完結した「怪異いかさま博覧亭」が帰ってきました!
現在プレ創刊号が配信されているwebコミック誌「電撃コミックジャパン」に、「いかさま博覧亭」と題名を変えての復活であります。
「怪異」の字を落として「いかさま博覧亭」となった本作ですが、内容や登場人物の方は全く変わらず、以前のまま。
江戸は両国の見世物小屋・博覧亭を舞台に、小屋の若き主人で妖怪馬鹿の榊、しっかり者の番頭格の算盤小僧・柏、天真爛漫なろくろ首の蓬、へたれの巨乳くノ一・八手、そして榊の幼なじみで酒好きの貧乳絵師・蓮花といった面々がドタバタ騒動を繰り広げるコメディであります。
前作の連載終了久しぶりの登場となった今回のエピソードですが、上で述べたとおり、内容的…というかノリ的には全く以前と変わりません。
「怪異」の二文字は落ちたものの――冒頭でそれをネタにしたメタな…ちょっとブラックなギャグが入っているのもおかしい――しっかり怪異ありちょっぴり人情(?)ありの面白イイ話は健在であります。
今回は、かつて博覧亭の出し物だった生き人形にまつわるお話。
生き人形と言っても稲川淳二の怪談ではなく、生きた人間に似せた張り子人形のことですが――作中ではサラッと流されましたが、この生き人形というのは、江戸後期ではメジャーな見世物の一つでした――博その人形が見つかるのと同時に、両国界隈で幽霊が目撃されてある怪談が…というストーリーであります。
登場するのは、榊・柏・蓬・八手・蓮花の初期メンバーのみ。
物語を騒々しくする付喪神たちや四目屋の杉忠がいなかったせいか(?)、ちょっと地味な内容ではあったかもしれませんが、しかしいかにも「らしい」展開で、久々の面子との再会を楽しませていただきました。
元々、内容的にもっと評価されてもいい作品だと思ってきましたが、この新連載(実質的には移籍?)を機に、榊と博覧亭の愉快な面々の活躍を、もっともっと多くの人が知ってくれれば…
と、期待している次第です。
ちなみに欄外の人物紹介、榊のところは「楽しいヤツらとかわいい妖怪たちに囲まれて生きている」と、実にわかりやすくもうらやましいことが書かれているのですが、蓮花の内容が(全く誤りが含まれていないだけに)本当に笑っちゃうくらいヒドい。
果たして兄さんがヒロインに返り咲くことができるのか!? こちらも期待…かなあ。
あと、地味に蛇姐さんがサービスサービス
「いかさま博覧亭」(小竹田貴弘 「電撃コミックジャパン」プレ創刊号掲載)
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