「BRAVE10」第8巻 今度こそ結集十勇士! そして…
十勇士集結→アナ裏切り→伊賀異形五人衆との対決と、急転直下の展開が続いていた「BRAVE10」、この第八巻にて第一部完となります。
伊佐那海の持つ力を狙う服部半蔵率いる伊賀異形五人衆を迎え撃つ十勇士。
しかしアナは裏切り――というよりも元々五人衆の一人だったのですが――人気投票第一位のくせに海野六郎はアナの奇襲に深傷を負ってセミリタイア状態、人数的には勝るものの、戦力的には…
という状況で繰り広げられてきた総力戦もいよいよこの巻で決着であります。
苦闘の末に次々と五人衆を打ち破る十勇士ですが、しかしこの戦いの勝敗は、どちらが伊佐那海を手中に収めるかが決します。
その意味では、勝敗の行方は、佐助・十蔵・伊佐那海vs幻惑の灰桜、そして才蔵vs神速の服部半蔵が握ることになるのですが…
無数の蟲を自在に操る灰桜の前に佐助と十蔵は膝を屈し、戦う力を持たぬ伊佐那海の心が絶望に包まれたとき――伊佐那海の中の闇が、戦況は一気に混沌に包まれることとなります。
正直なところ、この後の展開は、
ヒロインのイヤボーン→闇落ち→主人公の叫びがヒロインを救う
という、王道パターンを一歩も出るものではないのですが、しかしそれを突っ込むのは野暮というものでしょう。
何となくアナも十勇士に復帰し(半蔵との因縁がこれで決着…はまさかしてないだろうなあ)、これできっちりと十勇士が幸村の下に集ったということで、まずはめでたし、であります。
もちろん、まだまだ戦国乱世は続きます。家康…というより半蔵の野望はひとまず退けたものの、これまで幾度となく真田を襲ってきた伊達政宗は健在、そして何よりも戦国の帰趨は、東西を二分した大戦へと向かおうとしています。
そう、ここで第一部は完結し、掲載誌を移して開始される第二部で描かれるのは関ヶ原の戦。
関ヶ原――で実際に戦ったわけではありませんが――での真田家の活躍は言うまでもないお話ですが、その背後で十勇士がいかなる活躍を見せ、そして伊佐那海を巡る争いがいかに展開していくのか…
個人的には毒舌という言葉ではもう収まらないような直江の動向が気になるのですが、その辺りも含めて、第二部も引き続き追いかけていきたいと思います。
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