「快傑ライオン丸」 第44話「くの一の涙 怪人メガンダ」
メガンダは、抜忍・錠之介を討つために麻里恵らゴースンガールを送り込む。が、麻里恵以外は全て倒され、麻里恵も錠之介に罠を見破られてしまう。しかし錠之介に自害を止められ、生きろと諭された彼女は自らも抜忍となることを決意。襲いかかるドクロ忍者と戦う麻里恵の姿を見た獅子丸たちは彼女に加勢、ライオン丸とタイガージョーは協力してメガンダを倒す。が、乱戦の中で傷を負った麻里恵は、静かに息を引き取るのだった。
前回、ついにゴースンを裏切り抜忍となった錠之介。その彼を討つべく派遣されたゴースン八人衆との戦いが、今回から始まります。
一番手は、ゴースンから目の力を与え、ゴースンサンダーの力を持つ(と思われる)眼力光線を操るメガンダですが…その光線の力で無関係の村人の目を片っ端から潰していく辺り、よくわからない奴ではあります。
このメガンダが錠之介打倒の助っ人に呼んだのは、麻里恵・黒百合・鬼百合・姫百合のゴースンガール。うち、名前に百合のつく三人は錠之介を取り囲みますが、瞬く間に錠之介に斬り捨てられてしまいます(しかしこの場面、錠之介が突然逆立ちすると、くノ一三人も逆立ちし、次に錠之介が地に転がると、ジャンプして襲いかかってきた三人を斬り捨てるというよくわからない展開…)。
が、次いで襲ってきたメガンダの眼力光線で左腕を傷つけられたタイガージョーは一旦退却しますが、麻里恵の焚く不思議な香りに誘われて、彼女の待つ山小屋を訪れます。
そこで、麻里恵の正体を見破りながら、彼女の差し出す粥を平然と口にする錠之介ですが――粥の中に入れられていた毒に突然苦しみだした! 一体何やってるの!?
…とツッコミを入れたくなるところですが、それは錠之介の演技。襲いかかったところをあっさりと組み伏せられる麻里恵は、殺せと吐き捨てますが、錠之介は女を斬る気は毛頭ないと――あれ、さっきの三人…?
それはさておき、今度は自害しようとする麻里恵を、錠之介は叱りつけます。
死ぬことはたやすいこと、だがそれは逃げるよりももっと卑怯な振る舞いだと――一見冷たいような、しかし真情の籠もった言葉に、麻里恵は涙を流すのでした。
これまで一族皆、忍びとして摩利天(摩利支天?)の掟に縛られてきた麻里恵は、その掟を捨てる勇気を錠之介から得るのですが、しかしそれは彼女も抜忍になるということ。
錠之介はメガンダの襲撃を受け、そして麻里恵はドクロ忍者の群れに追われることとなるのでした。その麻里恵の姿を目撃した獅子丸たちは助っ人に入り、錠之介とどうなったのか、さらにそこにメガンダも現れて(このシーン、谷底で何かを感じたかのように四方に分かれて走り去る獅子丸たちが走り去った後、その中間にメガンダが忽然と現れるという、これまたよくわからない演出…)乱戦が始まります。
谷底のライオン丸に対し、崖の上から鞭とも杖とも付かぬ武器を取り出したメガンダは、それをライオン丸に投げつけて腕を封じるゴースンメガンダ縛りを喰らわせた上で眼力光線を放ちますが、そこに飛び出した錠之介はマフラーで光線を防御(これまた(略)
揃い踏みしたライオンとタイガーに対し、今度はメガンダはタイガージョーにロープを投げつけ、絡みつけたそのロープを伝って滑り落ちるというゴースンジェッターなる謎の技で肉迫しますが――その途中、刀に光を反射させて目潰しするというライオン光返しを大きな目に喰らって落下、ライオン丸の、タイガージョーの刃をそれぞれくらい、メガンダは倒れるのでした。
戦いは終わりましたが、しかし乱戦の中でドクロ忍者に深手を負わされた麻里恵は、死にたくない…折角人の心というものがわかったのに…と涙ながらに訴えます。
それを看取る獅子丸は、麻里恵の流すその涙こそが、人の心の表れだと慰め、彼女も、自分が涙を流せることに喜びながら息を引き取るのですが――いや、少し前にも悔し泣きして錠之介に怒られていたような。
あまりこういうのは好きではないのですが、今回は何だか演出と展開がちぐはぐで、突っ込みどころだらけになってしまったのは何とも残念。本来であれば、錠之介と麻里恵の哀しい交流を描くエピソードとして、胸に残ったのでしょうが…
(知らぬこととはいえ、捨てようとしていた仏像を彼女に抱かせてやる獅子丸にもすっきりしないものが残りますが、それはラストに錠之介が怒り任せに壊したのでまあ良し)
今回のゴースン怪人
メガンダ
ゴースン八人衆の一人で、ゴースンの目の力を授けられ、眼力光線を放つ。また、二本の短刀を武器とするほか、杖を投げつけて相手の腕を封じるゴースンメガンダ縛りを使う。
ゴースンの命を受けて抜忍・錠之介を追うが、配下の麻里恵に裏切られた上、ライオン丸とタイガージョーの共同戦線に敗れる。
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