「浣花洗剣録」第17集/第18集 激突、少林寺拳法vs武当派剣術!
武林大会目前、正派の内紛と魔教の襲撃と色々ややこしくなってきた「浣花洗剣録」ですが、赤鬆道士の死の真相と珠児奪還を巡り、少々堂々巡りの印象もあります。
武芸大会を目前に控え、相変わらず赤鬆道士の死を巡って喧々囂々の武林。会場の白雲観にやってきた候風は、赤鬆に毒を盛った犯人と、赤鬆が体に無数の傷を負っていた理由を武当派の掌門代理の頑石道士に問い詰められますが、毒の方はその脇でニヤニヤしてる王巓が犯人なんだよ! と視聴者にはわかっているため、今ひとつ盛り上がりません。
一方、久々登場の呼延大臧は、白雲観への道々、王大娘と珠児の話を。大娘は孫(珠児)をお前になら嫁がせてやると大臧に太鼓判を押し、同居しようと言われると、これで老後も寂しくなくなったと大喜びしていますが、これはフラグというやつでは…
そして先に来ていた土龍子の作ったトンネルで白雲観に潜入した二人ですが、珠児を連れ出したところであっさり発見され、土龍子は土中を逃げるところを王巓の手でグサッと。大娘と珠児は囚われ、窮地の大臧を突然現れた白水聖母が救います。
逃れた後に大臧を説教する聖母ですが、珠児命の大臧が聞くわけもありません。武林制覇のために力を貸せ、ってこの方、大臧の顔を見る度に言っているような気がしますが、今回も堂々巡り感が…
そして捕らわれた王大娘と珠児は、子であり父である王巓らの前に引き出されるのですが、大娘の口撃が止まらない。さんざんボロクソに言った挙げ句、息子の旧悪を曝露しようとした大娘ですが――その時、王巓の刃が大娘を貫く! ああ、やっぱり…
いかに魔教の女とはいえ、あまりの行為に周囲もドン引きですが、しかしここで王巓自身も愕然としているのが面白いと言えば面白い。前回、晴空大師を殺す際にいささかの迷いを見せた白三空といい、本作の悪役は単純なようでいて、それなりの人間性を持っていることを確認させられるシーンです。
さて、晴空といえば、その晴空の亡骸を入れた大甕を担いで白雲観に登場。着くや否や、下手人は武当派だと猛烈にアジり始め、それに対して頑石も赤鬆の死に晴空が絡んでいたと反論。ただでさえ思慮の足りなさそうな二人が口喧嘩を始めたのを、王巓が煽り、ついに大会で両者は対決することに…
(と、ここで父を侮辱されて怒った奔月が頑石に襲いかかり、反撃を食らいそうになったのを白宝玉が見事な武術と落ち着いた態度で収める場面が。いきなり成長しましたな)
さらにそこに聖母からの挑戦状を手に火魔人が登場。魔教も(半ば強引に)武林大会に出場することとなるのでありました。
その後も、白水宮改め五行教サイドでは色々ありますが、どうも堂々巡りの印象。
大臧と木郎が、水辺で語り合う場面は、くつろいだ姿が珍しい二人だけになかなか良いシーンではあるのですが…
さて、ついに当日を迎えた武林大会では、まずはスペシャルマッチということでしょうか、頑石vs晴天の一戦から始まります。
剛の少林寺拳法と柔の武当派剣法、ある意味水と油の両者の勝負は、寸止めというルールも忘れてガチな潰し合いに発展。ついに狭い試合場の上では回避困難な獅子吼を放ち、大ダメージを与えた晴天は、エキサイトして宝剣・赤宵を抜いて頑石に襲いかかる!
(ちなみに危険になったら止めると言いつつ、まだ動かない侯風)
だがその剣を受け止めたのは宝剣を求めて乱入してきたの大臧。選手交代して繰り広げられる戦いの中、ついに大臧の燕返しが…
が、さらにその刃を金祖揚の投げた剣が妨げ、形勢不利と飛び込んできた木郎の助けにより、大臧はその場から脱出するのでした(そしてその大臧に「三日後に殺してやる!」と僧侶にあるまじき捨て台詞を吐く晴天)
さて、ほぼ無敵であった燕返しを、何故金租揚が破れたのか? それは、謎となっていた赤鬆の体の無数の傷にありました。
実はこの傷こそは、大臧の剣の流れを教えるために、死を覚悟した赤鬆が敢えて受けたもの(こういうのは、ラスボス相手に主人公の仲間がやるものですが、大臧君…)。死の間際に残した謎の言葉は、これと対応する武当派の剣法の手なのでした。
赤鬆の最期を看取った金租揚は、それに後から思い至り、ついに燕返しを破ることに成功したのであります。
金租揚という人物は、宝玉の奥義修得の際は醜態を晒しましたが、普段のだらしなさとはうって変わって、やるべき時には腕も頭もきりりと冴えて、実に魅力的であります。
そして金租揚に負けじと(?)候風も、一連の事件の背後に、武功と知略に優れた黒幕の存在を示唆するのですが…というところで、まだまだ武林大会は本番に入らぬまま、次回に続きます。
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