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2013.11.20

「新笑傲江湖」第3話 マジッククレーン!? そしてようやく原作へ

 東方不敗の大暴走でどうなることかと思った「新笑傲江湖」ですが、彼女が登場しないこの第3回も色々と大変なシーンが登場。しかしようやく原作の展開に近づいてきて、少しだけホッと…していいのか、予断を許さない作品ではあります。

 青城派と揉め事を起こした令狐冲をしたところ、彼が岳霊珊と練習していた冲霊剣法の技に、葵花宝典のものがあることに驚く岳不群。本作における岳不群は、ことあるごとに葵花宝典…が納められていた空箱を持ち出しては物思いにふけっていますが、ここでも令狐冲からその技が青城派の手をまねたものと聞いて、怒るのも忘れてしまいます。

 それはともかく、師の言いつけで二番弟子の労徳諾と一緒に青城派に詫びに行く羽目になった令狐冲ですが、態度の悪い弟子に待ちぼうけを食わされて退屈しているところに――飛んできたのは鶴の群れ。
 思い切りCGの鶴、何だか妙に大きくてむしろプテラノドンっぽい…と思っていたら、退屈しのぎに背に乗った令狐冲ごと空に舞い上がる鶴! おお、マジッククレーン!
 …いや、これは本当にないと思います。

 ないと思っても令狐冲を乗せて飛ぶ鶴は、青城派一門の練習風景を空から目撃。どうやら青城派観主・余滄海は、かつて先達を破った林遠図以来林家に伝わる辟邪剣法を、弟子たちに稽古させているとようなのですが…
 ようやく顔を合わせた余滄海に尻を蹴られる(わかりやすいゲスっぷり)という一幕はあったものの、華山に帰ってきた令狐冲は、師に辟邪剣法の一件を報告。これがまた、岳不群をいたく刺激することになります。

 青城派の使う技が葵花宝典の技と重なり、しかもそれを彼らが辟邪剣法のものとして練習しているということは…いきなり核心につっこんできた感がありますが、この辺りの因縁が完全に解き明かされるのはまだまだ先でしょう(それにしても本作の岳不群、役者さんが普通のおじさんっぽいので、悩める中間管理職っぽいんだなあ…)

 と、林家に迫る危機を察知した令狐冲は、林家に警告しようとしますが、師は余計なことはするなと、彼を劉正風の引退の儀に先発隊として行くよう命じるのでした。
 が、これに不満たらたらなのは岳霊珊。青城派に詫びに行くときもついて行きたいとグダグダ言った挙げ句、今回も一緒に行きたい、ダメなら駆け落ちしてととんだ地雷っぷりを発揮。さらに飛び降り自殺のふりまで(傘パラシュートで無事でした)…本作においても彼女のナニっぷりは健在であります。

 勢いに押されて何となく駆け落ちしそうになった令狐冲ですが、出発前夜に師の妻であり岳霊珊の母、そして本作随一の常識人である寧中則に優しい言葉をかけられ、親子を引き離してはいけない! と我に返るのでした(しかしまあ、ここで寧中則が令狐冲に良いことを言わなかったら、もしかすると後の悲劇のいくつかは回避できたのかも…というのは言っても詮無いことですが)。

 さて、場面は変わって、話題となっていた林家の持ち船。林家の当主の息子・平之は、船内に安置されていた謎の棺の中身を確かめようとするのですが…ここで彼に向けて発射される無数の針! そしてそれを躱したと思ったら足元が開き、下には凶悪な刃を生やした呪いのローラーみたいな仕掛けが!
 …ここ船内ですよね?

 すんでのところで母が仕掛けを止めたことで助かった林平之ですが、棺の秘密を教えてくれないことにおかんむりの様子。
(しかし棺の中身がおそらくは林遠図の亡骸であろうことを思えば、これを秘密にするという意図は大いに頷けるのですが…)
 イライラしながら甲板に出た彼が見つけたのは、水中からこちらを窺っている少女…ってこれは岳霊珊。結局父の命で、労徳諾とともに林家を監視することになった彼女は、水中まで追いかけてきた林平之を適当にあしらうものの、陸に上がったところで足に怪我をしてしまいます。

 そこで林平之におぶわれて、労徳諾扮する父親の茶店に送ってもらう彼女ですが――
 中華圏で素足を見せる/触らせることが、男女の仲の深さを示すことを考えれば、ここでの林平之と岳霊珊の姿は、あるいは今後の展開を暗示していたものと言えるのかもしれません。

 何はともあれ、茶店で休憩することになった林平之ですが、そこにやって来たのは余滄海のバカ息子。早速岳霊珊に絡むバカ息子に、やめたまえ! とばかりに襲いかかるも逆にボコられる林平之…
 というところで、ああようやく原作通りの展開になったとホッとしたところで次回に続きます。


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