『牙狼 紅蓮ノ月』 第19話『繚乱』
番犬所から紅蓮ノ月に封印されていた炎羅ルドラが道摩法師により復活したと知らされた雷吼。しかし頼信、そして保輔が謎の黒衣の女に襲われ深手を負う。晴明の力を借りて星明のもとに向かった雷吼は、その先で道満と黒衣の女――星明と出会う。再会を喜ぶ雷吼に、星明は凄まじい勢いで襲いかかる……
最後の(?)敵の存在が判明し、ついにクライマックスに突入した感のある本作。今回はある意味予想通りというか、恐れていた星明の闇堕ち宣言というべき展開であります。
前回散々勿体ぶったわりに、あっさりと雷吼にルドラの存在を雷吼に明かした番犬所の稲荷。道摩の企みによりルドラの封印が解かれ、地上にその依代が現れたと語ります。そしてルドラが完全体になる前に討滅せよと命を下すのですが……
その頃、新たな検非違使の長として庶民に頭を下げる頼信。その行動はさておき、何故わざわざ夜に庶民を集めるのか……というのはさておき、そこに紅の稲妻が天空から幾本も降り、怪しの黒衣の女が現れます。その後を追った頼信は、垣間見えた相手の顔に驚愕の表情を浮かべたまま、一撃でKOされるのでありました。
さらに、道摩法師の姿を求めて芦屋道満の後をつけた保輔の前にも現れた黒衣の女。赤黒い蝶の奔流と式神を操る相手に深手を負わされた保輔もまた、相手の顔を見ているようなのですが……
同じ魔戒騎士である保輔が倒され(番犬所で集中治療に)、さすがに弱音を吐く雷吼は、星明の力を借りるため、こういう時に一番頼りになる晴明のもとを訪れます。孫娘を捜すことを請け負った晴明は、あたかもソナーの如く、安部家の者にのみ反応する波動を放ち、反応のあった先に飛んでいく式神を、雷吼も追いかけていきます。
と、その先に現れたのは道満。道摩法師は殺したとノリノリで宣言するのがかえって心配になりますが、さらにそこに星明が現れます。
やけに目つきが鋭かったり、肩が露出したやけにセクシーな黒い衣装に変わっていたり、自分のことを「黄金騎士」呼ばわりしたりとあからさまに怪しいにもかかわらず、雷吼は再会に心躍らせるのですが――
しかし雷吼に襲いかかる星明。何と(と言うのも正直苦しいですが)頼信を、保輔を襲ったのは星明だったのであります。
驚き躊躇いながらも、あまりの激しい攻撃に、ついに剣を抜きかかる雷吼を、しかし金時は押し止めます。雷吼に星明を斬らせるわけにはいかない、人を守る雷吼を守るのが自分の務めですと語り、星明に挑む金時ですが――星明の一撃は金時を深々と貫くのでありました。
ついに怒りを爆発させる雷吼を結界の中に取り込む星明。様々な術で襲いかかる星明に苦戦する雷吼は、ついに黄金の鎧を召還するのですが――その時、強固であるはずの結界を軽々と破り、その場に赫夜が現れます。
星明の攻撃を消し去り、結界を竹林へと変えていく赫夜の前に、その場から撤退する道満と星明。驚く雷吼に、赫夜は自分が紅い月を封印した者だと思い出したと告げ……
と、ルドラを巡る様々な構図が明らかになっていった今回……なのですが、印象に残ったのは、これまでも素手ゴロ最強感があった星明が、レギュラー陣を相手にその強さを遺憾なく発揮する姿。
彼女が依代というのはある程度予想していましたが、しかし赫夜の役割にはそれなりに驚かされましたし、まだまだわからないのは、この大波乱の中でも謎めいた動きを見せる道長の存在でありましょう。
彼が口ずさむ、あの望月の歌に如何なる意味が込められているのか……それが最後の謎となるのでありましょうか。
『牙狼 紅蓮ノ月』Blu-ray BOX 1(ポニーキャニオン BDソフト) Amazon
関連記事
『牙狼 紅蓮ノ月』 第1話「陰陽」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第2話「縁刀」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第3話「呪詛」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第4話「赫夜」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第5話「袴垂」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第6話「伏魔」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第7話「母娘」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第8話「兄弟」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第9話「光滅」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第10話「一寸」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第11話「斬牙」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第13話「相克」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第14話「星明」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第15話「心月」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第16話「最低」
『牙狼 紅蓮ノ月』 第17話『兇悪』
『牙狼 紅蓮ノ月』 第18話「星滅」
関連サイト
公式サイト
| 固定リンク
コメント