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2019.05.12

6月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 元号が変わったからといって何が変わるわけでもなく、むしろ十連休が終わってしまって非常に寂しい5月の日々。この先、7月まで祝日がないという絶望的な状況の中、楽しみなのは6月に出会える作品のこと――というわけで6月の時代伝奇アイテム発売スケジュールであります。

 と言っておきながら恐縮ですが、6月は結構寂しい印象……

 そんな中、文庫の新作でまず楽しみなのは廣嶋玲子『妖怪の子預かります 8 弥助、命を狙われる』。前巻を受けての展開がサブタイトルに現れています。そして同シリーズを森野きこりが作画した漫画版も第1巻が登場です。
 また、霜島けい『ろくろ首の涙 九十九字ふしぎ屋 商い中(仮)』は――4月発売予定だったのが二度目の延期でしょうか。その他、かたやま和華『猫の手屋繁盛記』第6巻、久我有加『獣の牢番 妖怪科學研究所』に注目したいと思います。

 復刊・文庫化では、風野真知雄 完本『妻は、くノ一』が第5巻で完結。外伝的な『蛇之巻』は収録されないようでちょっと残念ではあります。
 その他、宮部みゆき『三鬼 三島屋変調百物語四之続』、畠中恵『まことの華姫』、夢枕獏『陰陽師 玉兎ノ巻』、柴田錬三郎『眠狂四郎殺法帖』上下巻が要チェックでしょうか。


 一方、漫画の方では、何と言っても楽しみなのは杉山小弥花『大正電氣バスターズ 不良少女と陰陽師』第1巻。これまで昭和(終戦直後)、明治と舞台にしてきた作者が、大正を舞台に何を描くのか、期待です。

 その他、続巻では石川優吾『BABEL』第4巻、賀来ゆうじ『地獄楽』第6巻、梶川卓郎『信長のシェフ』第24巻、野田サトル『ゴールデンカムイ』第18巻となかなかの充実ぶり。個人的には石川ローズ『あをによし、それもよし』第2巻が嬉しいところです。
 その他、小神奈々『つくもがみ貸します』第2巻、ついにオリジナルの巻数を超えたシヒラ竜也『バジリスク 桜花忍法帖』第7巻、殿ヶ谷美由記『だんだらごはん』第5巻が発売されます。


 ……やっぱり寂しいですね。


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