『半妖の夜叉姫』 第1話「あれからの犬夜叉」
かごめが戦国時代に戻ってから半年、妖怪退治を続ける犬夜叉と弥勒に塚に封じられていた凶悪な妖怪・根の首退治の依頼が来る。かつて桔梗に封じられ、今なお四魂の玉を求める根の首は、かごめや珊瑚たちの暮らす村に襲いかかるが……
あの『犬夜叉』のアニメオリジナルのスピンオフ(実質続編)、というかあの殺生丸様に娘が!? と話題の『半妖の夜叉姫』の放送が10月からスタートしました(出遅れたのは、まあいつものことでご寛恕を……)。
殺生丸の双子の娘である「とわ」と「せつな」、そして犬夜叉とかごめの娘の「もろは」の三人を主人公とした物語とのことですが――その第1話は上のあらすじからわかるように、大部分が『犬夜叉』の最終回直後、彼女たちの親世代の元気な姿が描かれることとなります。
冒頭、関東管領・扇谷柊弾正(史実ではこの頃は上杉謙信でしょうか――とこれは蛇足)に捕らえられた明らかに現代の、それも男装の少女・とわ。彼女は荷物の中にあった歴史の教科書からこの時代の人間ではないと見破られるのですが――彼に仕える宗久は、現代と繋がっている骨食いの井戸のことまで知っているではありませんか。
そして宗久は、骨食いの井戸にまつわる昔語りを始めて――というわけで、その中で今回のメインである犬夜叉やかごめの物語が描かれる、という趣向であります。
原作の最終話や後日談で描かれたように、高校卒業後に戦国時代に戻り、巫女の修行をしながら犬夜叉と暮らしているかごめ。珊瑚は弥勒との間に三人も子をもうけ、その弥勒と犬夜叉は妖怪退治という暮らしですが――近くの村で、骨だけにされた上、首がなくなった変死体が次々発見され、その犯人と犬夜叉たちは対決することになります。
その犯人とは、かつて桔梗の矢で封印された妖怪・根の首――真っ赤な一つ目に無数の根から成る体のあちこちには生首をぶら下げた、見るからに剣呑な妖怪。一度倒されても根の一片があれば逃れ、さらには植物(?)妖怪らしく、あちこちに繁殖して襲いかかる難物であります。
しかもこの根の首、あの四魂の玉を狙っており、しかも封印されていたためにもう玉もないことを知らない状態。しかし玉の気配からかかごめを襲うのですが――しかしこれはある意味飛んで火に入る夏の虫、であります。
何しろ彼女の周囲には、三人の母になってもまだ飛来骨をブンブン振り回す珊瑚が、雲母と共に妖怪退治に勤しむ琥珀(しかし肝心なところで姉に雲母を取り返される)が、そして家の屋根の上には殺生丸が睨みを効かせている状態なのですから(まあ殺生丸の場合、りんのためだとは思いますが、安定のツンデレっぷり)。
さらに邪見が、七宝が、楓が――と、懐かしい顔ぶれが続々登場。回想的扱いとはいえ鬼蜘蛛まで顔見せがあったのには驚きましたが、いずれにせよ、ファンには懐かしくも嬉しいエピソードであったことは言うまでもありません。
その一方で、風穴がなくなったためか三児の父となったためか、すっかり落ち着いた感のある弥勒や、桔梗の話題になってもある程度余裕が感じられるかごめ――でもやっぱり「おすわり」はアリ――など、時は着実に流れているのだな、と感じさせてくれるのも、また感慨深いところであります。
(弥勒の声を保村真さんが当てているのも……)
もっとも、本当に『半妖の夜叉姫』第1話というより『犬夜叉』最終回+1という内容ではあって、その点はどうなのかなあ、という気持ちはあります。
しかしこの第1話のラストでは、せつなともろはが管領の城に乱入してとわを救出。ここでようやく三人娘が勢揃いして、いよいよ本当の物語がが始まる――ということなのでしょう。次回よりの物語にも期待したいと思います。
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