『半妖の夜叉姫』 第6話「古寺の猫寿庵」
屍屋から仕事を請け負い、旅人が次々と行方不明になる山中に向かった三人は、途中で化け猫たちに憑かれた村に出くわす。追い払った化け猫たちを追ってとある古寺に辿り着いた三人は、寺に一人暮らす青年僧・寿庵から、かつて寺の床下に妖怪が封じられたと聞かされるが……
相変わらず安く買い叩かれているもろはにつきあって妖怪を退治することになったとわとせつな(三人まとめて夜叉姫呼ばわりされているけれども、それでよいのかしら)。妖怪が出没しているらしい現地に向かう途中、三人乗りした自転車の上でもろはとじゃれ合っていたとわは、危うく子供を轢きそうになって昔の漫画みたいなノリで回避――と、その子供は、猫にかまけてばかりいる母に放り出されているというではありませんか。
(ここでネグレクトされていると子供に同情するとわですが、君たち三人の方が思い切りネグレクトされていたからね……)
子供の村に行ってみれば、その母親だけでなく、村人が総出で無数の猫を猫かわいがりしている状態。おお、今回は猫時代劇回(?)なのか!? と思っていたら、目を真っ赤にした猫たちはもろはたちを襲撃してくるのですが――それ以外は普通の猫なので、思い切り蹴りをいれたりするもろはたちの方が悪役に見えて何だかスッキリしない状態。
それでもやっぱり妖怪だったのか、正気に戻った村人たちを残して三人が山奥に分け入れば、そこにあったのは一人の美僧・寿庵が守る古寺。その僧の顔を見て、妹が好きだった現代のアイドルにそっくりとテンションを上げるとわですが――これはもろはたちでなくとも知らんがな、であります。
妖怪などいない現代で暮らしていたとわと違い、妖怪を臭いで見分けることができるせつなともろはも、寿庵からは何も感じないとのですが――やはりどう考えても怪しい。案の定、彼の言葉で妖怪が封じられたという床下に潜ったもろはとせつなは骨から復活した大化け猫に襲撃され、寿庵と二人寺に残っていたとわは、本性を現した寿庵と対峙する羽目になるのでした。
要するに妖怪は人間である寿庵に取り憑いたのでもろはたちも気付けなかったということなのですが、これは裏を返せば寿庵が人質同然ということであります。容赦なくブッ殺しそうな二人はさておき、やはり人間には手を出せないと悩むとわですが――これが深夜帯のアニメであればとわが手を汚す羽目になりそうなところも、やっぱり夕方に放送の本作は健全な作品。菊十文字で相手の妖力を吸い取ってみせたとわは、妖怪のみを退治して寿庵を救ってみせるのでした。
自分の修行不足を悟り、還俗するという寿庵と別れ、寺を離れる三人なのでした。って、修行を続けるんとかじゃないんだ……
というわけで、大きな物語とは無関係の妖怪退治回。一応、戦国時代らしい覚悟を求められたとわが、それを拒否して自分自身の道を貫くことを決意する展開から、とわ回とも言えそうですが――不良相手の喧嘩に日本刀持ち出した子が今更色々躊躇ってもなあ、という気もいたします。
それよりも村の猫を見た時のリアクションや寿庵への反応など、一人でボケ役状態なのが気になるところで、視聴者のいらんヒートを買わないかなあ――と勝手に心配になってしまうところです。
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