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2022.01.09

『半妖の夜叉姫』 第38話「東雲の麒麟丸」

 黒真珠を奪い取り、阿久留を連れてこいと命じる麒麟丸に立ち向かうも、圧倒されるもろはだが、殺生丸が現れ、麒麟丸と戦いを始める。そこに割って入る三姫だが、怒った麒麟丸は巨大妖火球を放つ。それを素手で受け止めた殺生丸は、満身創痍になりながらも三姫を黒真珠の中に送り込む……

 いよいよ残すところはおそらく1クール、りんも救い出されて残すは犬夜叉とかごめのみ――と、いよいよ物語は大詰めにさしかかった感がある本作。今回も大きく物語が前進した印象があります。

 前回ラスト、殺生丸がもろはに与えた黒真珠を奪い、それと引き換えに阿久留を探すよう迫った麒麟丸。もちろんこれにもろはが怒らないはずもなく(よせばいいのに)紅夜叉に変化して挑むのですが、麒麟丸はほとんど舐めプ状態で応じます。
 一方、解放されたりんに会いに行こうと発ったとわとせつなを見送ったりおんと理玖。ここで父を討つ覚悟を決めたりおんが理玖に対し、すまんが命をくれと言い出したので何かと思えば、本体である麒麟丸を討てば理玖も滅びるから――という理屈であります。自分は平気と明るく振る舞う理玖ですが、とわに対しては「恋という名の感情を知っちまったんです……」と語るのが、なかなか切ないところ。しかしりおんはこれから産霊山に向かうというのですが、そこにまだ何があるのでしょうか。

 さて、母に会いに時代樹に向かった二人ですが、着いてみればそこではもろはと麒麟丸がバチバチの真っ最中。助太刀を拒むもろはですが、せつなが「仲間だろ」と以前では口にしなかったようなことを言えば、とわは自分たちは従兄弟同士なんだし、お盆とお正月に集まって一緒に遊んだりお年玉をもらったりする間柄なんだから、とわかったようなわからないようなことを言い出し――とすったもんだのところに、時代樹から殺生丸が現れます。
 三姫に代わって殺生丸が相手ならば大歓迎――という麒麟丸ですが、いつになく(彼にしては)饒舌な殺生丸の口撃にいらだち、思わず黒真珠を返してしまう始末。それでも互角に戦いを繰り広げていたのですが、その隙に、横合いから三姫が攻撃を仕掛けます。もろはが天空の矢襖で麒麟丸の妖力を抑えにかかれば(紅夜叉になっても結局デバフ役……)、とわが斬星剣からの双頭の蒼龍破で妖力を吸収し、そこにせつなが何気に火の鳥を飛ばす新技を放つ――が、それでも効かぬ! と言うかと思えば、麒麟丸は結構真面目にダメージを食らっております。

 これに怒り心頭の麒麟丸、女子供は戦場に出るな! とマチズモの発露のような、りおんのことを考えれば言う資格があるような、そんな微妙なことを言いながら、とんでもないサイズの妖火球を作り出し、ぶん投げてくるではありませんか。と、その前にスッと立ったのは殺生丸――何とそのままこの攻撃を受け止めてみせた彼は、かつて父も受けたというこの攻撃を自分は太刀も使わず受け止めてみせた、とまた煽るものの、既に目元はシルエット状態になって大ダメージは一目瞭然であります。
 そのまま頭から地上に落下しつつ、最後の力で黒真珠を投じ、三姫を吸い込ませる殺生丸。一方の麒麟丸は、木々の間に落ちた殺生丸に対し、レスしなかったら勝利宣言な! 的なことを言い出して勝ち誇るのですが……

 外の世界が大変なことになっている中、黒真珠の中の世界に吸い込まれてしまい、あてどなく歩き始めた三姫。しかしその前に、我々にはよく見覚えのある巫女姿の女性が現れます。そう、彼女こそはもろはの母・かごめ――ほとんど生まれた時以来の別れ(先日、産霊山の結界でニアミスしましたが)ですが、互いがひと目でわかった母娘はひしと抱き合います。とわはもちろんのこと、記憶を取り戻して丸くなったのかせつなまでもらい泣きという場面に、後ろからのっそり現れたのは親父の方で――という盛り上がる場面で次回に続きます。


 皆が待ちに待っていた犬夜叉とかごめの再登場ともろはとの再会、そしてその一方で殺生丸退場(?)と、年明け早々盛り上がった今回。前回のりんへの態度はもちろんですが、今回の妖火球ブロックも、あれはあれで殺生丸なりの情の現れなのでしょう。それが滅茶苦茶な強がりになっているのも、また彼らしい。

 そして次回予告には(新OPにもいましたが)特に事情もなさそうなのにこれまで登場していなかった七宝の姿が。竹千代と並び、狐狸揃い踏みという印象であります。


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