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2024.11.13

12月の時代伝奇アイテム発売スケジュール

 いよいよ今年も残すところあとわずか。今年の新刊情報もこれでラスト――というわけで、12月の時代伝奇アイテム発売スケジュールです。

 さて、12月の文庫小説は新刊が少なめ。『小泉八雲先生の「怪談」蒐集記』(峰守ひろかず 角川文庫)、『隠密鑑定秘禄 四 縁組』(上田秀人 徳間文庫)くらいでしょうか。

 その一方で、文庫化・復刊はなかなか魅力的な作品が並びます。何と言っても個人的に一押しは、ようやく文庫化された『大友の聖将』(赤神諒 角川春樹事務所時代小説文庫)ですが、この夏に歌舞伎が上演・単行本が刊行されたものが早くも文庫化の『狐花 葉不見冥府路行』(京極夏彦 角川ホラー文庫)も要チェックです。。
 その他、『白鳥異伝』〈新装版〉上下巻(荻原規子 徳間文庫)、『日本の妖怪たち』(阿部正路 角川ソフィア文庫)がありますが――個人的に最も注目しているのは、『風の忍び 一、風魔の六代目』(鈴峯紅也 角川文庫)。『風の忍び』で『六代目』といえば、思い出す作品と作家がいますが、ということはもしや……!


 一方、漫画の方では、史実より早く亡くなった北斎の代わりにお栄が北斎を演じる『女北斎大罪記』第1巻(末太シノ 講談社ヤンマガKCスペシャル)が初登場。

 その他、シリーズものの新刊としては『逃げ上手の若君』第18巻(松井優征 集英社ジャンプコミックス)、『新九郎、奔る!』第18巻(ゆうきまさみ 小学館ビッグ コミックス〔スペシャル〕)、『どろろと百鬼丸伝』第11巻(士貴智志&手塚治虫 秋田書店チャンピオンREDコミックス)『ZINGNIZE』第12巻(わらいなく 徳間書店リュウコミックス)があります。

 また、海外を舞台とした作品としては『奸臣スムバト』第1巻(トマトスープ 新書館ウィングス・コミックス)が初登場。また、『オーディンの舟葬』第3巻(よしおかちひろ コアミックスゼノンコミックス)、『ガス灯野良犬探偵団』第5巻(松原利光&青崎有吾 集英社ヤングジャンプコミックス)も刊行されますが、『オーディンの舟葬』はこれで完結とのことです。


 ちょっと年末年始の休みに読むには少なめですが、そこまで色々と楽しめそうな12月です。


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