2006.03.24

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 逆転パターン早くも消費

 鎭明と京四郎を吸収してパワーアップした先代紅の王は狂と互角の力を発揮。しかし京四郎を気遣う狂は本来の力を発揮できない。一方、幸村・紅虎・サスケは、四方堂の雲に救われていた。四方堂は、先代を討つため、三人の持つ村正の力で禁断の扉を開こうとしていたのだ。その頃、先代の放つ四大奥義に苦しめられる狂だが、京四郎の魂が先代の動きを封じ、チャンスを作る。が、それすらも先代の誘いだった。先代の玄武に動きを封じられた狂に、黄龍が襲いかかる――

 鎭明と京四郎を吸収したら服装まで変わった先代。二人のコスチュームまで吸収して、ビジュアル系というか何というかなテイストを混ぜ合わせたその姿は、どっちかというとGBに登場しそうなビジュアルであります。
 そんなことよりも、先代が復活して再活性化して四聖天-1を取り囲んだ血の兵士の数が尋常じゃなくて爆笑。こりゃ普通死にますな…ありがとう、壬生組の出番(たぶん)を作ってくれて。

 一方、かつては愛した先代を倒す決意を固め、禁断の扉に向かう四方堂。もしかして一番この作品でいい女に見えるのはたぶん錯覚です。
 しかし、扉を開くためには四本の村正が必要なはずですが、ゆやの守り刀を加えてもここにあるのは三本(言うまでもなく残り一本は主人公が使用中)…姐さん、一本足りませんから!
 何だか十勇士合体奥義の二の舞のような感じですが、早くも「京四郎の魂が先代の動きを封じてチャンスを作る」という逆転パターンを消費してしまった以上、勝利の鍵は姐さんたちにかかっているわけで――さて。

 来週は休載。残念。

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2006.03.17

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 やっぱり後はフュージョン!?

 一度は鬼神の血に支配されながらも、神の力も鬼神の力も屈しなかったゆやの存在により復活した狂。真の紅の王の力を得た狂は、既に真の紅眼にならないままで、鬼神の時の力のまま、先代をあと一歩まで追いつめる。が、先代は自らの血肉の分身たる鎭明と京四郎を吸収、パワーアップを図るのだった。

 おお、先代がフリーザ様のようだと思ったら、今度は狂がおだやかな心を持ちながら(中略)目覚めた伝説のスーパーMIBU人に進化。まさか狂に限っておだやかな心なんぞ持たないだろうと思いましたが、ヒロインとくっつくと人間丸くなるんですな。でも、まあ、何だかお似合いのカップルだ。

 などと呑気に思っていたら、先代が鎭明と京四郎を吸収。今度はセルかい。前回の感想で「ないない」と言いながらも鎭明が吸収されるんじゃと書いたら当たってしまいました。おまけに京四郎まで一緒に吸い込まれています。元々瀕死だった鎭明はもうアウトでしょうが、京四郎はまだ抵抗できるのか?
 こうなったら後は再び京四郎の魂が狂の体に宿って、フュージョンした最強のKYOになるしか! …でも鳴り物入りの割に時間制限とかあってあんまり強くないんだよな、フュージョン。
 あとは先代の分身の自爆攻撃で紅虎が惨死しないことを祈るばかりです。

 にしても、これまで八割くらい本気で、「本物の先代は幽閉されていて、今のあれはすり替わった京一郎」だと思っていましたが、あの吸収描写を見ていたら、やっぱり先代は本物の先代のように思えてきました。
 まあ、昔吸収した京一郎に体を乗っ取られておかしくなった、という展開も大アリだと思いますが。

 と、そろそろ阿国さんとるるを出しておかないといかんのじゃないでしょうか、と余計な心配を。

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2006.03.10

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 ヒロインは駆ける

 鬼神と化した狂は絶大なパワーを発揮、あの先代紅の王をも一蹴してしまう。が、既に己を見失った狂は見境なく暴走を開始、止めようとした京四郎の前には、かろうじて一命を取り留めた鎭明が立ち塞がる。と、そこで狂目掛けて走り出すゆや。自分の身が如何に傷つこうとも走り続けるゆやは、遂に狂の元に辿り着くが、狂は彼女に対して刀を振り上げる。が、振り下ろされた刃を受けたのは狂自身の手だった。そしてゆやの口づけが、狂の身に変化を――

 300回記念巻頭カラー、見開きの扉絵は(味方側)オールスターが、狂チックな黒衣を着て総出演。ここしばらく固まりっぱなしの壬生勢が元気な顔をしていてちょっと安心というか何というか。妙に恥ずかしそうな時人もgood。

 と、本編の方は、案外あっさりと狂が復活したな、という感じですが、ベタベタな展開ながら、「未来が見えないから、わずかな可能性を信じることができるからこそ無茶できる」ゆやが、狂の思い出と共に走り抜けるシーンはなかなかよい感じでありました。昔は足手まといで鬱陶しいキャラでしたが、いやここまで貫けば立派なヒロインです。

 そしていきなり復活の鎭明は――正直、この前斃された時がそれなりにきれいな幕引きだと思ったので正直なんだかなあという気もしますが、まあ再登場には何かしらの意味があるのでしょう。先代に吸収されるとか<ないない

 そしてラストで狂の背中に紅十字が発現。同時に先代も不気味な笑みを見せますが――まさかこれが目的でわざとやられていた、とか言い出すんじゃあるまいな。

 それにしても真の壬生一族の真の姿、という何とも語呂の悪い言い回しはいかがなものか。あと、狂の鬼神姿を見ていたら「3×3EYES」の暴走した鬼眼王を思い出したけどこれは禁句かしら。

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2006.03.06

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 何段階目の限界突破?

 狂の黄龍にも無傷かに見えた先代紅の王だが、眉間に傷を負っていた。激高する先代は、圧倒的な実力差でもって狂をいたぶるかのように徐々に痛めつける。嵐のような攻撃の中で、しかし、仲間のために、強敵たちのために、先代を「斃す」という思いを貫き続けた狂は、遂に先代に一太刀浴びせる…が、その時、狂の身は異形と化しつつあった。かつて真の壬生一族たちが辿った道、破壊と殺戮を求める鬼神へと――

 何だか、ぶっちゃけドラゴンボールチックなバトルだった今週。自分がブッ飛ばした相手を追いかけて更に連撃を浴びせるというアクションが、時代劇で見れるとは思いませなんだ。先代がフリーザ様に見えてきましたよ。

 と、そんな中で狂が変な方向にGENKAITOPPA、一体何段変化するのか君は! という感じですが、ちょっとアニメ版の剣妖みたいな雰囲気。おそらくは来週無茶苦茶な戦闘力を発揮するのでしょうが、隙が大きいとか持続時間が短いとかあるのでしょう。先代も同じような変生を遂げることができるでしょうしね。うわ、ますますフリーザ。
 …まあ、おそらくもう一段階、狂がGENKAITOPPAするとは思うんですが。

 そして次回は300回記念の巻頭カラー。現在マガジンで連載中の作品の中で、三番目の長寿らしいという話を聞いてちょっと驚きました。

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2006.02.25

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 ああ懐かしの居合い抜き

 遂に玉座を立つ先代紅の王。が、腕組みをしたままの先代に、紅虎が、幸村が、サスケが次々と打ち倒される。先代に刃向かうことができない京四郎は、先代を羽交い締めにすると自らに向けて四神を放つが、先代に傷一つ負わせることもできず、先代の腕組みを解かせただけに終わる。が、そこに狂の四神が発動、それをも防ぐ先代だが、更に天空から黄金色の神風・黄龍が先代を襲う。が――

 もの凄い勢いで雑魚扱いされる狂以外の人たちが本当にかわいそうになってきた今回。まあ、完璧に予想通りなわけですが。
 しかしそれ以上にデフレ状態なのが京四郎と狂の奥義。GENKAITOPPAにGENKAITOPPAを重ねて会得したはずの究極の奥義すら効果なしとは、折角名前(これも完璧に予想通りでしたが)を出してもらったのにあまりにも不憫です。

 …まあ、狂の場合、敵と互角以下の戦いをしながらハアハア汗かきつつ強がりいうのがデフォなので、勝負はこれからです。

 そんなことよりも、先代の腕組み居合い抜き戦法(?)に、牡牛座のアルデバランを思い出した人は多いのではないかと思います。が、先代は腕組みを解かせたくらいで負けを認めてくれるくらい男気ある人ではないようで残念でした。
 っていうか、普通、腕組んでいる状態より、腕組み解いた状態の方が強くて当たり前のような…

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2006.02.11

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 炸裂サムライブロー

 先代紅の王の血から生み出された兵士たちは、壬生の都をも蹂躙し、外の世界をも侵さんとしていた。一方、狂たちは、未来視の巫女と信じるゆやに迫る先代の前に辿りつく。紅虎・サスケが、幸村が、京四郎が三連続攻撃を仕掛けるが、先代は玉座から微動だにしない。更に仕掛けた狂の刃も先代には届かないかに見えた次の瞬間、狂の拳が先代の顔をとらえる。久々の自分の体で、刀より拳の方がうまく扱えるとうそぶく狂に対し、遂に先代が立つ――

 某所で愉快なやりとりがあったので一体どんなことになっているかと思われた今週のKYO、確かに話に進展はないっちゃあないですが、狂渾身のワンパンがやはり爽快でありました。

 それにしても、今回も真っ先に仕掛けた紅虎は、そんなに雑魚扱いされるのが好きなのかと思いますが、自分の生みの親である先代に対して刃を向けられない(ようにインプットされている)京四郎の方が雑魚度が高く感じられたことです。紫微垣はサスケから京四郎に返されなくて正解かも知れん…まあ、京四郎が(そして今の壬生一族たちが)GENKAITOPPAして先代に反抗するという展開もアリだとは思うのですが。

 それにしても、自らは無から有を生み出す、まさに神に等しい力を持ちながらも、未来視の巫女たちに執拗にこだわる先代が不思議。たとえ神様であっても不確定な未来はわからないということなのか――この辺りに先代打倒の鍵があるのだと思いますが、今のままだと、予言ができる時人の方が上のような気がしてきた(あれはあれでいつの間にか忘れ去られた予言ばかりでしたが)

 ちなみに次号は休載。

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2006.02.04

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 そして最後の死闘へ

 己の意に逆らう者たちに罰を与えんとする先代紅の王は、自ら撒いた血の中から不死身の兵士たちを生み出す。さらに先代は、朔夜の心臓に力を加え、徐々に死に至らしめんとする。朔夜と魂を失ったほたるたちを護る四聖天(マイナス1)。村正の力で兵士たちを蹴散らす幸村・紅虎・サスケ。そして、一直線に先代を目指して駆ける狂と京四郎――大切なものを護るため、皆で生きて帰るため、今最後の死闘が始まった。

 あらすじでこうやって書くと全然なんてことないように思える回なのですが、漫画として読むと、ラストバトル直前! という高揚感が非常に感じられる、相当盛り上がる回でありました。特に先代に(文字通り)捕らわれたゆやに対して叫ぶ狂は、ベタですが実に少年漫画らしくてよろしい。

 個人的には四聖天…というか梵天丸が結局ザコ退治(武器の関係でそれにすらならないのか…)で終わりそうなのが残念ですが、本人たちはもの凄く納得しているようなのでこれはこれで良し。というか、四聖天が狂のサポート役だということ、言われるまで真剣に忘れてましたよ。
 四聖天といえば、アキラがこの期に及んでまた成長の証とも言える格好いいこと言い出すのにもやられました。本当、初登場時のあまりにテンプレ通りの「キザでクールでヤな奴」キャラがここまで熱く育つとは…感慨深いものがあります。

 さて今回は一コマだけのチョイ役や回想コマなどで懐かしいキャラのオンパレードでしたが(四方堂も何とか生存確認)、そこに登場できなかったあの人の消息がそろそろ気になるところであります…阿国さんの行方が。
 いや、本当にレギュラー・サブレギュラー陣それなりに出番をもらっている時に、初期キャラで唯一消息不明な阿国さんが不憫でなりません。何やら密命を帯びているらしい十勇士たちのフォロー役で登場しそうな気もしないではないですが、ことこの漫画について私の予想はとことん当たらないので静かに待ちます。

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2006.01.27

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 久々にこの漫画の恐ろしさを味わいましたよ

 塵となりゆく京四郎の前で刃を振り上げる狂。だが彼が振り下ろしたのは自らの腕だった。そしてその腕からの血潮が、京四郎の、仲間たちの躯の傷を瞬く間に治していく。そして意識を取り戻した京四郎を殴りつける狂。狂の叱咤と朔夜の愛の前に、京四郎はかつての笑顔を取り戻す。狂と京四郎の復活を喜ぶ一同だが、その前に、遂に先代紅の王が立ち塞がる…

 その血の力だけで紅虎たちはともかく、崩壊カウントダウンだった京四郎の躯の死の病まで治ってしまう(その時、狂が何とも複雑な表情をしているのが面白いのですが)という超展開にはさすがに唖然としました。いや、さすがにそれはやりすぎだろ…と一瞬ゲンナリしましたが(つい最近、激しい戦いの果てに完全燃焼して灰になった夫婦がいただけに)、続くギャグ展開が、ごく初期――脳天気な京四郎が主人公だった頃――のノリで、これはこれで面白かったので、何だかどうでもよくなってしまいました。
 まあ、だってKYOだしな。

 何よりも、京四郎のアホ毛がちゃっかり復活していたのにはちょっと感慨深くなりましたよ。ようやく愛を確かめあうことができた京四郎と朔夜を見て、目をキラキラさせてる灯もおかしかった。実に男らしくゆやにセクハラ予告する狂とか、みんなテンション変で素敵。

 が、その脇で壬生組はまだ魂が抜けているわけで、いいのか、そんな呑気にして…というか、ラスボスがすぐそばにいるんですが。と思っていたら先代が遂に出陣。激しく怒りに燃えているようですが、そりゃ自分だけハブにされてみんな和気藹々とじゃれあってたら、ねえ(何といっても捕まえていたはずのゆやまでしっかり会話に参加してるし)…と変なところで先代に同情してしまいましたよ。

 と、それはさておき、いよいよ最終局面。狂と先代の決着よりも個人的に気になるのは、梵トラ灯サスケ幸村アキラの出番なんですが…。狂の楯になるのはやったばかりだし、何よりもわざわざ傷を治したんだから出番くらいあっても、と思うんですがどうなんでしょうね。
 壬生組が操られて敵に回る、という展開も考えられますが…さて。

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2006.01.20

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 さすがに紅虎は泣きすぎと思った

 先代の謀計により朔夜の前で望を斬り、慟哭する京四郎。鎭明は、先代が憎ければかつての暗殺者に戻り、真の壬生一族である狂を倒してその躯を奪えと唆す。その言葉に逆らう京四郎だが、狂が朔夜に構わず先代を斬ろうとしていることを知り、遂に狂に刃を向ける。死闘の果て、狂を追いつめる京四郎。しかし京四郎は親友である狂を斬ることができず、狂の躯を封印すると、自らは薬売りとして人助けの旅に出たのだった。そして京四郎の躯にも終わりの時が――

 冒頭で鎭明のもの凄い説明長台詞があった他は、スムーズすぎるほど物語は進み、京四郎の回想も(おそらく)今週で終了。京四郎も先代と同じくらい回りくどいことをすると思わないでもないですが(そしてその二人にいいように使われる狂って…)、京四郎と狂の因縁はそれなりに納得できました。

 少し気になったのは、四守護士に関する鎭明の台詞。生まれが早いほど先代に近い力を持つという四人ですが、それならば一番先代に近かったはずの京一郎は一体…実は先代に反逆してすり替わっていました、というベタな展開だったらどうしましょう。

 そして風化が始まった京四郎の躯。果たして京四郎に赦しと安らぎの時は来るのか…

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2006.01.13

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 そしてまた真実が…

 朔夜に連れられ壬生を出た京四郎。朔夜が毎年楽しみにしている桜の樹の下で出会った狂と京四郎は斬り合いとなるが、桜を守るため避けずに刃を受けた京四郎を狂は気に入り、二人の奇妙な友情が始まる。そして朔夜と二人市井に暮らす京四郎は、自らの力で人々を癒す暮らしに安らぎを覚えるのだった。が、鎭明に、朔夜に対して刺客が放たれたと告げられ京四郎が斬った相手は、朔夜の兄・望だった…

 何だか伏線続々解消で面白くなってきました、京四郎の過去話。今回も、
・なぜ京四郎は壬生を捨て外の世界で生きることとなったのか
・狂と京四郎はいつ知り合ったのか
・朔夜が外の世界に出ることができたのはなぜか
・なぜ京四郎が望を斬ったのか
などがまとめて判明。なるほど、(全てそのためではないにせよ)朔夜のことも含めて脱走者・望を討つための罠だとは思いもよりませんでしたよ。
 そして京四郎を罠にはめるのが、かつて彼と同じく未来視の巫女と愛し合い、そして無惨に引き裂かれた鎭明というのが興味深いことです。

 しかしこれまでの物語を見るに、狂もまた朔夜に惹かれ、朔夜もそれに応えていたはず。果たして、今回の事件が三人の関係をそのように変えていくこととなるのか、そしてその先にあるのが、ある意味全ての始まりである京四郎による狂封印なのか。まさに佳境でありますな。

 …しかし、何故に京四郎は裸マントで望を斬ったのかの謎は解けなかったのでした。
 いや、単にコミックス8巻の描写に合わせただけなんでしょうけどね。

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2005.12.29

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 当代紅の王登場! しかし…

 遂に地に伏した京四郎。その時、サスケの持つ紫微垣が、一同に京四郎の過去の記憶を見せる。…かつて、紅十字の守護士として先代紅の王の命ずるままに粛正を行っていた京四郎。紅の王の間の禁断の扉を開こうとしていた侵入者に刃を向ける京四郎だが、その相手は当代紅の王、そして京四郎と同じく守護士の一人だった。先代に逆らい村正に刀を打たせた咎で王の地位を剥奪された当代を、京四郎は何の躊躇いもなく朔夜の眼前で斬る。が、彼の目からは、何故か涙が流れるのだった。

 前回の感想であまり盛り上がらないと書きましたが、回想シーンとはいえ突然の(?)当代紅の王の登場に俄然面白くなってきた今回。…まあ、当代は速攻で死んでしまう訳なのですが、それでも
・先代ってことは当代がいるはずなのに何故出てこない?
・そもそも当代って誰? どんな人?
・村正に刀を打たせたのは誰?
・四守護士の残りってどんな人?
という疑問に一気に答えてしまったのはなかなか凄い話。
 村正の性格からして、いくら先代に反感を抱いたとしても紅の王をヌッ殺すための武器を自分だけの考えで作るとは考えにくいと思っていましたが、こういうことだったのですね。…四本の村正が禁断の扉を開く鍵になっているのはよくわからないですが、それはまあこれからのお楽しみなのでしょう。
 先代が生粋の壬生一族ではない京四郎を新しい紅の王に据えようとしていたのにもちょっと違和感があったのですが、昔っからこんなことしていたんですなあ。
 四守護士も、故人とはいえもう一人いるはずですが、十勇士もちゃんと全員出してきた作者のこと、何らかの形で登場する気がしてきました。

 しかし当代が狂(京四郎の躯に入っている時の)に結構似た面差しで、初め見たときは「もしかして当代が狂の父なのか!?」と思って、当代が守護士とわかってから「何で狂と守護士が似てるんだ?」と思いましたが、今までの狂は京四郎の躯だったわけで、その京四郎と当代は兄弟だからして顔が似ているのはまあ当然(?)なんですな。…ややこしい。

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2005.12.16

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 そして最後に立つ者

 狂の放った黄金色の神風は、迎え撃つ京四郎の青龍・玄武を砕き京四郎を襲う。共に満身創痍となりながらも戦い続ける二人のKYO。先代紅の王の封印を砕き、先代を斃すことができるのは真の壬生一族のみ。京四郎は狂にそのための力をつけさせるため、敢えて敵に回っていたのだ。そしてついに決着の時が訪れ、立っていたのは鬼眼の狂の躯――しかしその魂は京四郎ではなく、狂に戻っていた…?

 先週以上に感想が書きづらい、というか、あまりにも京四郎の真意が予想通りでなんというか、もう。この漫画の連中、素直になれなさすぎですわ…心の内バレバレなのに。

 とりあえず京四郎もまだ息はあるようなので、遺言でこれまでの京四郎絡みの伏線解消はできるでしょう。

 しかし、これから最終決戦というのにさほど高揚感が感じられないのはマズイのでは…これから化けるの、か?

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2005.12.09

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 無我最強

 四年前の京四郎にあって狂になかったもの。京四郎と狂の勝敗を決めたもの。それは強力な信念だった。ボロボロの体になりながらも信念の極みの無我の境地に至った狂は、真の紅眼を超えた力で京四郎を圧倒。巨大な朱雀を放つ京四郎に対し、狂は四大奥義を同時に発動させて迎え撃つ。朱雀を打ち消した四神すら無力化する京四郎だが、その時、無明神風流の究極奥義・黄金色の神風が京四郎を襲うのだった。

 今週は感想が書きにくいなあ…とりあえず、狂が遂にGENKAITOPPA。今までしていなかったとは、意外といえば意外であります。しかしいきなり真の紅眼のパワーすら上回ってしまうとは、「ドラゴンボール」でスーパーサイヤ人2とか3とか出てきた頃を思い出しましたよ。
 とはいえ、元祖GT男にして、時人戦である種の無我の境地を見せたアキラを、今回解説役にしたのはなかなかうまい配置だと思います。
 …解説役と言えば、危なく死ぬとこだったのに、なに呑気にそこで解説役やってるんですか、四方堂姐さん。

 さて四神が出た時点で出ると思っていたその上をいく究極奥義。やっぱりベタに黄龍という名前なのかな…
 そして京四郎が使っているのは自分の元の体ということを全く斟酌せずに究極奥義をブチ当てる狂はさすがだと思いました。まあアニメでは自分の元の体に東京タワー串刺しにした過去があるからな、狂<それは過去と言わない

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2005.12.02

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 そして強くなれる理由

 ついに京四郎の刃の前に地に伏した狂だが、四聖天と紅虎はなおもあきらめず、狂の復活を信じる。その頃、生死の境を彷徨う狂は、少年時代の姿になって先代紅の王の前にいた。甘い言葉の裏側で狂を滅ぼそうとする先代だが、そこに村正の魂が現れ、先代を阻む。村正、四聖天、紅虎、幸村、これまで死合った者たち、そしてゆや…戦いの中で得た絆と、自分を信じる者の声が力を与え、再び狂は立ち上がるのだった。

 ものすごい勢いで狂復活。早っ。そしてやっぱり「精神世界で誰かに出会ってパワーアップ」のパターンでした。
 でも初代紅の王にはこないだ会ったばかりだから、一体誰に会うんだろうと思っていたら、村正…ごめん、ガチで存在忘れてました。

 しかし今週のハイライトは、京四郎に対しアキラが、人と人の絆が人を強くすると語るシーン(その手に強く握られているのが紅虎との友情の太刀というのがまた…)、そしてその言葉をなぞるかのように、狂が仲間や強敵たちとの絆を思い出すシーンでしょう。
 ベタと言えばこれほどベタな展開はありませんが、熱血少年漫画としては実に正しい展開。思えばこれまで壬生編で描かれてきたアキラの、紅虎の、ほたるの、サスケの戦いは、描き方はそれぞれ違えど、皆、己の実力を遙かに上回る敵に対し、他者と出会い触れ合うことにより心の強さを得て成長した彼らが勝利を収めるというものでありました(真面目な話、梵や幸村がいまいち地味な役回りなのは、既に彼らが成長しきった人物だからではないかと思っている次第)。
 もしかして連載当初に狂が本当にどうしようもないDQNで俺サマ主人公だったのも計算の上だったんじゃ…というのはさすがにネタですが、一番完璧(という設定)だった狂がこの終盤で成長を見せるというのも面白いことです。

 が、実際問題として気合いで致命傷をカバーするには、少年漫画であっても無理があるわけで、たとえ京四郎に勝ってもこの後は…って、本当の体に戻ればいいのか。便利だな、おい。
 ヘタすると新年早々完結しかねないのがちょっと寂しいところです。

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2005.11.24

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 本当にゆやが?

 先代紅の王の刃の前に割って入り四方堂を救ったゆや。その恐れを知らぬ行動に、先代はゆやが未来視の力を持つと断じる。一方、真の紅い眼の力を使い果たした狂を襲う京四郎の刃。が、その前に四聖天(-1)と紅虎が盾となって立ち塞がる。そして彼らに声援を送るゆや…が、その胸には先代の刻印が刻まれていた。それを眼にして怒りを爆発させた狂だが、死闘の果て京四郎の刃が狂を貫く。

 さすがにこの辺りで退場かと思われた四方堂ですが、かろうじてセーフ。しかしゆや、先代の太刀に先回りするという、ほとんど鶺鴒眼持ってるんじゃないかというくらいの超スピード。
 そしてゆやの胸にも刻まれた先代紅の王の刻印ですが――辰怜の水龍といい、色々なものが出たり入れられたりする胸で、いやはやヒロインって大変だなあ、と暢気なことを言っている場合ではなく、さてこれでゆやも朔夜とご同様の立場に。
 しかし何よりも印象的なのは、先代の、ゆやが未来視ではないか、そうに違いないという言葉。正直、その時の先代のほとんど狂気しているような表情から考えれば、それが真実かは疑わしいところではありますし、何よりもゆやはあの面子の中で一般人だからいいんじゃないかという気が強くしますが…

 あ、狂? 先に気絶して回想シーンに入ったり誰かに出会ったりした方が勝つのがこの漫画なので。問題はつい最近狂がそれやっちゃたことですが。

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2005.11.11

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 その血の涙の理由

 深手を負いつつもサスケの一撃を耐えた鎭明。鎭明の目的――それは、かつて愛し、先代紅の王から救わんとして自ら手にかけた未来視の巫女を甦らせることだった。が、悠久の時は鎭明から彼女の記憶を薄れさせ、彼は徐々に精神を蝕まれていた。そして完全に狂気に陥りサスケに襲いかかる鎭明を断つ幸村の一撃。幸村の小太刀――それはゆやが持っていた村正作の守り刀だった。一方、かつての約束通り先代の前に現れた四方堂。その刃は先代の左胸を貫くが、そこには心臓が存在しなかった。そして先代の刃が彼女を襲う――

 鎭明ついに退場。結構長いつきあいでしたが、吹雪やひしぎとは違った意味で、印象的な退場でした。
 何せ口から出る言葉のどこからどこまでが真実かわからない人物だっただけに、血の涙のことや甦らせようとしていた人物のことはすっかりフェイクだと思っていましたが、(微妙に後付け臭い部分はあるにせよ)きちんと伏線を消化したのには感心しました(というか、ラストムラマサ登場といい、なんだかんだいってこれまで展開された伏線を一つ一つ回収していっているのは大したものだと思います)
 その行動は到底許されるべきものではないにせよ、単なる悪のための悪ではなく、その悪に、狂気にきちんと納得できる理由を持った人物としてきちんと描き出されたのですから、鎭明も以て瞑すべしでしょう。

 …てえか、黒くなったのは最近のことじゃなかったんだな、先代。

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2005.11.04

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 十勇士(-1)集結!

 真の紅眼の力で圧倒する鎭明。さらにサスケは紅眼の力がオーバーロードして戦闘不能となってしまう。代わって立つ幸村も劣勢となるが、幸村の言葉に奮起したサスケが再び立ち上がる。そしてついに集結した十勇士(-1)の魂を結集した奥義が、これまで死んでいったできそこないたちの魂が、そして紫微垣がサスケに力を貸し、ついに鎭明の重力壁を打ち砕くのだった。

 真田チームファンにはたまらなかったんじゃないかと思われる今回。サスケが、幸村が、才蔵が(こいつはダメ方向で)、そしてあの人が、みんなしていいところ総取り。

 何よりも盛り上がったのは、やはり、

アイツらが来ればアレが使えるのに!という才蔵のわかり易い前フリ
⇒サスケと幸村の絆とピンチ――サスケ、猿飛佐助を正式襲名
⇒遂に駆けつけた二人の勇士、筧十蔵(メガネ君)と海野六郎(ビジュアル系)
⇒十人の魂を合わせた最強奥義!?
⇒九度山で幸村の影武者やってるもっちゃん(望月六郎)がいない! という才蔵のボケ炸裂
⇒最後の一人として力を貸したのは…先代猿飛佐助・シンダラの魂!
⇒そして更にサスケに力を貸すできそこないたちの魂。先頭には小太郎が
⇒鎭明の重力壁を破って一撃!

 という一連のシチュエーション。実に正しい少年漫画の合体攻撃シーンだったと思います。特にシンダラと小太郎の魂が登場するシーンは反則級でした。

 も一つ、ぶっちゃけ連載終了までに十勇士が全員勢揃いする可能性は低いと思っていたのですが、ごめんなさい。謝ります。

 流石に鎭明がこのくらいで死ぬとは思えないのですが(次回一ページ目でピンピンした姿見せそうだ)、これだけいいシーンもらったんだから真田チームも以て瞑すべし。まあ、ダメージを受けた鎭明が朔夜だけ攫って撤退、勝負は水入りというのが妥当なところかと思いますが…幸村がいるからなあ。
 いや、本当に一番油断できないのは幸村だと思います。今回もさりげに新技出してきたし。万が一十勇士に死人が出たら、どさくさに紛れて紅眼になりかねん怖さがこの人にはあります<ないない

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2005.10.28

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 紅十字の守護士見参

 サスケ・幸村らを嘲弄する鎭明。その袖口から覗くのは、京四郎と同じ紅十字だった。先代紅の王がその血肉から生み出したという「紅十字」の四守護士――その生き残り二人こそが鎭明と京四郎だったのだ。壬生を、人を、できそこないをもてあそぶ先代と鎭明らに怒りを露わにするサスケは、妖刀・紫微垣の力を借りて鎭明の重力球を打ち破るが、本気を出した鎭明のサングラスの下が、真の紅の目に変わる――

 レッドクロス・ナイツ…テ○プル・ナイツ? というツッコミは置いておくとして、今まで謎だった京四郎と鎭明、二人の出自が一気に明らかにされた今回。幸村が指摘するまで、この二人の共通点に全く気づきませんでしたよ…幸村の推理にもちょっと感心してしまって、そんな自分に何だかものすごい敗北感。

 それはさておき、四人中二人が既に他界ということは、紅の王陣営は残すところあと三人? す、少ない…幾ら壬生勢が脱落したといえ、味方側はまだ少なくとも狂・トラ・凡・幸村・サスケがいるのに…(治療以外決め手がなくなった灯と、既に見せ場のあったアキラを除くとして)
 先代ももうちょっと景気よくクローン作っておけばいいのにねェ。もっとも、本当にあと二人の守護士が死んだのか、非常に疑わしいところではありますが…少なくとも誰かの先祖とかいうオチはありそうな。実は徳川の先祖とか。もしくは実は鳥居のおっさんが守護士だったとか(それはない)。

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2005.10.21

黒い星消ゆ 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 狂が朔夜を斬ろうとしたのは、彼女自身の望みだった。先代紅の王の刻印を胸に刻まれた朔夜は、先代が生きる間生き、死ぬ時に共に死ぬ。ならば、彼女が死ねば先代もまた…。それでも先代を斬ろうとする狂。それが二人のキョウの対立の原因だった。そして先代が全てを支配すれば世界から不幸はなくなる、それを阻むならば狂のみならず紅虎たちも斬ると宣言する京四郎に、真の紅目の力で立ち向かう狂だが、同じく真の紅目と化した京四郎の力は、狂の力を凌駕していた。

 先代と戦う黒い星の宿命を持つ狂と、先代を守る白い星の宿命を持つ京四郎。そんな二人が、一人の女性(あと先代)を挟んで対照的な生き方を見せるわけですが…しかし、仮に全く同じものを見てきたのだとしたら、どう考えても京四郎の方が(悪い意味で)甘っちょろい、弱い人間に見えます。

 そして、ますますわからなくなってきた朔夜の秘密と先代の狙い。
・先代は未来視の力を持つ朔夜を殺そうとしている
・先代は朔夜の力を利用して何事かを企んでいる
・先代の命と朔夜の命はつながっている
・朔夜は壬生一族最大の秘密を知っている
これらを全て同時に成立させる解は…

 そしてラスト、消えゆく黒い星を目撃する朔夜ですが…よく見えたな、黒い星。

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2005.10.07

戦力減のナイスアイディア 「今週のSAMURAI DEEPER KYO」

 消えゆく父・吹雪と対面した時人。初めは強がっていた彼女も、アキラに事実を告げられ、涙ながらに先代紅の王に父の助命を懇願するのだった。そんな時人を狂たちは暖かく迎え入れ、吹雪もまた娘を彼らに託すのだった。と、そこ現れた先代の攻撃から時人をかばい、吹雪は消滅。さらに先代の力は、ほたるら壬生一族の生命活動を一瞬で凍り付かせてしまう。非道な先代への怒りに燃える狂の前に、京四郎が立ち塞がる。

 なかなか面白いシーンが多かった今回。一体どのような行動に出るかと思われた時人は、「たった一人の父様なんだ。どうか助けてください!!」といきなり可愛らしくお願いし、それに対する吹雪も「罪人の父などお前には必要ない。聖人・村正の子として生きろ」と美しく応えるのでした。
 ああ、自分を悪と自覚していたからこそ、時人を村正の子にしていたのね…と一瞬思ったけども、そのおかげで周囲は迷惑を被りまくった気がするのでしょうがねえ親子だな、まったく。

 と、そんな泣かせが入る一方で、自分のために戦わない人形はただの人形、と、狂側の壬生の人間を戦闘不能にしてしまう先代。その力と冷酷さを強烈にアピールしつつ、増えすぎた狂側の戦力(狂・四聖天・紅虎・辰怜・遊庵と親父・あと幸村とサスケ)を一瞬のうちに半分近くに減らしてしまうナイスアイディアでありました。いや、真面目に感心しました。
 折角面白くなってきたんだから、狂vs京四郎なんてやってないで、他の連中にも出番を下さい。特に梵天丸とか梵天丸とか梵天丸とか。

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2005.10.01

消えゆく命と受け継がれる魂 「今週のSAMURAI DEEPER KYO」

 吹雪より早く立ち上がった狂。狂は、紅の王なぞそんな小さなことにこだわっていられるか、オレはオレの求める最強を目指すと言い放つ。そして、狂になおも向けられる吹雪の太刀を止める辰怜。他の者たちを踏みにじらなくとも壬生一族は生きていけると辰怜は訴え、ほたるたちもそれぞれの言葉で未来を語る。その言葉を耳にした吹雪は、辰怜の刀で自らを貫く。最後は自らの命を持って悪行を清算するつもりであった吹雪。吹雪もまた、道こそ違え、壬生一族の未来を考えて行動していたのだった。と、そこに時人たちが現れる――

 ついに吹雪もまた塵に帰る時がやってきました。ひしぎに続き、「死ぬ間際にイイ奴になってんじゃねえ」的展開ではありますが、その魂を受け継ぐ者として辰怜を対比することにより、そんなひねくれた見方をしてしまう人間にとっても読み応えのある内容となっておりました。
 正直、辰怜は力でもって吹雪を超える(もちろんその上で和解する)のだろうと、ずっと考えておりましたが、このような形で吹雪と和解し、その心を知ることになるとは、少々意外であったと共に、こういうやり方もあるかと感心させられました。
 そして、自決に等しい形で吹雪が辰怜の刃を受けた後に、水舞台で舞う辰怜の姿や、少年時代の辰怜の「なりとう存じます。吹雪様のような一族を愛する真の侍に」という台詞が描かれるイメージシーンはもう反則級。

 と、これで丸く収まるかと思いきや、もう一人吹雪と因縁――それも特大の――を持つ時人が登場。さて、時人と吹雪の間にどのようなドラマが生まれるのか、作者の腕前に期待します。

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2005.09.23

四大奥義遂に出揃う 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 ひしぎの心臓で一命を取り留めるも、秘術の効力が薄れゆく吹雪。一方、狂にも死の病が発症し、血を吐いてしまう。二人を止めようとするほたるだが、ひしぎの記憶を受け継いだ灯は、狂は吹雪の想いも知りつつ、諸悪の根元である先代紅の王を倒すため壬生に帰ってきたと語る。そして最後の奥義・極光緋龍翔を放つ吹雪。対する狂は、ついに無明神風流奥義の一つ・青龍を放つ。吹雪を捉える狂の一刀だが、狂も力を使い果たし、共に地に伏してしまう…

 ついに最後の四大奥義・青龍が登場。無数の「みずち」(懐かしー)が文字通り竜巻と化して相手の動きを封じて宙に浮かせ、そこに叩き込むという…動きを封じるの好きだな、無明神風流。
 それ以外に目を引いたのは、過去の記憶の中で描かれる先代紅の王のあまりに非道な言動。すぐに次の戦闘人形を造るから、滅んじゃっていいよ、と言われれば、そりゃ村正も逃げるでしょう。

 そして――ああ、遂に倒しちゃったよ、狂が吹雪を(相討ちですが)。辰怜の、時人の立場がない…全くもって狂は空気読め。そして作者は体に気を付けて頑張れ。超頑張れ。

 …あ、言われてみれば、京四郎も造られし者(死の病を発症したため、そう判断できる)なのに紅の王を継ぐことができるのでしょう。今まで気にも止めてなかったけれども確かに謎であります。

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2005.09.12

さらば信念の漢 「今週のSAMURAI DEEPER KYO」

 狂もろとも自爆して果てようとするひしぎ。自分たちを作り出した真の壬生一族と先代紅の王に憎悪を抱く彼だったが、ただ親友・吹雪のために命を張ってまで狂を止めようとしていたのだ。しかし、そのひしぎの決意も虚しく狂は倒せず、ひしぎそして吹雪の命はつきようとしていた。が、ひしぎは自らの心臓を吹雪に与えて塵に帰る。そのひしぎの記憶を受け継いだ灯は、彼の非情の仮面の下の情を知るのだった。

 もう次の週入りましたが今週休載らしいのでご勘弁。
 奮闘虚しく、ひしぎ散る。しかしその最後は、ただ死ぬ時を待つだけだった自分に生きる道を与えてくれた親友をかばい、さらに灯に記憶と後事を託し――あえて灯を名前で呼ばず、Noで呼んでいたひしぎの葛藤がラストにわかるのがうまい――文字通り散るという天晴れ漢の死に様でありました。
 まあ、極悪非道に見えた敵キャラが、死の間際になってイイ奴になるというのは少年漫画の定番中の定番ではありますが、しかし、登場して以来一貫して何を考えているかわからない鉄面皮として描かれていたため、前回・今回でようやく描かれた彼の心中は実に印象的で、その所業はとうてい許せるものではないにせよ、それなり納得できる(説得力のある)信念を持った人物として描ききった作者の腕には素直に感心しました。

 ちなみに、上のあらすじには書きませんでしたが、冒頭で久々に時人・アキラ・梵天丸・紅虎が登場。時人の、アキラ・梵天丸に対するツンデレっぷりが凄まじく…とそれはともかく、いよいよ因縁の時人と吹雪の対面が近づいているのでしょうか。

 そしていい加減に狂は空気読め。

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2005.09.02

衷心と忠心と 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 自らの命を賭した禁断の奥義で戦闘力をアップさせた吹雪。一方、ひしぎは死の病が発症し、その身からは悪魔の眼が次々と崩れ落ちていく。ひしぎにとって悪魔の眼とは生命維持装置でもあったのだ。目の前で苦しんでいる人間を見捨てられないと、そんなひしぎを救おうとする灯と遊庵だが、ひしぎはその手を振り払って苦戦する吹雪のもとへ向かう。かつて生に倦んでいたひしぎに死に場所を与えると言ってくれた吹雪のため、ひしぎは狂もろとも自爆しようとするのだった。

 お耽美な美形に見せかけておいて、実は歩くグロ画像という姿を見せつけて全国の腐女子を愕然とさせた快男児・ひしぎ。今週もGENKAITOPPAなグロ画像を見せてくれたひしぎですが、その一方でついに彼の内面が描かれました。死の病に冒され、自分の命ですら無関心となってしまったひしぎに死に場所=生きる目的を与えてくれた吹雪のために散ろうとするひしぎの姿は、先週の吹雪に引き続き、一体どっちが主人公!? と言いたくなるほどでした。
 そしてそんなひしぎに利用されながらも、彼もまた一つの命として救おうとする灯もまた、ベタではありますがなかなかの良シーン。特に灯の涙は印象的で、これで灯(と遊庵)のひしぎとの因縁も解消かな? おそらくひしぎが灯に残した記憶が、死の病から壬生を救う鍵となるのでしょう。
 つうかいい加減狂は空気読むべきだと思います。

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2005.08.19

果たしてどちらが主人公? 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 過去――壬生を出ようとする村正は、道は違えども親友であることは変わりないと吹雪と握手を交わす。それを目にするのは狂とひしぎ。現在――覚醒した狂は、吹雪の水龍もひしぎの百目もものともせず圧倒。二人に向けて巨大な朱雀を放つが、ひしぎは吹雪をかばって深手を負う。吹雪はひしぎに生き延びるように告げ、壬生再臨計画の失敗を認めながらも、先代紅の王がいれば壬生は滅びないと、太四老長禁忌の技を放たんとする。

 自分がしてきたことが徒労と認めつつも、配下には生き延びるように告げ、自らは、信じる主を守るためただ一人最期の力を振り絞って信念とともに立ち上がる――おそらく狙って描いているとはいえ、これまであれだけ憎々しげだった敵役の方が、どうみても主人公チックな言動を見せるというのはちょっと凄い…というか主人公のはずなのに、活躍すると「こんなの狂じゃない」「空気嫁」とファンから言われてしまう狂はもっと凄い。
 これで本当に狂が吹雪を斃してしまったら、作者はさらに凄い…というかそんな打ち切り間近展開は勘弁して下さい。来年のカレンダーのラインナップに入ってなかったし(と思ったら、コミックスの最新刊には、本編に専念したいため、と理由がありましたが)。これで吹雪が死んだら、裏拳一発で沈んだ辰怜が完全にネタキャラで終わってしまうではないですか。


 …よく考えてみたら、同じ村雨を見逃しても、自分たちは口をぬぐって知らんぷりで、四方堂はボコにするのか。やっぱり悪だ、吹雪。

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2005.08.06

いいバカは往く 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 愛刀・天狼の力を最大限に引き出した無明神風流奥義・朱雀を放つ狂だが、吹雪とひしぎに傷を与えることはできない。ひしぎは、灯や遊庵たち、更には今の壬生一族全てを指して、自分のことしか考えていない、護るに値しない者たちと言い切るが、狂は呵呵大笑して、皆自分のしたいことをして何が悪いと言い放つ。もはや問答無用と狂に襲いかかる吹雪とひしぎ。だが、ついに真の紅眼を覚醒させた狂の力は遂に二人を上回るのだった。

・最大級の朱雀を放つ⇒吹雪とひしぎ全く無傷
・二人に押され気味 ⇒理屈になってない理屈で反論、ペースをつかむ
と、狂の魅力が大爆発の今回。特に前者には大笑いさせてもらいました。

 が、真面目な話、連載当初の、自分より格下の相手を格好付けながら倒して粋がるどうしようもないDQNぶりに比べて、ボロボロになりながらも、傍から見ると滅茶苦茶な理屈であっても不敵に言い放つ今の狂の方が、はるかに「いいバカ」で魅力的に感じられます。

 そして、弱ければ強くなればいい、過去や今より未来、という狂の言葉(=信念)こそが、狂と、吹雪&ひしぎ(そして今の壬生一族)を分かつものであり、初代紅の王に彼を認めさせた所以なのでしょう。


 しかし今週のひしぎの独白は、どうみても愛の告白でしたな…お、恐ろしい。

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2005.07.29

還らざる幸福 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 最初の死の病の発病者を調べるうちに自分たちの正体に気づいた吹雪たち。死の病という欠陥を亡くし、新たに戦闘人形を造り出すことにより自分たちが真の壬生一族になる――それが壬生再臨計画の正体だった。そのために他者を犠牲にすることを避難する灯たちだが、吹雪は壬生一族の幸せのためならば信念も魂も喜んで邪神にくれてやると言い放ち、辰怜の言葉にも耳を貸そうとしない。一方、狂を自分の後継者と認めた初代紅の王は、狂に紅の王の御印を与える。そして、ひしぎの光速刀が灯たちを襲ったとき――ついに狂が立ち上がった!

 前回に引き続き、物語の根幹を成す秘密が語られた今回。まあ、死の病の正体は大体予想通りでしたが、味方側に壬生の人間も増えた今となっては、確かにツラい展開ではあります。
 しかし今回一番良いところをさらっていったのはなんといっても辰怜。ズタズタになった体で立ち上がり、やむを得ぬ理由とは言え外道に走ったかつての師に、「こんなことをしたってあなたの望む過去はもう戻ってこない」と(ここで再び「吹雪様」と呼ぶところがまた…)訴えかけるシーンは、なかなかクるものがありました。あ、その後の拳一発で轟沈というオチも。
 ここで辰怜が、師の想いを知った上であえて師の前に立ち、戦いを挑んでGENNKAITOPPAする、というのが物語的には非常に美しいのですが…いきなり狂がここで吹雪とひしぎ倒しちゃったら最悪だなあ(笑)

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2005.07.24

造られし者の叫び 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 地下に落ちた幸村たちの前に現れる鎮明。朔夜を奪い去ろうとする鎮明の前に立ちふさがったのは、サスケだった。  一方、吹雪は現在の壬生一族の真実を語る。闘いに明け暮れる果てに、戦闘用の生物を造り出した真の壬生一族。やがて造られし命は時を経るにつれて壬生一族に似た姿と能力を持つようになり、その果てに自らが戦闘人形だったことを忘れてしまったのだった。すなわち、その戦闘人形の末裔こそが現在の壬生一族なのであり、その事実を知った吹雪は、自らを悪としても、現在の壬生一族を守ろうとしていたのだった。  そして、吹雪たちと遊庵たちの闘いを見物する先代紅の王。その瞳は、真の紅き眼と化していた――

 今週の、というか先週のKYO。
 ついに壬生一族の正体が明かされた今回。クローンかな、と思っていましたが、戦闘人形の末裔だったとは、これは確かにキツい真実。人一倍壬生一族に誇りを抱いていた辰怜(いつの間にか復活)が大ショックを受けるのもうなづけます(個人的にはここを乗り越えてGENKAITOPPAして欲しいものです。太白や歳世という壬生一族にあらざる者と心を通わせていた彼だからこそ)
 一方、荒れるお兄ちゃんと対照的に、死んだら「まるではじめからそこに命なんてなかったみたいに」粉となって消えてしまう壬生一族のことを不思議に思っていたと静かに語るほたる。前回の吹雪への怒りといい、本当に印象的でおいしい出番をもらいますな。
 そして、これまでとうって変わったように鬼畜な一面を見せる先代。出来の悪い戦闘人形は一掃して、新しい戦闘人形を造るのもいいなどと言っているところを見ると、全てはこの人の愉しみのためだったのか、という感もありますが、まあこの人もたぶん善人なんじゃねえかな、とは思います(自然の摂理に反する壬生一族を全て滅ぼすためにあえてやってるとか)。

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2005.07.14

なまはげと百目 今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 初代紅の王が狂に見せた真の壬生一族の末路。それは全てを手に入れた末に、互いに殺し合うことにのみ喜びを見いだした果ての滅びだった。そして、王は告げる。今の壬生は、壬生一族であって壬生一族でない者と。  一方、捨て身の針で父・寿里庵が吹雪たちの刀を砕いた隙に反撃を狙う遊庵だが、ひしぎの封印された半身を埋め尽くす悪魔の眼により石化。さらに吹雪は易々と刀を再生させてしまう。が、母・伊庵を処刑したのは自分というひしぎの言葉に紅眼と化した遊庵は石化を脱して復活。吹雪への怒りに燃えるほたるとともに反撃に移るが、吹雪とひしぎも紅眼と化した――

 なかなか盛りだくさんな内容だった今回。
 やはり先週予想したように、現在の壬生は真の壬生のクローンか何かのように思えます。壬生最大の秘密とはおそらくそれで、それを知るからこそ吹雪とひしぎはあれほど必死になっているのかな、と。まだ数人真の壬生が生きてるらしいのも気になります。

 また、バトル面でも、驚き役かと思っていた寿里庵がナイスアシスト…かと思いきや、ネクロマンサーだから、という無茶な理由で吹雪が刀を再生。一方いつの間にか復活したほたるは、珍しく怒りを込めて吹雪に太刀を…って、ちょっと待て、一緒に倒された兄貴は何をしているのだ(ここで歳世と太白の魂が現れてGENNKAITOPPAっつう気もしますが)。
 そして大方の予想通り伊庵を処刑したのはひしぎ…というわけで遊庵は怒りのGENNKAITOPPA。師弟揃って紅眼覚醒したと思ったら、今度は妖怪コンビまで紅眼に――というわけで、なんだか紅眼のバーゲンセールになってきましたが、さて。


 あ、それにしても精神世界で狂歓迎のためにあんなコスプレをしてみせる初代紅の王のサービス精神には脱帽。

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2005.07.07

兄弟惨敗 「今週のSAMURAI DEEPER KYO」

 最期の力を絞った一撃もかわされ、辰怜は敗北。代わって吹雪に立ち向かうほたるだが、炎を封じこまれてしまう。一方、凄まじい力でぶつかり合う遊庵とひしぎだが、徐々にひしぎは押されていく。遂に封印された半面を顕わにしようとするひしぎだが、そこに辰怜とほたるを屠った吹雪が登場、一気に遊庵らは窮地に立たされる。その頃、深手を負った狂は、天狼に取り込まれ、その中で初代紅の王と対面していた――

 この漫画ではちょっと珍しいぐらいに悲惨な負け方をさらした辰怜&ほたる。完璧に白目を剥いてしまった様は、女性ファンの悲鳴が聞こえるようです。ほたるはともかく、辰怜がここまでやられるとはちょっと意外だったかなあ。その一方で、絶対かませだと思ってた遊庵が大善戦。この辺りのバランスの取り方はなかなかうまいと思います。
 そしてラストに登場は初代紅の王。何だかどう見ても人間に見えません。そして王が言う「真の壬生一族」とは…やっぱりオリジナルの壬生一族はほとんど死に絶えて、今のはクローンとかそういうオチなんだろか。

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2005.06.25

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」 週刊少年マガジン第31号

 間一髪のところで割って入った狂の刀身に映った自分を見て滅びる悪魔の眼。灯と、石化しつつあった狂たちの体も元に戻った。と、次の瞬間、背後から襲ったひしぎの刃から灯をかばって深手を負う狂。怒りに燃える灯の法力も効かないひしぎだが、その前に遊庵が立ち塞がる。

 刃に映った自分の姿を見た程度で滅びる悪魔の眼には口あんぐり。あれだけ凄そうに見せていて、こんな古典的手段で倒されるとは…悪い意味でKYOらしさが出たような(尤も、悪魔の眼=メデューサ・アイなんだから、この倒し方でいいといえばいいんですが)。
 その一方で、いつまでもつまんねえ夢を見てんじゃねえ! と灯に言ったすぐその後に、お前が儚い夢だと思っていたことは全て現実じゃねえかと続ける狂は、主人公らしくていい感じ。灯の「儚い夢」に対するうまいアンサーでありましたし、それまで自分の目的のことしか考えていなかった遊庵の心を動かしたのもむべなるかな。
 そしてこのままお流れかと思っていた遊庵vsひしぎが第2ラウンド開始。…遊庵にかませフラグが立った気もしないでもないですが。

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2005.06.17

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 狂の玄武は、アシュラ=灯の左手の悪魔の眼を封じただけだった。が、既に全身に広がっていた悪魔の眼の力は玄武の軛から脱出してしまう。悪魔の眼を滅ぼすには、灯に開ききった悪魔の眼を見せればよいと告げるひしぎだが、それは同時に灯の死をも意味するのだった。そしてついには灯の力である法力をも操り始めるアシュラ。だが狂は、アシュラの、灯の全ての攻撃を無抵抗に受け止める。ついに灯を抱き留めた狂の言葉に我を取り戻した灯は、悪魔の眼を自ら直視する――

 仲間と呼べる者を持つことが夢だった灯。それがやはり夢でしかなかったと絶望した灯の心を救ったのが、どんな姿になろうとも自分をまっすぐ見つめてくれた狂の言葉と行動だったというのは、ベタですがまあよし。仲間というキーワードを念頭において灯のこれまでの登場シーンを読み直すと、なかなか感慨深いものがあります。
 悪魔の眼を自ら見て自爆に等しいヒキでしたが、まあここでGENKAITOPPAするんでしょうな。
 そして遊庵vsひしぎは狂と灯が乱入してきたおかげで双方真の力を見せぬまま水入り。双方を傷つけない収め方はなかなかうまいと思います。


 と、ここで気づいたんですがこの作品、「眼」が一つのキーワードとなっていますね。狂・サスケ・ほたる・辰怜の紅い眼は言うに及ばず、今回の灯の(おそらくは悲しい現実の象徴たる)悪魔の眼、現実を拒否していたアキラの閉ざされた眼、重い過去の痕であろう梵天丸の隻眼…
 意識してか否かはわかりませんが、レギュラーキャラのほとんどのに「眼」が潜在的にせよ顕在的にせよ関わっているのはなかなか面白いことだと思います。
 その他、幸村は鶺鴒眼を使うし、心の底を見せぬ鎮明はサングラスをしているし…とここまでくるとこじつけめいてきますが。

 で、何が言いたいかというと、つまり紅虎のあの糸目にもきっと意味があるんですよ! …ないない。

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2005.06.09

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 ほたるの力を借りた辰伶は吹雪を押すものの、本気を出した吹雪の前にあっさりと技を破られ、再び打ち倒されてしまう。怒りの力だけでは勝てんと冷たく吹雪は言い放つが。  一方、完全に阿修羅と化した灯の奥義に抗すべく→、狂はついに無明神風流四大奥義が一つ「玄武」を放つ。一度は灯に破られたかに見えた玄武。しかし戦いを目撃していた寿里庵は、かつて村正から聞いた玄武の特徴を思い出す。天地を象徴する玄武を体現する完全絶対防御拘束業…蛇のように絡みつく風と亀の甲羅のように壁となる風が灯の攻撃を受け止め、カウンターの一撃が灯を襲う!

 がははははは、出た出た狂のキメ台詞玄武バージョン。「お前も抱かれただろう。天地(「玄武」)の大気(腕)に」って面白い、面白すぎる。
 初登場の玄武は、やはり防御主体の技。亀だけだとビジュアル的に何なので、たぶん蛇が絡みつくんだろうな、と思っていたら予想通りでした(それにしても無明神風流の奥義は後の先というか、一度防がれてから発動する技ばかりですな)。

 そして今週も出番のない遊庵(とひしぎ)。この調子だと、再登場したときにはいきなり遊庵が地面に伏してるという展開もあり得るような気がしてきた…

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2005.06.01

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 一度は先祖返りの紅い輝きを放つも、たちまち元に戻った辰伶の瞳。それにも構わず辰伶は吹雪に戦いを挑むが、吹雪の水の力は辰伶のそれを遙かに上回り、辰伶は全ての水を奪われてしまう。そんな辰伶に、ほたるは、かつて吹雪に憧れ目標とした自分を否定しているようでは勝てないと突き放す。と、辰伶はほたるに生涯一度の頼みをするのだった。  そして再び迫る吹雪の水の中に飛び込む辰伶。そこにほたるは螢惑輝炎を放つ。辰伶もろとも焼き尽くすかに見えた炎の中から、しかし更なる力を得て現れる。辰伶に流れるほたると半分同じ血は、相手に強制的に焔血化粧を施し焼き尽くす螢惑輝炎を己のものに変えたのだった。吹雪の知らない絆を得た辰怜の力は――

 今週は辰伶vs吹雪のみ。どこいった遊庵。
 個人的な見所は、まるで巻頭カラーのためだけに紅くなったかのような辰怜の瞳と、辰伶に説教するほたるでしょうか。
 特に後者は、かつて戦いの中で、師たる遊庵に受けた教えを受け入れ、師の想いを理解したほたるの言葉だけになかなかよい台詞。
 壬生編においては、味方キャラクター(例えば太白戦の紅虎、遊庵戦のほたる、時人戦のアキラ)は、それぞれ過去の自分と自分を取り巻く境遇・人々を受け入れ乗り越えることによって勝利し、力だけでなく心の強さを手に入れて成長していきますが(ちなみに梵や幸村にいまいち出番が少ないのは、二人が既にそういうものを乗り越えてきたからじゃないかな、と常々思ってます)、辰伶も果たして成長できるでしょうか。今週号を読んだ限りじゃまだまだですが。

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2005.05.26

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 果たして狂や仲間たちと過ごした日々は儚い夢に過ぎなかったのか、自我を失い阿修羅と化した灯の太刀は狂をも圧倒。傷を負った狂の体も石化を始めてしまう。更なる奥義を放とうとする灯に、狂は無明神風流四大奥義・玄武を見せると言い放つ。  一方、次々と奥義を放つ辰伶だが、吹雪はその全てを受け止め、辰伶に跳ね返してみせる。辰伶を、そして太白をも虫ケラと呼んではばからない吹雪。吹雪を夢の存在として仰いでいた辰伶は、それが儚い夢に過ぎなかったと悟り、吹雪に怒りの太刀を向ける。その片目は、先祖返りの紅い瞳と化していた――

 遊庵&ひしぎは出番なしでした。やっぱり三元中継はムリだったか…
 今回はバトル中心なのであまりツッコミどころ感想らしい感想はないのですが、吹雪に決別の辞を叩き付ける辰伶が、あえて「吹雪様」と呼ぶのがなかなかうまい描写だと思いました。あと、思い出されたのが太白だけじゃなくて良かったね、巴御前。
 その辰伶は怒りに燃えてGENNKAITOPPAしたわけですが、うーんあまりにもあっさりすぎて盛り上がらない&この後が不安です。吹雪が「その程度で調子に乗らないでもらおうか…」とか言って両紅目になっても驚かないぞ。

 玄武は…どういう技かというよりも、どんなキメ台詞かがネタとして気になるのは私だけじゃないハズ。

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この記事に関連した本など

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2005.05.19

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 ひしぎに与えられた魔眼に操られ遊庵らを襲ったひしぎの刃。灯を触媒とした魔眼の力は、灯を阿修羅へと変貌させる。灯を元に戻すため対峙する狂。  一方、壬生を正道に戻すためかつての師・吹雪に刃を向ける辰伶だが、その水龍をひしぎが切り裂く。そのひしぎに挑もうとするほたるだが、二人の間に割って入ったのは遊庵だった。ほたるとの死合でも使うことのなかった刀を手にひしぎと対峙する遊庵。狂vs灯、辰伶vs吹雪、遊庵vsひしぎ――三つの死合が始まろうとしていた。

 なにごともなかったように「KYO」の感想復活。すわ裏切りか!? と思われた灯はひしぎに操られていたということ(灯がひしぎの近衛隊長というのはちょっとした驚きですが)で一安心。そしてそれ以上に遊庵が瞬殺されてなくて良かった良かった。
 遊庵といえば、なかなか面白かったのはバカ弟子・バカ親父とのからみ。特に遊庵が自分との戦いで刀を使っていなかった(=本気になっていなかった)と知ってキレるほたるの姿はなかなか愉快。

 しかしいよいよ心配になるのは味方側の人余り。この場で余っているのはほたる(と寿里庵)ですが、これでサスケに梵天丸と紅虎、アキラと時人(後ろ二人はほぼリタイアだとは思いますが)が加わったら、もう新しい敵勢力を出すか、裏太四老とかなんとか出すしかないんじゃないでしょうか。…あ、四方堂もいたか。
 たぶん遊庵は灯に受けた傷が元で倒れて、ひしぎとは因縁のあるサスケか、狂との戦いで復活した灯あたりが戦うとは思いますが、アキラvs時人が全く予想できなかった人間なので予想はやめときます。

 しかしなんだかんだいって、往年のジャンプノリのバトルものとしては楽しいです、KYO。

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2004.11.14

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第49号)

 ほたるの爆炎を至近距離で受けたにもかかわらず、無傷の遊庵。その遊庵に右足以外を使った罰ゲームのを要求するほたるだが、遊庵の三連続回し蹴りからの凄まじいまでのラッシュという「三回まわってワン」の前に、一瞬のうちに瀕死の状態に。そして遊庵を止めようとする弟たちに対し、自分は母の仇討ちなどでなく、あくまでも強さを求めて太四老になった、ほたるを弟子にしたのも、強ければ生き残れるということを幼いうちから理解していたからだと語る。その言葉に対し、独りでは得られない強さがあると立ち上がるほたるだが、力のないヤツの台詞には何の説得力もないと、遊庵の一撃がほたるの胸を貫く。

 メチャメチャすぎる「三回まわってワン」にはただ笑うしかない今回。よく考えてみると比較的痛めつけられることの多い(片手なくすわ片目潰されるわ二度ばかり死にかけるわ…)ほたるですが、今回くらいボコボコにされるのも珍しい。そしてラストには心臓ブチ抜きの一撃。まあ、これくらいで死んでいたらこの漫画で活躍なんかできませんが、すでにすっかり忘れ去られている時人の予言なんてものもあるので、ここらで一度死んでおくのもいいかも知れません<無茶言うな
 そういえば意味深に黒猫が戦いを見物していましたが、あれは吹雪の猫…だろうなあ。とすれば、吹雪の目をごまかすためにわざと殺したフリを――という芸当をやるようなヤツではないか、遊庵は。
 いずれにせよ、先が気になるところで次週休載。残念。

 

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2004.11.08

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第49号)

 風圧だけで周囲を破壊する遊庵の蹴撃の前に防戦一方となるほたる。その戦いを見守る輪の中には、太四老の真の実力とケイコクの秘密を探るためと称し辰伶の姿があった。一方、かつての師の教えを思い出したほたるは、炎を封じて相手の隙を見出すべく刀で戦うが、劣勢を覆すには至らない。が、そこで何かを思い出したほたるは、突如として戦闘スタイルを変え、遊庵を追い込んでいく。ほたるが見せた技、それは、辰伶の舞曲の太刀をはじめとした、仲間たちの技の数々だった。自分が目にした技を取り込んで我が物とする無型の型。それこそがケイコクにはないほたるの強さだった。そしてついにほたるの太刀を右手で受け止めてしまう遊庵。そこで血化粧を見せたほたるの巨大な炎が遊庵を包む…

 いきなり弟の様子を見に来ている辰伶がツボ。そして自分の教えた通りに戦うほたるにホロリときてしまう遊庵も。あんたら単なるお人好しですか。面白いです。
 しかしその辰伶の目の前で、ほたるが辰伶の舞曲の太刀を使ってみせるという展開は面白い。できればその後に他のキャラの技を使うより、これで通した方が面白いと思いますが、まあそれは良しとして。とうとう右足以外を使ってしまった遊庵は、この人の性格からしてあっさり引き下がるかな、という気もしますが、考えてみれば「弟たちのために云々…」という前フリがあったので、それはないか。まだまだ心眼も魂喰らいも見せていないので、これからが本番、でしょうなあ。

 それはさておき、ずっと辰伶の名前間違えてたよ…

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2004.10.30

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第48号)

 かつてほたるが遊庵のもとで修行した道場に場を移す二人。余裕を崩さない遊庵は、この勝負で右足以外を使ったら三回まわってワンすると宣言する。先手必勝とばかり奥義五連弾を仕掛けるほたるだが、それを全て凌いだ遊庵の蹴り一発でガードの上から吹き飛ばされてしまう。自分が教えた技が自分に通じるわけがないとうそぶく遊庵に対し、ほたるは絶望するどころか楽しさすら感じると立ち上がる。そしてついに、太四老・遊庵が本当の強さを見せる――

 あー、今週はバトルばかりなのであんまり書くことがありません。しかし自分で一方的にハンデ宣言とか開幕早々の奥義連発とか、どうしてこの二人は破られるとわかっていることばかりしますか。やはり師弟で似ているってことなんでしょうか<違うと思う

 しかし最近の「先に進むため、絶対勝てない相手に必死に立ち向かう主人公たち」という展開から受ける印象、何かに似ていると思ったら、「聖闘士星矢」の黄道十二宮編のノリですね。単なる死亡遊戯パターンではなく、実力的に数段も格上の相手に食らいつくというところが。
 …無敵の俺様主人公が暴れ回っていた初期は既に想像できませんね。いや、今の展開の方が百倍くらい好きですが。

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2004.10.22

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第47号)

 かつて自分の母・伊庵が見たものを探るべく、心眼で紅の王の玉座の奥の扉の先を探らんとする遊庵。その前に現れた吹雪に対し、遊庵は、信長が望の躯を得たことも、紅の王が狂に真の躯を貸すことも、全て吹雪のシナリオ通りと言い当て、吹雪の真意を問う。吹雪は動ぜず、逆に伊庵と家族のことを口にして遊庵を激昂させる。  一方、その母と自分たちのことを庵曽新はほたるたちに語る。かつて伊庵は太四老でありながらも謀反人として処刑され、遊庵は兄弟たちの助命のため太四老となったのだという。と、そこに現れた遊庵に対し、ほたるはアキラと辰怜を先に行かせ、単身かつての師である遊庵と対峙する。勝たなければいけない理由がもう一つ増えたと闘志を燃やすほたるに対し、遊庵は俺が太四老になったのは常に強くありたいためだとうそぶく。


 すみません、ものすごく長い間さぼっていました(他の作品も含めて)。これまでの分は後でまとめてこっちにアップするとして、しれっと今週のKYOを。

 戦闘・ギャグ少なめ、会話メインの回のためか、さりげに情報量が多めだった今回。庵一族(勝手に命名)の母は太四老だった! とプリーツのミニ袴姿の伊庵が(回想シーンで)登場。しかし(口では何と言おうと)反逆者の母を持ち、家族のために戦う遊庵を見ていると、本当にこの漫画、敵側ほとんど全員が「実は心ならずも戦う理由があるんですぅ」という状態になりそうで何とも。基本的にそういう展開は大好きなんですが、この作品ではあんまり喜べないのは何故でしょう(それは↑な状態なのがみんな美形で、ブ男は基本的に悪だから)。
 しかし上のあらすじではさらっと描きましたが、ほたるが仲間を先に行かせるシーンは、遊庵の初撃も絡んでなかなか燃える展開となっていました。まあ「ここは俺に任せて先に行け!」はバトル漫画の華、絵柄のために誤解されがちですがこの漫画、実は(特にここしばらくは)かなり古き良き少年漫画していて良いですね。

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2004.08.06

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第36号)

 自分の躯のコントロールを取り戻した望。彼は、自分が壬生の秘密を知ったのは偶然ではなく、最高位のシャーマンである自分が壬生一族の上位に立つため、故意で紅の王の過去を見たと語る。その秘密を恐れて逃げ出した自分は、殺されても利用されても自業自得だとも。そして、信長が現れる前に自分を斬れと言うも、再び信長は望の体を奪い、狂に最後の戦いを挑む。既に深手を負い、勝ち目はないにもかかわらず狂と刀を交える信長。その心の中に甦るのは、かつて本能寺の炎の中で狂と戦った際に感じた高揚感だった。ついに信長を断つ狂の刃だが、しかし本当の戦いの意味、より強い者と戦うことの充実感を思い出した信長の顔には笑みが浮かんでいたのだった。

 ようやく信長戦決着。「本当の戦いの意味」の意味はわからないでもないですが、ある意味ハタ迷惑な連中ではあります。一応再来を期して逝った信長ですが、さすがにもう登場はないでしょうなあ。
 次回、ゆやがひしぎにさらわれるんじゃないかと予想。あ、狂の躯問題もあったか。

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2004.08.02

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」(週刊少年マガジン第35号)

 意識を失った中、幼い頃の自分と望を思い出すゆや。看病していた鳥が死んで神の無情に泣くゆやに、望は「神を名乗る者も完全ではない」とある秘密を語る…。一方、真の朱雀の力は信長を粉砕、あくまでも生にしがみつく信長は、かつて自分に従っていた兵たちを復活させようとするが、既に死者の魂にも見限られたか、応える者はなかった。戦いの本当の意味を忘れたお前には何も残っていないと言い放つ狂に対し、怒りとともに最大の奥義を放つ信長だが、それすら既に狂には全く及ばない。そして狂が信長にとどめを差そうとしたその時、ゆやの意識が戻る。その隙に狂に襲いかかる信長だが、ついに望の意識が戻ったのか、その刃は信長自身を貫くのだった。


 狂の感想溜めまくっていましたが再開します。溜めていた分はこちらの方に…ただ、あらすじは箇条書きにしてしまっています。お恥ずかしい。

 さて感想。やっぱりこれでもか! と全面に押し出されてきた「秘密」を知るゆやの存在。なるほどゆやの存在にそんな意味が、と感心しつつ、意味ありげに傍観者に徹しているひしぎあたりがちょっかいかけてくるんだろうなあ、と予想。そして、死者の魂にも拒まれ(小次郎が復活しなかったのはこれの伏線だった、のか?)、最大の奥義も狂に余裕で防がれ、とついにどん底まで達した感のある信長さん。そろそろ戦いの本当の意味を思い出して成仏する頃合いではないでしょうか。ここが死に花の咲かせ時、だと思います。

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2004.06.10

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 塔の下の池に落ちたことにより助かった紅虎とアキラ。アキラは、梵が昔から自分のことを見守ってくれていたことを悟り、必ず梵を救い出すと誓う。その梵は、時人に一撃を与えたものの、瀕死の重傷を負っていた。時人は狂をおびき寄せる餌にすると梵を生かしておくよう命じ、さらにスペード以外の3人の配下に紅虎とアキラ抹殺を命じる。一方、地下迷宮から脱出した狂とサスケは、ゆやと灯と合流するが、その前にシャトラ=ゆやの兄・望が現れる。完全に記憶を失っているシャトラだが、狂たちと対峙しているうちに様子が変わる。シャトラの中に眠っていたもの、それは移植された信長の魂だった…


 やっぱり生きていた梵。「瀕死=ピンピン生きてます」なこの漫画ではそのうちまた活躍してくれるでしょう。…活躍、するよな? その梵に「かわいそうなやつ」呼ばわりされた時人は、口では強がり言ってもやはり相当気になっている様子。次に梵と対決する時を楽しみにしたいと思います。そして半ば予想していたけどシャトラの中に入れられて復活の信長。太四老前に出てきたことで雑魚感が一気に高まりましたなあ。
 あと、アメーバが人気投票のランキング入りしていたのに爆笑。一部で人気あったもんなあ、あれ。

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2004.06.03

今週の「SAMURAI DEEPER KYO」

 獣化しても時人のレベル5のスピードに追いつくのがやっとな梵だが、蓄積したダメージのため、獣化も自動的に解けてしまう。勝ち誇り、梵らと共に父・村正のことも嘲笑する時人のことを、親を恋しがっていると評する梵だが、その言葉に時人は激昂、梵は更なる大ダメージを受ける。梵を救うため時人の前に立ち塞がる紅虎とアキラだが、梵は二人に後を託し、壁に空いた穴から放り投げて逃がしてしまう。背中から時人の手に貫かれる梵だが、命は捨てても戦友を信じる魂は捨てぬと、時人に最期の一撃を放つのだった。


 何だかいきなり「魁!男塾」な味わいの展開に。さすがにいきなり太四老戦はないだろうと思っていましたが、ここで一度水入りということでしょう。非BIKEIには冷たいような気もひしひしするこの作品、これで梵が歴史上の人物じゃなかったら生死を心配するところですが、まあ死ぬわけないですな。
 梵の台詞はパターンっちゃあパターンですが、これをゲームやCDで梵の声を当てた若本規夫がしゃべったらと思うとちょっと幸せな気分に<バカはすぐ幸せになれる
 で、「梵の力にはまだ先がある」「時人の体には病が?」というわかりやすい伏線も出てきたところで、さて次の出番は誰でしょう。

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2004.05.27

「SAMURAI DEEPER KYO」 週刊少年マガジン2004年第26号

 先に消失した梵天丸を追うように何処かへ飛ばされるアキラとトラ。辿り着いた先は時人の居城・月影城だった。そこで時人から梵が壬生の配下となって天下を取ることとなったと聞かされる二人だが、アキラは狂に逆らう者に生きる価値なしと梵に斬りつける。が、その梵は偽物で、時人に囚われていた本物の梵も、アキラの行動に怒って自力で脱出する。と、そこで三人に、自分を捕まえることが出来たら紅の王の間に連れて行くとゲームを提案する時人。それに名乗り出る梵だが、時人は一瞬のうちに梵の木刀を細断、さらに梵の眼帯を奪い取る。時人は全部で10段階のうち、まだ2段階までしかスピードを出していないとうそぶく。


 以前はこっちで書いていた今週のKYOですが、今回からこっち(でも)書くことにしました。
 で、今週は時人の年下鬼畜攻め地獄の巻。先代紅の王にビビらされて以来、むせかえるばかりの三下スメルを漂わせていた時人ですが、何というかクソガキの本領発揮。これでいたぶられるのがアキラだったりしたら、もう少年誌じゃやっちゃいけない世界になりそうですが、相手がむくつけき梵なので安心。というか腐女子の皆さんはこの対戦カードで満足なのか<知りませんよ
 私はこれまでほんの断片しか描かれてこなかった梵天丸こと伊達政宗の過去話が見れそうなので期待しているところです。というか、眼帯取れた方がパワーアップしそうだな、梵。

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